👁️🗨️午前の真野|夢3(全3話)【短編小説】サクッとショートショート!
私は耐えきれず、玄関のドアに突進した。
その場で崩れ座り込む。
うまく呼吸が出来なくて苦しい---。
少しずつ息を整え重い体を立たせて
階段を降りた。
階段を降り終わったそのさきは、
赤と黒の世界に変わっていた。
空は夜と言うよりは黒かった。
建物は無理矢理に赤にされたような
景色だった。
団地の入り口からフェンスが連なって
おり自由を失ったアスファルトの
道が続いていた。
遠くに人影が見えた。
どうやら手招きしているように動いて見える。
何かあるのだろうか、私は鉛の体を引きずってそこへ向かった。
やっとたどり着くとそこにいたのは
腰を曲げた老婆が手招きをしていたのだ。
私が近づいてみてもまるで存在を認識
してないかのように遠くを見つめ
ひたすら手首を動かしている。
私に手招いていたのではなかった。
声をかけようにもまるで舌を抜かれたかのように声がでない。
私は諦めて先に進みだした----。
どのくらい歩いたのだろうか、似たような道を通っていたりいつの間にか知
らない道を歩いていたりする。
フェンスに囲まれた道は次第に入り組んでいく。
道の選択肢はたくさんあるのになぜか
窮屈さを感じる。
私の息も苦しくなってきた。
いつしか膝から崩れ落ち、 が動かなくなってしまった。
霞んで見える景色の中に淡く穏やかな光が溢れていた。
地面の方からだ。
そこへ力を振り絞って這いずり、
進んだ。
私は近づいたその光の中に躊躇無く
落ちていった。
光の中はとても温かく無重力のような
空間だった。
私は心地よいこの場所で、酷く眠くなりいつも寝るときのように丸くなる。
ゆっくりと私の身体は下へ(?)進んだ。
ゆっくり…
ただゆっくりと進む…
----どのくらいその状態でいたのかわからないが、急に流れを感じる。
どんどん速さが増していくようだ。
私は目を閉じて寝ているはずだが、
その流れに恐怖を感じた。
まるで何かに吸い寄せられているかの
様だからだ。
この空間に安心しきっていた。
身動きできない私は流れに身を任せるしかできなかった。
ゴーーッと湯船の栓を抜いて流れ出す水のような音が聞こえる。
それと同時に勢いも増す。
きっとこの流れは大きく黒い穴に向かって流れているのだろう。
私はどうすることもできなかった。
吸い込まれた私は闇の空間に銃の弾丸のように弾き出され、そこにあった地面に接触した。
私の肉塊は八方へと飛び散った。
「うわっ!!」
私はようやく目が覚めた。
まるで宇宙から戻ってきたパイロットのように力が入らない。
すると頭上で声がする。
「もう少しで連れて行けたのに…」
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最後までお読み頂き、ありがとうございました💖
午前の真野はいかがでしたか?
読者様に好評でしたので続編を書いてみました🌟
今後も個性あふれるホラーな話を作っていきますのでスキ・コメント・フォローなど頂けますと励みになります❗❗
まだまだ、note初心者ですが、皆様の喜んでもらえる作品を作りたいと思います💖
↓マガジンに他の話もあるので読んでみてね☺
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