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めんま、
2018年11月2日 01:22
2018年11月3日 01:17
最終電車に飛び乗った。行き先なんて決めていない。残金160円の小銭入れとイヤホン、それから携帯。どこにも行きたくない一心でどこかへ向かった。あの人になりたい、あの人みたいに愛されたい、あの人あの人あの人。あの人。そんなあの人が泣いていたのだ。衝撃だった。僕の人生はそこで終わった気がした。失くしたものは1つもない。でも、手に入れたものも1つもない。プラスもマ
2018年11月5日 23:26
涸渇した。床には1本120円の発泡酒の空き缶、ちらし、枯れたサボテン。虚しい夕焼け。「殺してくれよ。」ゆれる電気の紐に向かってそう言った。言ってみたのはいいものの、うんともすんとも言わない。こんな細い紐じゃ首もつることができないなぁと考えながら脈をはかる。正常。水道が止められた。本当に涸渇してしまった。僕の人生は終わりだ。ジャンプに挟まってた宝くじが一等だったとかそん
2018年11月6日 23:53
愚弄された人生を送る僕は1番線。正反対のホームに立つ君はいつもの電車に乗り遅れる。そんな夢をみた。つまらない夢をみたと思った。7:32 発車のベルが頭蓋骨を劈き、寝起きの僕を不愉快にさせている。押し込まれる人、人、ひと。意味はない、でもいつも僕はその電車を見送る。頬ににきびが1つ、赤くなっている。右耳、断線したイヤホン。かかとが削れたコンバース。皺の寄った肩の落ちたシ
2018年11月14日 00:36
止まりかけた、何がかなんていうまでもない。「人生だよ、人生」独り言だけがポツンと側に居た。コンビニで安い酒を買った、飲めもしないのに。振られてやった、たいして好きじゃなかったし。 秋雨前線が南下、東京の街を濡らした。終わらない就活、リクルートスーツの裾から雨が垂れている。 使い古した黒いパンプスのヒールが折れた帰り道、転けた、擦り傷、いたい、いたい、いたい。いたかっ
2018年11月15日 09:39
水溜り、気にせず踏んだ。真っ白のスニーカーを泥塗れにした。お気に入りの靴下は汚れて、まるで今の僕みたいだ。彼女は笑っていた。冬が近づいて、僕らの距離は遠くなる。春が来たら離れ離れだねなんて、触れたくないところをえぐりながら進むまっすぐな言葉。貸した赤本に挟まってた一枚のメモ用紙。柔らかいアイボリーの紙に“好きだよ”と丁寧に綴られていた。まるでそれが僕と君の