フグ
どうも西尾です。
今日の大阪の天気は晴れ・最高気温24℃の予報(Yahoo!天気より)で、体感は夏日近い暑さになるかもしれません。
半袖でも汗ばむ可能性がありそうですね。
週末土日は晴れ・最高気温25℃の予報になっており、春から一気に初夏になった感じがします。
フグ
泳いでいるのか?
近くの商店街を歩いていると水槽を発見した。
ご飯屋の水槽で、中にはフグが10匹近く泳いでいる。
泳いでいるのか、はたまた、水槽に入れられているだけなのかは分からない。
少なくとも、水族館の水槽の魚のようにあっちに行ったり、こっちに行ったりと泳いでいる感じでは無い。
ただ、ぷくぷくと浮いているというのか。
水槽底のフグはもう浮くことさえしていない。
まあ、それも仕方のないことだと思う。
何せそこまで広く無い水槽にフグが10匹近く入れられているのだから。
未だ2、3匹くらいなら泳ぎ廻るかもしれないが、10匹もいると泳ぎ廻る気にもならないかもしれない。
もちろん、自宅で金魚や熱帯魚を飼育するような水槽とは大きさが全くもって別物で特注サイズだと思う。
ただ単にフグの生態として、そこまで活発に泳ぎ廻らないだけなのかもしれないが。
それとも、泳ぎ廻らずに街行く人間を見ているのか。
はたまた、人間に食べられることが分かっており、自分の運命を悟っているのか。
そうなるとファインディング・ニモの世界になりそうだ。
もしかしたら、この水槽の中にも兄弟や親子がいてるのかもしれない。
水槽のフグをよく見ると可愛らしい丸っこい目をしている。
ガタイの大きさの割には目が小さい。
もう少し大きいと思っていたけどそんなにだ。
逆に目は可愛いのに口はそこまで可愛いものでは無かった。
可愛いものでは無いなんていうと失礼だが、なんだか顎の力も強そうな口をしており、見ていて少し怖い。
指を差し出すとパクっと食べられそうな気もする。
そんな可愛いものでは無さそうだけど。
調べてみるとフグは強い顎と強靭で大きな歯を4本持っており、サンゴの欠片や海底のエビやカニ、貝などの硬い殻を持つものでも食べるという。
細い針金ぐらいなら簡単に噛み切ってしまうため、釣り系も簡単に噛み切られることが多いらしい。
指を食べられたらタダでは済まないし、大怪我はしそうである。
フグを釣り上げても指を噛まれないように注意するということは、釣りが好きな人たちの間では必須のことだとか。
可愛らしくて丸っこい目をしているのに、口元は意外にも凶暴であった。
でも、そんなことを言うと人間だって一緒でフグのことを言うていられない。
可愛らしい容姿をしている人や、カッコいい感じの人であってもステーキにだって、骨付フライドチキンにだって食らいつく。
エビの頭のミソは美味しいからと吸う人も多いと思う。
そう思うと人間だってフグのことは言えないかな。
あんなに可愛い目に強靭な口を持っているフグは毒をも持ち合わせている。
フグの毒は有名で、神経毒のテトロドトキシンと言われるもので、あの名探偵コナンにもよく登場する青酸カリの約1,000倍の強い毒性を持つのだとか。
そう言えば名探偵コナンにもテトロドトキシンのワードがたまに登場していたようにも思う。
テトロドトキシンではないけど、APTX4869(アポトキシン4869)もよく登場する毒薬(架空の毒薬)で、こちらはコナンや灰原哀が幼児化した時に使われた毒薬。
テトロドトキシンが怖いことの一つとして、この毒に効く解毒薬というものが無いということ。
フグの毒にあたってしまうと、そのままのあの世行きになってしまうかもしれない。
そう思うとフグの毒は怖い。
ただ、フグも最初から毒を持っていたわけではなく、水中には毒性を持った細菌などが存在しており、餌を食べているうちに体内に毒が蓄積されていく。
この食物連鎖の中で食べた餌により毒が蓄積されて、さらに体内で濃縮されて強い毒となるのだとか。
そのため、生息地域やフグの個体によって毒性の強さとは異なってくる。
フグ自体はこの毒を体内で上手く利用して生きており、研究の結果によるとフグにとっては必要不可欠なものであることが分かっている。
人間にとっては厄介なフグの毒であるけれど、フグにとっては必要な毒。
そう思いながらフグを食べるとまた違った感情が湧いてくるのかもしれない。
大阪ではフグのお刺身のことを「てっさ」と呼ぶことが多い。
全国的にみると「フグ刺し」と呼ばれることが多いのかも。
この「てっさ」の由来がまた面白い。
フグの毒はたまに当たってしまうと死に至ることから「てっぽう」と言われており、そこから「てっさ」と呼ばれるようになったのだとか。
関西に住んでいる人からしたら「てっさ」と言われるとフグのお刺身であることが分かるが、全く知らない人からすると何のことなのかが分からない。
「てっさ」と同じく「てっちり」も同様で、こちらはフグ鍋のこと。
「てっちり」の「ちり」は「ちり鍋」のことを表しており、フグ「てっぽう」とちり鍋「ちり」を掛け合わせて「てっちり」となる。
因みに「ちり鍋」は白身魚を使用した鍋料理のことらしい。
関西に住んでいながら「てっさ」「てっちり」の由来も知らずに生活をしていたと思うと何だか恥ずかしい。
これでフグのことが少し分かったような気がする。
これからフグを見る目も少しは変わるかも。
フグを食べる時は今まで以上に感謝しなきゃね。
以上になります。
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