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真夜中の深呼吸。

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私のままで生きるために、深呼吸をするように綴った文章たち。
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2021年7月の記事一覧

あなたと一緒に、仕事がしたい。"働く理由" はそれしかなかった。

「みなさんに、退職のご報告があります。」

部長の口からその言葉が飛び出したとき、辞めるのは彼ではないと知っていたはずなのに、大きく心臓が波打った。

実際は、部下の退職報告を代わりにしたというだけの話だ。けれどわたしはそのとき、不意をつかれて思わず息を呑んだ。

そして、考えた。

もし、彼が今、本当に会社を辞めてしまったら。
わたしは一体、どうするのだろう?

しばらくの間、放心状態になってし

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「食」への愛と、後ろめたさと。ようやくみつけた、わたしの解釈

「食」への愛と、後ろめたさと。ようやくみつけた、わたしの解釈

「居酒屋とかファミレスって、行ったことある?」

「高いお店じゃないと、誘っても来てくれなさそう。」

学生時代から、何度言われてきたことかわからない言葉。こうした台詞を投げかけられることには、もう慣れてしまった。

知り合ったばかりの相手に、お決まりのようにそう言われるたび、曖昧に笑って「食べるために生きているので…」と、誤魔化してきた。

心の中で、「この人とは、分かり合えないのだろうなあ……

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私の「好き」と、あなたの「好き」に、はじめて橋がかかった日

私の「好き」と、あなたの「好き」に、はじめて橋がかかった日

「伝わった!」

阿部広太郎さん主催のオンライン連続講座「企画でメシを食っていく」の第2回目の講義が終了した、今日。

zoomを閉じてから、心にいちばん最初に浮かんだのは、「伝わった」という4文字と、溢れるほどの喜びだった。

初回課題で「自分の広告」を作成して、誰の心にも届くことがなかった、選ばれることがなかった、あのときの悲しさや寂しさ。今でも鮮明に覚えているし、たぶんこの先も忘れないと思う

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心を思い出させてくれた、夏の宝石

心を思い出させてくれた、夏の宝石

最近ずっと、自信がなかった。

体調を崩していたことが精神面にも影響していた、という理由もあるかもしれないのだけど、大学時代のように「人と比べて自分に引目を感じること」が、多くなっているように感じていた。

一言で言うと、「自分よりもすごいと感じる人と一緒にいると、自分の価値が下がっていくような感覚に陥る」ことが、増えてきていた。

同い年で活躍していて、メディアにも常に取り上げられている友人。

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6月の振り返り|人生が、動きはじめた

6月の振り返り|人生が、動きはじめた

2020年が、ちょうど半分終わった。

あっという間だったけれど、たしかに自分は少しずつ、前に進んでいる気がする。そんな実感が湧きはじめた6月、わたしの人生は、さらに大きく動き出した。

120%の力を振り絞って走り続けている日々の中で、それでも自分と向き合う時間の大切さを、最近ひしひしと感じる。

ゆっくり立ち止まることはできないけれど、今夜はそのスピードを、ほんの少しだけ緩めて。6月の、振り返

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自分のための「ストレスとご褒美リスト」

自分のための「ストレスとご褒美リスト」

自分の身体のことは、自分が一番よくわかっている。

…つもりだったのに、どうやらそうじゃなかったみたい。
そのことがわかったのは、数日前のことだった。

一週間前。

首まわりに突然、虫刺されのような赤みが生じて、夜も眠れないほどの痛みと痒みに襲われた。

虫刺されの薬を塗っても一向に良くならず、むしろ状態は悪化するばかり。
見た目も痛々しいから、病院に行っておこう…と思って足を運んだ数日前、先生

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