写真整理 Ⅹ 〜懐かしの台湾写真〜
どうも西尾です。
先日、ブックオフにて書き込みや日焼け、シミ汚れなど無く綺麗な状態の古書(定価で2,000円)を200円で購入できラッキーでした。
ブックオフにはトレーディングカードも売られているのですよね。
ポケモンカード1枚がそこそこ良い値段で売られていたので、捨てずに今も手元に残しておけばよかった〜と思いましたが捨ててしまったものは仕方ありませんね。
写真整理 Ⅹ
懐かしの台湾写真
イタリア人たちと花蓮の街を歩いていた時には既に夜になり辺りはすっかり暗闇の世界に包まれていた。
私を含めてイタリア人とカナダ人、それと台湾人が2人の合計5人で街を歩いた。
イタリア人とカナダ人は男性で台湾人2人は女性でった。
相変わらず街の看板が明るい。
そして道路の路肩には車がたくさん駐車されている。
花蓮の夜は台北の夜とは何処と無く雰囲気が異なっていた。
時間の流れと言うのか、ゆったりと時間が流れている感じがした。
これもまた異国の地の景色だと思いしっかりと目に焼き付けた。
途中でケーキ屋さんの前を通りかかった。
ショーウィンドウの中には色とりどりの美味しそうなホールケーキが並んでいる。
どのケーキもすごく美味しそうで、ケーキと言えばショートケーキかショコラケーキぐらいしか頭に浮かばない者からしたら、花蓮のケーキ屋さんのケーキが特別に美味しそうに思えた。
このホールケーキで誕生日をお祝いされると皆嬉しくなるのだろうなと思い、私なら一人で全て食べることもできるなと考えていた。
おそらく、今なら一人で食べるなんて無謀なことは出来ないし、専ら胃が受け付けないと思う。
歳をとるのは嫌だなとつくづく思う。
私たちは夕食をとるためにお店に入った。
注文したのはワンタン丼のようなものと湯葉と野菜の炒め物である。
ワンタン丼は少し香辛料が効いており、食べると美味しくて何杯でもお替りを注文したくなるもので、これは日本人の口にも合う料理だと思う。
こちらは湯葉と野菜の炒め物だと思われるが、正直なところは分からない。
ご飯のおかずにはぴったりで、こちらも日本人の口には合う料理だと思う。
ただ、どんな感じの味付けであったのかが思い出せないのと、湯葉が苦手の人には厳しいかもしれないと思う。
私たちは束の間の夕食を楽しんだ。
皆それぞれ国籍が別々の5人であったが、いつの間にか家族になった気分である。
夕食後は何か甘い物を食べようということになり甘い物が食べられるお店へと向かった。
当時、花蓮で食べた時は何を食べていたのかあまり気にしなかったが、日本で言うところの餡蜜やかき氷、パフェを食べている感覚であった。
しかし、今写真を見返してそれがタピオカであったことに気付いた。
昨今のタピオカブームで私もタピオカと言うモノに慣れ親しんだが、それよりも前に本場の台湾でタピオカには出会っていたのだった。
台湾にはタピオカデザート屋というものが街に多く、ちょっと甘いものを食べたい時や食後のデザートに食べるという。
日本でも最近になって夜パフェやシメパフェなどが流行り、専門のお店を見かけるようになったが、台湾のように食文化として受け入れられるのだろうか。
因みに、イタリア人は納豆の入ったタピオカデザートを注文しており、納豆とタピオカがあうのか疑問であったし、関空から台湾の機内の中で納豆は嫌い的なことを言っていたが、あれは気のせいだったのだろうか。
そんな感じで夕食後のデザートもまた皆で楽しいひとときを過ごした。
腹拵えも終え、私たちは宿へ戻ることにした。
街を歩いていると公開カラオケのような施設があり、おじさんとおばさんが陽気にデュエットをしていた。
何の曲だか分からないがその姿は幸せそうであった。
日本人がスナックで見知らぬお客さん同士やママと一緒にデュエットしているのを、こちらでは外で街行く人に見られながら歌っているのである。
恥ずかしさもあるのだろうが、人は自然と歌を歌うと幸せになるから、恥ずかしさよりも幸福感で満たされるのかもしれない。
歌手が大勢の観客の前で歌う気分だろうか。
見ている側も何だか幸せのお裾分けを貰った気分である。
少し歩くと民家の前にはジブリ映画のキャラクタートトロの置物が置いてあった。
それもなかなかの大きさの物で、イルミネーションの灯りがトトロの身体に反射しているのが面白かった。
森の中では無く、花蓮の街中でイルミネーションの灯りに包まれながら生活をしている都会暮らしのトトロである。
トトロが鎮座している台座はやけにカラフルで何の模様なのかが気になった。
花柄にも見えるし、それ意外の何かにも見える芸術的なデザインである。
もしかしたら新進気鋭の芸術家がデザインしたのかもしれない、と思うようにした。
私の宿とイタリア人たちの宿はそれぞれ別であったが、親切にも先に私を宿へ送り届けてくれた。
彼らと花蓮の街を散策できたことはとても素敵な思い出になった。
私は自分の部屋に戻って、共同シャワー室にてシャワーを浴びて、靴下や下着を手洗いした。
どこかに干すことは出来ないだろうかと宿の中を右往左往していると、ランドリーコーナーで洗濯物を干している女性を発見した。
私もその方に倣ってランドリーコーナに干させて貰った。
その女性とも少し話をした。
その方は神戸出身の20代後半の日本人で、かれこれ3カ月程台湾に滞在しているという。
どうも、この宿では宿の手伝いをすると格安料金で長期滞在も可能になるということだった。
そして面白いことにイタリア人のことも知っているようだった。
旅に出ると本当に色々な人と出会う。
外国人でも日本人でも。
私は眠りについた。
良い1日であった。
翌朝起きて外に出てみる。
朝陽が出ている。
すごく気持ちの良い朝である。
台北の朝とは異なる。
ほどなくして、昨日行動を共にした台湾人の1人が朝食に誘いに来てくれた。
台湾の人たちは朝から何を食べるのだろうと興味津々であった。
お店に着くと未だ朝7時頃だと言うのに、地元の人たちで賑わっていた。
日本人が喫茶店でモーニングを注文するのと同じ感覚かもしれない。
しかし、喫茶店でモーニングを注文するのは何方かと言えばご高齢の方のイメージであるが、台湾では年齢や性別に関係なく多くの人が朝食を食べに来ている。
注文した朝食は卵とベーコンを生地に包んで焼いたものとミルクティーである。
生地はイカ焼きの生地のようにモチモチとしており美味しく朝食にはちょうど良かった。
ミルクティーというのも台湾らしく、日本だと朝はコーヒーのイメージであるが、朝からミルクティーも有りだと思った。
朝食を食べ終えた私たちは台湾人が宿泊する宿へ行き、自転車を借りることにした。
花蓮の海岸線が綺麗だという。
私も一度見てみたかった。
腹拵えも終えて自転車を借りに宿へ向かう。
朝の街を歩くのもすごく気持ちがいい。
井戸端会議をしているおばさん2人組がいたり、家の前でストレッチをしているおじさんがいたり、花壇に水をやっている人がいたりと、ゆっくりと時間が過ぎていく。
幸せな気分であった。
宿に着くとイタリア人たちも起きていたので挨拶をした。
皆朝から楽しそうにお喋りに夢中である。
私と彼女は早速自転車を借りて海岸線に向かって走り出した。
自転車に乗って感じる花蓮の風と太陽は私の心をも洗い流してくれるかのように心地良かった。
続く。
以上になります。
お読みいただきありがとうございました。