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トイレに秘められた可能性
迫る!トイレの罠
目の前の便座はフタが閉まっている。
仕事に行きづまった夕方6時。会社のトイレに入った時のことだ。
こんな時にドキドキするのは、多分私だけではないはず。
感染症防止のため、「トイレのフタは閉めて流してください」といったポスターが増え、最近は便座のフタが開いていないことが多くなった。
おそるおそる開けると、ああ、前の住人の忘れ物が残っている…。
私はお前にコンニチハをするために来たのではない。むしろお前とサヨウナラをするために来たのだ。
なんて思いながら、今日も私は忘れ物を水に流す。
文字通りに。
天からのお告げは突然トイレで
感染防止も大事だが、レバー長押し3秒の大切さも忘れないようにしていただきたいもの。
完全に意識がトイレに向いていた私に、さっきまで行きづまっていたあの仕事、システムの登録を違う方向から進めたらエラーがなくなるんじゃない?
と、突然、解決策のお告げが天から舞い降りてきた。
一時間近くデスクで悩んでいた処理だったのに、トイレに来たことで一瞬のうちに解決してしまった。
こんなことなら、さっさとトイレに行っておけばよかった…
いや、ちょっと待て。トイレのやつのことだ、きっとこんな甘い考えで行っても、仕事のアイディアなんて絶対に教えてくれるわけがない。
また誰かの流し忘れがあるか、よくて残り5センチのトイレットペーパーの罠が仕掛けられているだけだ。
トイレとは摩訶不思議な空間である
我々が生きていく上で、切っても切れない関係のトイレという存在。
汚かったり、綺麗だったり。アイディアが出てきたり、出てこなかったり。
時として鞭をふるい、時として飴を与える不思議な空間である。
人の出会いが一期一会であるように、トイレとの出会いも一期一会なのかもしれない。
そんなに美しい話じゃないけど。
さて、ちょっと行きづまったのでトイレに行ってきます。
どうか誰かの忘れ物がありませんように…。
以上、もろこしでした!
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