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#詩が好きな人と繋がりたい

【詩】風船の気持ち

【詩】風船の気持ち

私は同じ人間同士で
あなたと向き合えていたのかな
あなたが、私をどう思うかじゃなく
私は私の人生をどう生きたいか
考えれていたのかな

ずっと他人の目ばかり気にして
自分を抑え込んで
パンパンに膨らんだ風船みたいに
負の感情を溜め込んで

君がギター弾く為に整えた爪で
軽くつつかれただけで
パンッって割れて
中身を溢れさせて
いたんじゃないかな

ずっと感情押し殺して
我慢して
嫌なこ

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【詩】悲しみの糸巻きを止めて

【詩】悲しみの糸巻きを止めて

あなたが運命の人かなんて
分からない
あなたが私をどう思ってるか
なんて分からない

でも、あなたを悲しませると
悲しくて心が折れそうになる

過剰な防衛反応で
あなたを失ったことが
関係を壊したことが
あなたと同じ人間同士で
あれなかったことが
自分を大切にできなかったことが
悲しくて前に進めない

あなたがいなきゃ生きていけない
私ではないはずなのに
もう1人でも大丈夫なはずなのに
心が空っ

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【詩】パーフェクトワールド

【詩】パーフェクトワールド

改札口の窓から差し込む陽光
流れるようなピアノの音
偶然、目が合って会釈する旅行者の笑顔
はしゃぐ子どもの声

君と一緒に探すつもりだった
美しいものを
ひとりで見ている日曜の午後
穏やかで平和な世界

世界は敵だらけだと
思っていたけど
こんなにも近くに
ささやかで尊い幸せがあったことに
君を失って、やっと気付いた

もう君と会えないかもしれないけど
君が紡いでくれた沢山の歌は
心の中に残ってい

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【詩】富士の頂で吠える

【詩】富士の頂で吠える

君と打算じゃなく
素直に
心を開く関係でいたかった

だけど迷路の途中で
葛藤や嫉妬と劣等感や執着の
沼にはまり、足をとられた
自分の道も分からないまま、
君と迷路のなかを彷徨い続けていた

私は自分に自信がないから
君の夢にのっかろうとしていたのかもしれない
それが2人の軛(くびき)に
なってしまった

だけど
七尾旅人より優れていなくても
大切に思っていた気持ちは
嘘じゃない

君の不器用な人

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【詩】酔拳の夜は明けて

【詩】酔拳の夜は明けて

酔拳ばりに
酔ってギター振り回して
歌ったあと
ヘベレケで女の子に囲まれて
「幸せやわあ」と呟いて
俯いた女の子に
声をかけ続けたからって
誰も君を捕まえたりはしないさ

だって、もう既に君は
謝ったじゃないか
充分反省したじゃないか

言葉を押し付け過ぎた君との最後の夜
お酒と傷つきストレスで
らしくない虚像を演じる君が
酷い男どもとダブって見えて
巡査に通告すると言っただけさ

それでもまだ君

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【詩】リラックマの休息

【詩】リラックマの休息

リラックマの着ぐるみを着て
オザケンを聴きながら
ぐっすり眠り
失恋の傷を癒やすことで
僕から逃げた君を解放してあげたい

人知れず茨の森を全力で
駆け抜けた僕の休息なら
それができるかな

男の欲望は微笑ましく受け流されるのに
月の怒りや悲しみは恐れられるのは嫌

だから、力士の如く
大らかで包容力のある
人間になりたい

今更信じて貰えない
だろうけど
愛おしい存在がいるから

【詩】止まったままの物語

【詩】止まったままの物語

止まってしまった君との時間

なんでいつも私は素直に
君とチルできなかったのか
カオスに呑まれて
君を巻き込んだのか

あんな交わりしか
できなかったのか
悲しい被害妄想や
勝手な期待に囚われたのか

そんな思いが、脳裏を巡って
物語すら書けやしない
別れも充分に受け入れられず
どっちつかずで優柔不断だ

君への後悔で悩むくらいなら
お気に入りのガラスペンで
物語を書きたいのに
絵筆をキャンパスに

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