見出し画像

失恋の“辛さ”②(聴けない曲/夢に出てくる/まだ好き/将来への不安)

前回の内容はこちら▼

⑦聴けない曲
失恋後は、しばらく経っても、もう吹っ切れたと思った後でも、「いつまでも聴けない曲」が存在する。

好きな人と、仲良くなるきっかけとなった曲。
好きな人におすすめされて、好きになった曲。
好きな人のことを一番好きだった時期に、一番聴いていた曲。
胸がえぐられるほどリアルな描写の、失恋ソング。
 
失恋後は、聴くだけで心臓の奥底が締め付けられるくらい痛くなる。
「好きだった曲が聴けなくなる」というのも、相当残酷なことなのではないか。

その曲を聴いても心の痛みがなくなって、ちゃんと「聴ける」ようになったら、
聴いた時に「良い思い出」が蘇ってきて、「懐かしい」と思うことができたら
その恋を自分の中で完結することができた、ということなのかもしれない。






⑧夢に出てくる
過去に好きだった人の夢は、定期的に見てしまう。
好きだった人と、同じ空間にいて、話している夢。
めちゃくちゃ仲の良い友達のような、理想の関係性になっている夢。
恋人のような距離感になっている夢。

直近ではなくても、昔好きだった人の夢を見ることもある。
久しぶりに会うことができて、幸せな夢。
話しかけようとしても、話しかけられない夢。

好きだった人が夢に出てくると、夢の中でも、
「また好きになってしまいそうだ、どうしよう」と思う。

夢が覚めた瞬間、夢だとわかった瞬間の絶望は、計り知れない。






⑨まだ好き
失恋後、好きな人のことを忘れようとしても、結局はそんなに簡単に忘れることはできなくて、しばらくの間はまだ「好き」という感情が消えない。
何かあるたびに、瞬く間に沼にハマっていく。

例えば、しばらく会わない期間が続いた後に久々に会ったりしてしまうと、
忘れかけていた、好きな人の優しさに触れてしまって
忘れかけていた、心が暖かくなるような感覚を思い出してしまって
忘れかけていた、「好き」という感情を思い出してしまって
結局は抜け出せなくなる。

好きな人って、麻薬よりも依存度が高いんだと思う。


好きな人に、聞きたいことも伝えたいことも話したいこともまだ沢山あって
辛いことがあった時に真っ先に思い浮かぶのは、好きな人の顔で
好きな人と話している時間が一番幸せだという事実に、変わりはなくて
結局は、まだ「好き」。

今後一生その人と会わないというわけでもない限り、あるいは、新しく好きな人ができるわけでもない限り、「一度好きになった人のことを好きではなくなる」なんていうことができるわけがない。

無理やり抑え込んで忘れるのが「正解」とは限らない。
好きなら「好き」のままでいても、別に良いんだと思う。
もはや、好きでいられるところまで好きでい続けてやる、
くらいの気概でいきたい。






⑩将来への不安
好きになった人が、人としてのレベルがあまりにも高すぎたり、自分とものすごく気が合うような相手だったり、一緒にいて心の底から幸せになれるような相手だと「今後、もうこれ以上の人は現れないんじゃないか」と思ってしまう。
他に「好きな人」なんて一生できないような気がしてくる。

これから先、少し良いなと思うような人が現れたとしても、結局好きだった人と比べてしまって、「やっぱりあの人には勝てない」と思ってしまう気がする。
全部、「好きだった人」を基準に考えるようになってしまう。

今後、もうこれ以上に好きになれる人は現れないのではないか。
ましてや、誰かと付き合うことなんてできなくなってしまうのではないか。
そうすると、自分は生涯孤独なのではないか。
そんな、「将来への不安」が襲いかかってくる。

それから、「こんなに傷つくなら、もう二度と恋なんてしたくない」とも思ってしまう。

「早く新しく好きな人が欲しい」とか言うようになるのも全部、好きな人を忘れるため、上書きするためだけであって
可能なら、もう一生恋なんてしたくはない。
自分の感情に振り回される経験は、今の私でもう終わりでいい。

この記事が参加している募集

私の作品紹介

忘れられない恋物語

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?