やっと木陰で本を読めるくらいの気候になってきた。 学生の頃イギリスに短期滞在した時、公園とあらば、それぞれ思い思いの格好で本を読む人たちの姿を目にし、驚くととも…
サマセット・モームの『月と六ペンス』。 10代の頃、読んだ記憶はあるけれど、 内容はさっぱり覚えていないし、 当時の自分には響いてこなかった作品。 題名と内容の関連…
最近はまっている、イギリス現代作家のアリ・スミスの最新作 Companion Pieceを読んだ。 難しいけれど、面白いなあ、アリ・スミス。 作品をすべて読んだわけではないけれ…
初めましての多和田葉子。 多和田葉子さんを知ったのは、『生まれつき翻訳』という本に言及されていたからなのだけれど、この本を選んだのは、タイトルに惹かれて。 まさ…
こんにちは! 最近読んだイギリス現代作家、アリ・スミスのCompanion Pieceに、 どんなハロー(挨拶)も、声と同じで、その後に物語が待っている、というような以下の文章…
言の葉の森のウルスラ
2023年10月5日 16:58
やっと木陰で本を読めるくらいの気候になってきた。学生の頃イギリスに短期滞在した時、公園とあらば、それぞれ思い思いの格好で本を読む人たちの姿を目にし、驚くとともに、ずっと憧れている。日本ではロンドンみたいに大きな公園もないし、「できない」と勝手に思い込んでいた。だって、日本の夏はそれどころの暑さじゃないし、そんなにゆったりする余裕がないから。公園で本を読んでる人なんて、あんまり見かけないし、ち
2023年8月13日 10:46
サマセット・モームの『月と六ペンス』。10代の頃、読んだ記憶はあるけれど、内容はさっぱり覚えていないし、当時の自分には響いてこなかった作品。題名と内容の関連が分からない。という、初歩的なところで止まっていた様な気がする。先日ふらっと入った書店で、一際シンプルな表紙で輝いている様に思えたので、手に取ってみた。「お、金原瑞人先生訳じゃないか」敬愛する金原先生の新訳(と言っても、平
2023年7月23日 13:09
最近はまっている、イギリス現代作家のアリ・スミスの最新作 Companion Pieceを読んだ。難しいけれど、面白いなあ、アリ・スミス。作品をすべて読んだわけではないけれど、スミスの小説には、エキセントリックな登場人物(突然、1本の木に熱烈に恋してしまった短編『5月』の「あなた」みたいな感じ)と、その人物のエキセントリックな行動に巻き込まれながら、冷静に受け止める、これまた癖のある主人
2023年7月14日 17:04
初めましての多和田葉子。多和田葉子さんを知ったのは、『生まれつき翻訳』という本に言及されていたからなのだけれど、この本を選んだのは、タイトルに惹かれて。まさにこの小説は、『生まれつき翻訳』。主人公は日本人で日本語話者だが、舞台はスカンジナビアとドイツ。つまり、登場人物たちは日本語以外で会話しているはずで、読者は彼らの語りを日本語に翻訳されたものを読んでいることになる。主人公のHi
2023年7月13日 18:32
こんにちは!最近読んだイギリス現代作家、アリ・スミスのCompanion Pieceに、どんなハロー(挨拶)も、声と同じで、その後に物語が待っている、というような以下の文章があって、このnoteを始めるにあたって、物語が始まるように、挨拶したいなと思いました。(ちなみに今回のタイトル"Hello, hallo, hullo" も、スミスの本のある章から。)物語が始まるって、ワクワクします。