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失恋の“辛さ”①(欲しかった/生きる理由がない/縋りつく/嫉妬/自分が嫌い/忘れられない)

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第三章 感情 ー失恋ー

失恋の「辛さ」

失恋をした時に感じる「辛さ」。

「失恋」は、辛いことだらけである。
ただ「失恋したことに対する辛さ」では終わらず、その後の自分自身の人生にまで、影響を及ぼしてしまう。

この項目では、自分が感じたことのある「失恋の辛さ」についてまとめていった。



①好きな人だけが欲しかった
私はただ好きな人が欲しかっただけなのにな、
と思い、辛くなる。
その人さえいればもう何もいらないから、その人だけが欲しかった。

友達を全員失ったとしても、
全財産を失ったとしても、
それまでの記憶も思い出も全部失ったとしても別に良い。
ただ、その人が欲しかっただけなのに。

なんで私じゃダメなんだろう。
何がいけなかったんだろう。
誰よりも大切にする自信ならあったのになあ。

そんなことを永遠と考えては、辛くなる。






②生きる理由がない
失恋をした途端、生きている理由が分からなくなってしまう。

「好きな人に会える」「好きな人のことを好きでいられる」という、自分にとって一番の生きがいが急に消えてしまうと、私が生きている意味ってなんだったっけ?と思ってしまう。

失恋したのと同時に、人生を終わらせられればよかった。

新しいことを始めたり、他の人と話したりして気を紛らわせてみたところで、結局は「好きな人」がいないと、生きる理由がない。

何をしていても、どこにいても、誰といても
結局は全部好きな人に重ねてしまう。
私の世界は「好きな人」だけで成り立っていたんだと、そこで改めて実感させられる。






③縋り付いてしまう
色々と強がってみても、結局は「好きな人」に縋り付いてしまう。

失恋後は、「好きな人を見返してやる」というよりは、「今はもうなんとも思っていないし、あなたがいなくても私は全然生きていけるから安心してね」ということを伝えたくて、色々と頑張るようになる。
それがモチベーションになっていく。

好きな人に「ああ、この人はもう自分がいなくても大丈夫なんだな」と、安心してほしい。
欲を言えば、少し悲しくなりながら、ちゃんと安心して欲しい。

自分がまだ相手のことを好きだったとしても、「もう気を遣うは必要ないな」と思ってもらって、友達として仲良くしていくためには
「もうちゃんと吹っ切れたし、なんとも思っていませんよ」みたいな顔をしながら接していくのが、一番なのだと思う。

こんなに頑張って好きな人のことを忘れようとしていたり、失恋後でさえも、色々と頑張ろうとしている自分は、本当に偉いな、と思う。

しかし、それを「誰かに褒めてもらいたい、認めてもらいたい」と思った時、じゃあ具体的に誰に?と考えると、結局は全部「好きな人」でしかない。

新しいことに色々と挑戦をしてみるのも、
嫌なことから逃げずに立ち向かうのも、
行う全てのことに全力を尽くすのも、
やると決めたことは最後までやり通すのも、
人が嫌がるような仕事を率先してやってみるのも、
自分よりも人のために行動するのも、
結局は全部全部、好きな人に認めてもらいたいから。
好きな人に一言褒めてもらえさえすれば、全部報われてしまう。

失恋してさえも「好きな人」に縋り付いてしまう自分が、情けないし、悔しくなる。

早く忘れて、自分の力だけで生きていけるようになりたい。






④嫉妬する
失恋後でも、「もう前ほどは好きではない」と思える状態まで回復した後でも
やっぱり、「好きな人に近づく人間」には、嫉妬してしまう。

好きな人に無駄に近づくような人を見ていると、イライラする。
他の人から、好きな人の好きな人の噂を聞いて、イライラする。
自分のことなんて当たり前に好きな人の眼中に無くて、イライラする。
好きな人のことを見て、まだ可愛いとか思ってしまっている自分が気持ち悪くて、イライラする。
なんなら、好きな人本人を見ているだけでもイライラする。
私の前からいなくなって欲しい、とさえ思う。

他の人の口から「好きな人」の話を聞くと、自慢とか、自分への当て付けにしか思えなくなる。
自分の中で、「好きな人の話題」自体が地雷になってしまって、他の人の口から名前を聞くだけで正気ではいられなくなる。

とにかく、自分の性格がどんどん悪くなっていくのを感じる。






⑤自分が嫌いになる
失恋の二次被害として、「自分を嫌いになってしまう」というものがある。
これは案外、一番辛いことかもしれない。

好きな人に片思いをしていた頃は、「恋をしている自分」のことも好きだった。

しかし失恋後は、失恋してさえ、まだ好きな人のことを諦められていない、まだ好きな人に縋ってしまう、まだ好きな人を忘れることができない、そんな自分が嫌いで、気持ち悪くて、吐き気すらも感じる。

好きな人に振られただけではなくて、自分にまで嫌われるなんて、本当に誰からも認めてもらえていなくて、もう全人類に見捨てられた気分で、自分がとことんかわいそうになってくる。







⑥忘れられない
好きな人との記憶に、いつまでも浸ってしまう。

好きな人と初めて話した日のことも
話した内容も
「絶対に良い人だ」と直感で感じたのも
一緒にいる時の光景や出来事も
好きな人が自分のためにしてくれたことも
自分だけにくれた言葉も
一緒にいるだけで心が暖かくなっていった感覚も
好きな人が好きだと言っていた物も
ふとした時にする仕草も、口癖も
全部が愛おしくて、思い出すだけで幸せなのに苦しくて、
どうしても「良い思い出」ということにして仕舞い込んで終わりにすることができなくて。

思い出すだけで胸が締め付けられるような記憶で溢れ返って、心臓が痛くなる。
苦しくて、息ができなくなる。

こんな素敵な思い出を、死ぬまで忘れたくないのに
もう全部全部全部忘れさせてほしい、と願ってしまう。

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