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料理好きから古書を読み始めました <古文書解読学習中🔰> 国立国会図書館のデジタルコレ…

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料理好きから古書を読み始めました <古文書解読学習中🔰> 国立国会図書館のデジタルコレクションを中心に、日々こつこつ読み解いた内容を投稿しています。

マガジン

  • 古今名婦伝

    江戸時代の浮世絵師、歌川豊国三代(歌川国貞)が描く歴史上の女性たち。優雅で美しく、ときに強く厳しく、悲しい運命も … その人生を読み解くシリーズです。

  • 東京名物百人一首

    東京の有名どころ(商店・料理屋・名産品・有名人など)の商標や印刷物に、百人一首の替え歌を添えた作品です。明治四十年(1907年)出版。

  • 【魚図鑑】梅園魚品図正

    江戸時代後期の博物家、毛利梅園による魚図鑑です。魚の絵がとても美しく、眺めるだけで楽しめる作品です。こつこつ読み解いたものをマガジンに追加します。📖

  • 絵本野山草

    江戸時代中期に出版された植物図鑑です。絵を描いたのは橘保國(たちばなやすくに)。精緻なスケッチがとても美しい作品です。全五巻五冊。

  • 【人相学】武者鑑 一名人合南伝二

    神代から鎌倉時代にかけて、様々な歴史上の人物のエピソードと人相を読み解くシリーズです。

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大和名所図会 巻一  巻二  巻三  巻四  巻五  巻六 乾  巻六 坤 梅園魚品図正 (1) 鯉魚 (2) 鱮魚(たなご)/鮒(ふな)/海鱮(うみたなご)/は…

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4か月前
5

【古今名婦伝】須磨松風

※ 「津國」は、摂津国。 ※ 「蜑」は、海人。 ※ 「姉」の読み「いね」は、姉の女房詞。 ※ 「配処」は、流罪の地のこと。 ※ 「田井の畑」は、田井畑村。多井畑とも。 ※…

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2時間前
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東京名物百人一首(6) 飴細工/しゃも屋今金・金清楼/深川倉庫/数寄茶器

【元歌】   侘びぬれば 今はた同じ 難波なる      みをつくしても 逢はむとぞ思ふ ※ 「今はた」は、今将。今はもう、今となっては。 ※ 『東京名物百人一首』…

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1日前
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『かなめ石』上巻 二 京中の町家損ぜし事

寛文二年五月一日(1662年6月16日)に近畿地方北部で起きた地震「寛文近江・若狭地震」の様子を記したものです。著者は仮名草子作者の浅井了意。地震発生直後から余震や避…

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2日前
4

【梅園魚品図正】(17) うぼぜ/沖さより

ウボゼ イコジ ウボゼ イホゼ 『魚鑑』 ギチ  之屬 而大者無鱗也。 ※ 「林鐘」は、陰暦六月の別名。 ※ 「イコジ」は、イマジ かもしれません。 沖サヨリ 鸛觜魚…

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3日前
6

東京名物百人一首(5) 常盤津節/神田青物市場/日本画家・橋下雅邦/しんこ細工師・梶鍬太郎

常盤津節 ※ 常盤津節の名人 常磐津 林中が、明治期の常磐津節を隆盛に導いたことを題材にした替え歌と思われます。また、「松」は 常磐津の曲「松島」や「松の羽衣」のこ…

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3日前
4

『かなめ石』上巻 一 地震ゆりいだしの事

寛文二年五月一日(1662年6月16日)に近畿地方北部で起きた地震「寛文近江・若狭地震」の様子を記したものです。著者は仮名草子作者の浅井了意。地震発生直後から余震や避…

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4日前
3

『大和名所図会』まとめ

この note では『大和名所図会』の挿絵ページを翻刻しています。本文ページは大正時代の活字版があるのでそちらを参照してみてくださいね。👀 → 国立国会図書館デジタルコ…

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5日前
6

大和名所図会 巻六(坤)

この note では『大和名所図会』の挿絵ページを翻刻します。本文ページは大正時代の活字版があるのでそちらを参照してみてくださいね。👀 → 国立国会図書館デジタルコレク…

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6日前
5

【梅園魚品図正】(16) 鯵(まあぢ)/鱚(きす)/東都海上名所漁猟之場

鯵 マアジ 『順和名抄』曰  鯵 マアジ 一種 『産物志』 竹筴魚 此を真鯵の雄と云。雌は形状やさし。首面 不 尖。 白鱨魚 キス 『武江産物志』 白鱨魚 キス …

