マガジンのカバー画像

雑文集

37
エッセイを書いています。
運営しているクリエイター

記事一覧

10年ぶりに再会した話。

10年ぶりに再会した話。

僕は、大学生の時に、想いをよせている女性がいた。
とにかく頭が良くて、大きな瞳でじいっとこちらをみてくる。そんな人だった。
当然の如く、最後まで想いを伝えることはできず、結局大学を出てからは一度も出会っていない。もちろん連絡もとっていない。

そんな彼女に10年ぶりに出会った。本当に突然の出来事だったのでびっくりした。なにせあれから彼女のことを考えることはほとんどなかったからだ。
まず一番驚いたこ

もっとみる
去年のヒットソング覚えてる?

去年のヒットソング覚えてる?

音楽は、聞こえてくるが、聴いていないのでは。

散歩をしていたら、気がつくとそんなことを考えていた。

僕が大学生になった頃は、三宮のタワレコに行ってCDを購入したり、近所のTSUTAYAでCDを借りて、ウォークマンに入れて音楽を聴いていた。
そういう行為がまだ生き残っていた時代だ。最近そういう機会が一気に減ってしまったなあとしみじみしている。友達同士でCDを貸し借りする、なんてことも、もうなくな

もっとみる
ちょっとした決意表明

ちょっとした決意表明

小説を書こうと思う。まずは掌編集を作りたい。僕は、エンタメやミステリは門外漢なので、純文学、というカテゴリになるのかと思う。だが、純文学というのを自称するのはなんだか恐れ多い。それは読者が決めることであって、というかそもそも純文学ってなんや。私小説は純文学なのか。どちらかというと、今まで書いていた小説は、だいたい自分の経験がモデルになっているので、私小説と言えるのかもしれない。とはいえ布団をクンク

もっとみる
告白。

告白。

伝えたいことがある。そう思ったら、書かずにはいられなくなたので、書くことにした。以下は私の独白である。

いつも私のnoteを読んでくださっている皆様、本当にありがとうございます。
4月から毎日投稿を始めてもう半年が経ちます、毎日と言ったのですが、実は何回かサボってます。なので実際は、ほぼ日刊、ということになります。
そういえば、来年の手帳はほぼ日にしました。今からワクワクしています。

実は、今

もっとみる
恋文を書いた話。

恋文を書いた話。

恋文。それは意中の人へ想いを伝える手段の一つである。
僕は、高校生の時に恋文を書いたことがある。
なぜ、書こうと思ったのか。
それは僕が高校時代に古文に熱中していたからである。
そこでは恋文のやり取りが盛んに行われていて、僕は、その奥ゆかしさにときめきを感じてしまったのだ。
平安時代の恋文には和歌が添えられる。歌を詠む技術が問われるのだ。何せあったことも話したこともない人に文を送るのだから、そこで

もっとみる
涙が流れた時に何を得られるのか。

涙が流れた時に何を得られるのか。

ここ数ヶ月で、僕は、3度涙を流した。なぜ、明確に覚えているのかというと、涙を流すことは僕にとって重要な出来事であるからだ。

まず1度目は、職場での出来事だ。仕事が辛いのをなんとか伝えようと、していたのだが、なかなかうまくいかずに、わからないけれど辛い、というような状態だった。上司も困っていたと思う。
そこで僕は、一度自分の頭の中を整理するために、ひたすら書きまくった。最初は単語を思いつくまま書き

もっとみる
note創作大賞ふりかえり 書くこととどう向き合うか

note創作大賞ふりかえり 書くこととどう向き合うか

本日note創作大賞の中間発表があった。
そこに僕の名前はなかった。
悔しい。何が悔しいって、選考通っている人の作品ってめちゃくちゃ面白いんですよ。なんというか、もう出だしから一気に引き込むというか、主導権を握られるというか、そんな感じ。

