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謹んで再読いたします

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正座して再読させていただくnoteです。
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記事一覧

「知らないもの」って、おもしろくないの?

「知らないもの」って、おもしろくないの?

わたしはよく、
「荒井注(あらいちゅう)のカラオケボックスじゃないんやから」
と言う。

すると、だいたい相手は「なに?(笑)」と聞き返すから、
「元・ドリフターズの荒井注は、ドリフ脱退後にカラオケボックスをやろうとしたんやけど、肝心のカラオケの機材がドアから入らへんくて、開店できへんかったのよ。だから、肝心なものは最初に段取らないと」
などと説明する。
相手は「なるほど」といった顔をして頷くから

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【試し読み】書店員さんから大反響! 精神疾患を抱えた妻の介護と仕事…約20年にわたる苦悩の日々を綴った傑作ルポ『妻はサバイバー』

【試し読み】書店員さんから大反響! 精神疾患を抱えた妻の介護と仕事…約20年にわたる苦悩の日々を綴った傑作ルポ『妻はサバイバー』

あとがき「奥さんの闘病について、連載記事を書いてみませんか」。かつて貧困問題をともに取材した同僚の清川卓史記者(社会保障担当編集委員)から、2017年にそんな提案を受けたことが、この本の発端でした。
 そのとき、「やる意味はあるが、実現可能性は極めて低い」というのが率直な思いでした。
 患者や家族から見た医療や福祉のあり方、精神障害への偏見。そうした問題について自分の体験を通して提起することは記者

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大きい優しい犬のこと

大きい優しい犬のこと

 昨年、実家で長い間一緒に暮らしていた大きい犬がこの世を去りました。今までの私の人生の半分以上に、その犬(以下Aとします。彼も恥ずかしいかもしれないので)がおりました。彼と特にみっちり過ごした期間、私がずっと考えていたことをここに書き残しておきたいと思います。すごく個人的なことなので恥ずかしくなったら消すかもしれません!

 まず、Aがうちに来るずっと前、私が生まれる前から、我が家は犬を飼っていま

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note版 突然画力が伸びだした時、僕が発見した事

note版 突然画力が伸びだした時、僕が発見した事

これは、僕のYouTube動画の台本です。台本、というと、これを朗読しているみたいですが、これをこのまま読み上げているわけではなく、話す内容を整理したり、それを頭に入れるために、まずこのくらい書かないといけないので、コツコツと文字を打って、何度も読み返して、それから話すようにしています。

普段はもう少しメモ書きに近いのですが、今回はしっかり書いたので、noteに置いてみます。

動画はこちらです

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未来食堂・小林せかいさんが向き合う 「正しさ」への葛藤

未来食堂・小林せかいさんが向き合う 「正しさ」への葛藤

「これ、干しキノコの炊き込みご飯のおにぎりです。1つ50円。適当に食べながらどうぞ」

そう言いながら、取材に応じてくれたのは「未来食堂」店主の小林せかいさん。
東京・神保町のビル地下にある12席の定食屋は、その独自のシステムで注目されている。

店を手伝うと1食タダになる「まかない」、誰かが譲ってくれた「まかない」の権利で食事ができる「ただめし」。

「誰もが受け入れられ、誰もがふさわしい場所

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