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6日前
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【絵本野山草】(3) 午時花/錦帯花/鹿子百合/仙翁花/のこぎり草

午時花 花六七月 一名 金銭花 又、子午花 葉のかたち、ずた草に似たれども、のこぎり小く、はなにこはみあり。花のかたち ぼけの花に似て、さきとがり、よこ花開。赤ぼ…

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7日前
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東京名物百人一首(4) 小川一眞写真店/築地活版製造所/廣目屋/赤坂春本・赤坂林家

小川一眞写真店 【元歌】   天つ風 雲の通ひ路 吹きとぢよ      をとめの姿 しばしとどめむ ※ 「小川一眞写真店」は、米国で写真技術を学んだ写真家・小川一…

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9日前
4

【梅園魚品図正】(15) 鱅(このしろ)/鯯(こはだ)/江鰶魚(さつは)

鱅 コノシロ 『本草綱目』曰  鱅 コノシロ 『山海経』曰   鱃魚  溶魚  未詳 日本にて昔、此魚を ヲツナシ と云。昔、或人の子、継母の讒により、其父讒を信じ…

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10日前
4

大和名所図会 巻六(乾)

この note では『大和名所図会』の挿絵ページを翻刻します。本文ページは大正時代の活字版があるのでそちらを参照してみてくださいね。👀 → 国立国会図書館デジタルコレク…

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10日前
9

【梅園魚品図正】(14) 䱾鯘(あいのうを)

䱾鯘 アイノウヲ 俗字出所不詳 此者無鱗也。 俗民の説に、此魚多く取れば、民 飢饉すと云。 此魚、他魚 多く取る時にはとれず、海上 至止魚 の時とれる故、かく言なる…

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12日前
6

東京名物百人一首(3) 御茶所本家山本/御園白粉/六阿弥陀詣/日本美術協会

御茶所本家 山本 【元歌】   わが庵は 都のたつみ しかぞすむ      世をうぢ山と 人はいふなり 御園 白粉 【元歌】   花の色は うつりにけりな いたづら…

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2週間前
3
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大和名所図会

巻一  巻二  巻三  巻四  巻五  巻六 乾  巻六 坤

梅園魚品図正

(1) 鯉魚
(2) 鱮魚(たなご)/鮒(ふな)/海鱮(うみたなご)/はや
(3) 鰈(かれい)/沙魚魚(だぼはぜ)/石伏魚(いしぶし)
(4) 乾鯷魚(ごまめ)/鯷(ひしこいわし)/ほうぼう
(5) 目高(めだか)/鰤(ぶり)
(6) 鰮(いわし)/鯵(あじ)/石首魚(いしもち)
(7) 鯔魚(ぼら)

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【古今名婦伝】須磨松風

【古今名婦伝】須磨松風

※ 「津國」は、摂津国。
※ 「蜑」は、海人。
※ 「姉」の読み「いね」は、姉の女房詞。
※ 「配処」は、流罪の地のこと。
※ 「田井の畑」は、田井畑村。多井畑とも。
※ 「支考」は、江戸時代中期の俳人、各務支考。



松風は、平安時代を生きた女性です。妹の名を 村雨といいました。

もとは 讃岐国の塩飽某の娘であったのが、継母に憎まれて須磨にさまよいたどり着き、田井畑の村長のもとに身を寄せま

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東京名物百人一首(6) 飴細工/しゃも屋今金・金清楼/深川倉庫/数寄茶器

東京名物百人一首(6) 飴細工/しゃも屋今金・金清楼/深川倉庫/数寄茶器

【元歌】
  侘びぬれば 今はた同じ 難波なる
     みをつくしても 逢はむとぞ思ふ

※ 「今はた」は、今将。今はもう、今となっては。

※ 『東京名物百人一首』の著者(清水晴風)は、別の著書で飴売りと飴細工師を描いています。

また、飴細工の商売について、明治時代に出版された『実業の栞』に詳しく書かれているので興味があったら読んでみてください。
 ⇒『実業の栞(飴細工)』👀

【元歌】

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『かなめ石』上巻 二 京中の町家損ぜし事

『かなめ石』上巻 二 京中の町家損ぜし事

寛文二年五月一日(1662年6月16日)に近畿地方北部で起きた地震「寛文近江・若狭地震」の様子を記したものです。著者は仮名草子作者の浅井了意。地震発生直後から余震や避難先での様子など、京都市中の人々の姿が細かく記されています。〔全十章〕