あーなるほど。こういうのをかけなきゃいかんのか、と思いましたね。
海は広い。そして深い。こんな比喩じゃいかんのですわ。

ただ僕の作品を読んでくれて、良いと言

もっとみる
眠れない人のために

眠れない人のために

眠れない時は、潔く諦めてしまうのが良い。それがこの数年で僕が得た教訓である。
布団に潜り込んでも、何もできないのであれば、こうして何かを書いている方が落ち着いていられるのである。別になんでも良い。動いてみる。

『カフカの日記』にも、シオラン『生誕の災厄』にも不眠というワードがたびたび登場するが、カフカも仕事を終え、眠れない時間に原稿を書いていたのだ。ならば僕もそうしてみようと思う。

カップラー

もっとみる
やさしい時間

やさしい時間

金曜の夜ほど素敵な時間はない。
今日は寝落ちするまで本を読もうと思う。
金曜の夜は、何もかもが許せそうな、
幸せな予感が孕んでいる。
最近は、シオランの『生誕の災厄』を読んでいる。
セットアッパーには『告白と呪詛』も控えている。
シオランの言葉は
絶望を愛するために存在する。
絶望に慣れてしまってはいけない。
ただ、愛するのだ。
それがふとした瞬間に
幸福に感じる時がある。
深夜に散歩に出かけ

もっとみる
人間くさい文章、に惹かれるきっと。

人間くさい文章、に惹かれるきっと。

文章の真髄とは、これに尽きるのではないだろうか。
僕は、その人がどんなことを考えて、どんな暮らしをしていて、どんな本を読んでいて、そういうことがたまらなく知りたいのだが、それを説明されたいわけではないのです。というより説明されても困る。

要するに、私はこんな人です。って教えてくれなくて良いんだけど、でもその人の文章を読んでいると、ああ多分あたたかいひとなんだろうなあ、とか聡明な方なんだろうなあ、

もっとみる
第一段階は、ダサくなること。文章表現における自己分析

第一段階は、ダサくなること。文章表現における自己分析

何かを成し遂げている人、活躍している人を見るとと眩しくて、失明しそうになるのだが、僕は、成し遂げないといけないことがある。
「家賃をペンで稼ぐ」これは、4月に宣言した(かな?)通りである。
そのために一番必要なことは、実はシンプルであると言うことに気づいたのは、最近のことである。

ダサくなることだ。
イキってはいけない。そんなハリボテじゃあすぐにバレる。
要するに、何かを1から始めようとしたら、

もっとみる
読書習慣を身につける方法

読書習慣を身につける方法

はじめに
本を読んでみようと思って書店で手に取る。もしくは誰かに薦められた本を読んでみる。しかし読み始めたはいいものの、難しかったり、共感できなかったりして自分の読解力を嘆いてしまう、そんな経験はないでしょうか。

僕は、読書が好きです。しかし同時に苦手な事でもあります。でも好きなのでずっと読んでます。その中で自分なりに工夫してきたことをお伝えできればなと思ってます。
本記事では、速読法などのいわ

もっとみる
そうか!悪意か。

そうか!悪意か。

なんでも納得できると気持ちが良い。

今僕は、ものすごく聴覚が過敏になっていて、大きな声、英語のリスニング、などの音を聞くと、おかしくなって気絶しそうになる。それくらい危機的な状況にある。普通に生活に支障が出るレベルなのですが、大丈夫なのだろうか。
ただ、本を読むことや、心地の良い音楽を聴くこと、そういうことはできるので全てを拒絶しているわけではない。好きな音楽は試しに少し音を大きくしてみたけど、

もっとみる
海外文学の登場人物が覚えられない。

海外文学の登場人物が覚えられない。

海外文学はあまり読まないが好きな作品はある。
特に気に入っているのは、ガルシア・マルケス『百年の孤独』、ポール・オースター『ムーン・パレス』、ドストエフスキー『罪と罰』、ブローティガン『西瓜糖の日々』などである。
どの作品も、惚れ惚れするような文章で、何度も読んでいる気がするのだが、毎回あることに悩まされる。

あれ、これ誰だっけ?

名前が覚えられないのだ。『百年の孤独』に関しては、おんなじよう

もっとみる