二章では 町屋の様子が伝えられています。

📖

二 京中の町家 損ぜし事

※ 「かた/\」は、方々。
※ 「堂舎」は、大小の家々のこと。
※ 「仏かく」は

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【梅園魚品図正】(17) うぼぜ/沖さより

【梅園魚品図正】(17) うぼぜ/沖さより

ウボゼ

イコジ
ウボゼ イホゼ 『魚鑑』
ギチ  之屬 而大者無鱗也。

※ 「林鐘」は、陰暦六月の別名。
※ 「イコジ」は、イマジ かもしれません。

沖サヨリ

鸛觜魚 又 大筩魚
沖サヨリ  ダツ  ダツサヨリ
ラス 兵庫



筆者注 『梅園魚品図正』は、江戸時代後期の博物家、毛利梅園による魚図鑑です。説明文書は漢文体が中心でのためパソコンで表示できない漢字が多く、漢文の返り点と送りが

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東京名物百人一首(5) 常盤津節/神田青物市場/日本画家・橋下雅邦/しんこ細工師・梶鍬太郎

東京名物百人一首(5) 常盤津節/神田青物市場/日本画家・橋下雅邦/しんこ細工師・梶鍬太郎

常盤津節

※ 常盤津節の名人 常磐津 林中が、明治期の常磐津節を隆盛に導いたことを題材にした替え歌と思われます。また、「松」は 常磐津の曲「松島」や「松の羽衣」のことと思われます。

【元歌】
  立ち別れ いなばの山の 峰に生ふる
    まつとし聞かば 今帰り来む

※ 昔のひとは、飼い猫がいなくなったときに、紙にこの歌を書き付けて猫が帰って来るのを祈ったそうです。

神田市場

【元歌】

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『かなめ石』上巻 一 地震ゆりいだしの事

『かなめ石』上巻 一 地震ゆりいだしの事

寛文二年五月一日(1662年6月16日)に近畿地方北部で起きた地震「寛文近江・若狭地震」の様子を記したものです。著者は仮名草子作者の浅井了意。地震発生直後から余震や避難先での様子など、京都市中の人々の姿が細かく記されています。

全十章を一章ずつ読んでいきたいと思います。

📖

※ 「千えう、万えう」は、千葉、万葉。
※ 「田子」は、農夫のこと。
※ 「早苗」は、苗代から田へ移し植えるころの稲

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『大和名所図会』まとめ

『大和名所図会』まとめ

この note では『大和名所図会』の挿絵ページを翻刻しています。本文ページは大正時代の活字版があるのでそちらを参照してみてくださいね。👀 → 国立国会図書館デジタルコレクション『大日本名所図会 第1輯 第3編』(大正8年)

巻一 添上郡

巻二 添上郡

巻三 添下郡・平群郡・廣瀬郡・葛下郡・忍海郡

巻四 山邊郡・城上郡・城下郡・宇陀郡

巻五 葛上郡・宇知郡・高市郡

巻六 乾 十市郡・

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大和名所図会 巻六(坤)

大和名所図会 巻六(坤)

この note では『大和名所図会』の挿絵ページを翻刻します。本文ページは大正時代の活字版があるのでそちらを参照してみてくださいね。👀 → 国立国会図書館デジタルコレクション『大日本名所図会 第1輯 第3編』(大正8年)

※ タイトルの「坤」は、「乾坤」で上下巻を意味しています。

※ 「続後拾遺」は、続後拾遺和歌集。
※ 「慈鎮和尚」は、平安時代末期から鎌倉時代初期の天台宗の僧、慈円。慈鎮は

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【梅園魚品図正】(16) 鯵(まあぢ)/鱚(きす)/東都海上名所漁猟之場

【梅園魚品図正】(16) 鯵(まあぢ)/鱚(きす)/東都海上名所漁猟之場

鯵 マアジ

『順和名抄』曰  鯵 マアジ 一種
『産物志』 竹筴魚

此を真鯵の雄と云。雌は形状やさし。首面 不 尖。

白鱨魚 キス

『武江産物志』 白鱨魚 キス

國俗、鱠残魚を以て キス と訓ず非也。鱠殘魚は シロ魚 と云者也。別者也。春、両国川 及び 中川、佃嶋、隅田川、尾久の邊にてとる。白ラウヲ とは又別物也。

鱠殘魚は 江州に多し。白鱨魚の首の内に各石あり。石首魚の如し。此者、中

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【絵本野山草】(3) 午時花/錦帯花/鹿子百合/仙翁花/のこぎり草

【絵本野山草】(3) 午時花/錦帯花/鹿子百合/仙翁花/のこぎり草

午時花

花六七月
一名 金銭花 又、子午花

葉のかたち、ずた草に似たれども、のこぎり小く、はなにこはみあり。花のかたち ぼけの花に似て、さきとがり、よこ花開。赤ぼけに似て、色又濃紅にして見事也。花がくへさき至極いかりつよく、うちにあかき ざい五つたち、中心に蘂一つ立。しべともにあかし。葩 の底にもゝいろあり。其次に少し紫有。此しべ 惣あかし。臺 長春 に似て、又、たねのふくらなし。つぼみたね

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東京名物百人一首(4) 小川一眞写真店/築地活版製造所/廣目屋/赤坂春本・赤坂林家

東京名物百人一首(4) 小川一眞写真店/築地活版製造所/廣目屋/赤坂春本・赤坂林家

小川一眞写真店

【元歌】
  天つ風 雲の通ひ路 吹きとぢよ
     をとめの姿 しばしとどめむ

※ 「小川一眞写真店」は、米国で写真技術を学んだ写真家・小川一眞氏が、明治十八年(1885年)に飯田町で開業した写真館「玉潤舘」のことと思われます。

築地活版製造所

【元歌】
  つくばねの 峰よりおつる みなの川
     恋ぞつもりて 淵となりぬる

※ 「築地」は、明治六年(1873年

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【梅園魚品図正】(15) 鱅(このしろ)/鯯(こはだ)/江鰶魚(さつは)

【梅園魚品図正】(15) 鱅(このしろ)/鯯(こはだ)/江鰶魚(さつは)

鱅 コノシロ

『本草綱目』曰  鱅 コノシロ
『山海経』曰   鱃魚
 溶魚  未詳

日本にて昔、此魚を ヲツナシ と云。昔、或人の子、継母の讒により、其父讒を信じて家僕に命じて其子を殺さしむ。家、其罪なきをあわれみて、ツナシ を焼て其子をころして焼たりと 父につげて、其子をたすけて他所ゑ去しむ。夫より、此魚の名を、子ノシロ と云。子の代りに焼ける故也。

※ 「山海経」は、前漢時代以降に成立

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大和名所図会 巻六(乾)

大和名所図会 巻六(乾)

この note では『大和名所図会』の挿絵ページを翻刻します。本文ページは大正時代の活字版があるのでそちらを参照してみてくださいね。👀 → 国立国会図書館デジタルコレクション『大日本名所図会 第1輯 第3編』(大正8年)

※ タイトルの「乾」は、「乾坤」で上下巻を意味しています。

※ 「吉野紀行」は、明和九年(1772年)に書かれた『菅笠日記』のことと思われます。著者は本居宣長。『菅笠日記』

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【梅園魚品図正】(14) 䱾鯘(あいのうを)

【梅園魚品図正】(14) 䱾鯘(あいのうを)

䱾鯘 アイノウヲ

俗字出所不詳 此者無鱗也。

俗民の説に、此魚多く取れば、民 飢饉すと云。
此魚、他魚 多く取る時にはとれず、海上 至止魚 の時とれる故、かく言なるべき。

※ 「孟春」は、春の初めのこと。または、陰暦正月の別名。



筆者注 『梅園魚品図正』は、江戸時代後期の博物家、毛利梅園による魚図鑑です。説明文書は漢文体が中心でのためパソコンで表示できない漢字が多く、漢文の返り点と送

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東京名物百人一首(3) 御茶所本家山本/御園白粉/六阿弥陀詣/日本美術協会

東京名物百人一首(3) 御茶所本家山本/御園白粉/六阿弥陀詣/日本美術協会

御茶所本家 山本

【元歌】
  わが庵は 都のたつみ しかぞすむ
     世をうぢ山と 人はいふなり

御園 白粉

【元歌】
  花の色は うつりにけりな いたづらに
    わが身世にふる ながめせしまに

六阿弥陀詣

【元歌】
  これやこの 行くも帰るも 別れては
    知るも知らぬも 逢坂の関

※ 「ふ問」は、不問。とわず。
※ 「𦾔事」は、旧事。

日本美術協會

【元歌】

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