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水木三甫の心葉♡♧詩集

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心葉♡♧詩集では、心に感じたままを言葉に置き換えて表現した詩を掲載します。 まだまだ表現力不足で、うまく伝えられない未熟な僕ですが、進化していく姿を追いかけていただき、感想などを…
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#一人

何者(詩)

何者(詩)

喜ぶ権利にゃ見向きもせずに
悲しむ権利だけ声高に主張する
世界一の不幸者だと叫んでみても
誰も相手にしてくれない
そして一人になったとき
道化た自分に笑みをこぼす
オレって一体何者なんだ?

幸せの数え方(詩)

幸せの数え方(詩)

幸せの数え方を知ってるかな?
幸せは一人、二人と数えるんだよ

自分だけでは幸せになんてなれない
君を幸せにしてくれる人は必ずいる
だから、自分を幸せにしてくれた人を数えれば
自分がどれだけ幸せかがわかるんだよ

寂寞(詩)

寂寞(詩)

波が来て、君の足跡をさらってゆく
秋が来て、君の面影をさらってゆく
僕は一人、誰もいない砂浜に寝そべって
うろこ雲の姿態を目で追いかける
ああ、夏にはあれほど賑わっていた海よ
人は皆、どこに行ったのだろうか
そして君は、どこに行ったのだろうか
もうすぐ僕は起き上がり、足を砂に取られながら
君のいなくなった部屋に帰るだろう
波の音も、君の声も消えた一人の部屋に
秋のような、空のような
寂しい一人の部

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孤独者のひとりごと(詩)

孤独者のひとりごと(詩)

僕のことに構わないでくれ
今の僕は誰の言葉にも反発してしまうから

僕を一人にさせてくれ
僕は僕の貝殻の中で眠りたいから

僕の名前を呼ばないでくれ
僕が僕を嫌いになってしまうから

僕の話を聞かないでくれ
それはただの寝言と何も変わらないから

僕の孤独を壊さないでくれ
僕は孤独の世界でしか生きられないから

(改訂)個性(詩)

(改訂)個性(詩)

個性

僕は今歩いている。
ただひたすら歩いている。
まわりの景色は風とともに過ぎ去り、新たな景色が風とともにまた現れる。
ビルも人も車も、まわりの景色すべてが僕を無視して消えていく。
僕の存在など必要としない世界で、僕はたった一人で歩いている。
歩くのをやめたとき、僕はこの景色と同化してしまうのだろう。
そして、景色と一緒に消え去るのだろう。
だから僕は歩いている。
この道の先に何があるのかわか

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シングルソング(詩)

シングルソング(詩)

シングルソング
独り身の淋しさを歌にして
街角で僕は歌う

シングルソング
聞いてくれる人のいない
孤独なコンサート

シングルソング
ある日若い女性が立ち止まって
ワンフレーズだけ聞いて立ち去った

シングルソング
次の日も彼女は来て
最初から歌ってほしいと僕に言った

シングルソング
僕の歌を君は最後まで聞いて
いい曲だけど淋しいねと言った

シングルソング
僕は何も言えずに
ただ頭を下げ、彼

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ピエロ(詩)

ピエロ(詩)

赤い水玉模様の三角帽子と、パジャマのような衣装を身につけ、
手と足にはそれぞれ黄色の手袋と靴を履き、
顔には赤鼻を付け、まゆ毛は山のように丸く、口紅も口の両端をやや持ち上げて、笑顔を作る。

鏡で見ても完璧なピエロ。

ただ、舞台には私だけ。
観客も誰一人いない。
笑ってくれる人は誰もいない。
私は孤独なピエロ。

楽屋に戻り、もう一度鏡を見る。
笑っている自分が見えた。
でも、これは作り笑い。

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一番大事なこと(詩)

一番大事なこと(詩)

人生って、ずっと戦いだと思ってた。
まわりは敵ばかりで、自分の中にも敵がいた。

でも、人生は戦いじゃなかったんだ。
もちろん、一人で世間と戦ったって勝てるわけないっていう諦めもあるのだろうけど。

それでも自分だけは敵にしちゃいけないよ。
世の中で味方になってくれるのは自分しかいないんだから。
だから、自分を大切にしなきゃいけない。
人生で一番大事なのはそれだけって言っても過言じゃない。

この

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迷子(詩)

迷子(詩)

逃げ道ばかり見つけて歩いてきた。

逃げ道はいつも最後には袋小路にたどり着いて、結局元の道へ引き返した。
いつの間にか逃げ道は入り組んで、元の道に戻ることができなくなった。

だから毛細血管のような迷路を歩き続けるしかなかった。

何に追われているのかなんて、とっくの昔に忘れていた。それでもとにかく逃げ道を探して歩き続けた。

振り返り、振り返り歩いたために、いつしか前に向かって歩いているのか、後

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個性(詩)

個性(詩)

僕は今歩いている。

立ち止まる恐怖から逃れるように、ただひたすら歩いている。

まわりの景色は風とともに過ぎ去り、新たな景色が風とともにまた現れる。

もしかしたら僕は景色になることから逃れるために歩いているのかもしれない。

ビルも人も車も、まわりの景色すべてが僕を無視して消えていく。

僕の存在など必要としない世界で、僕はたった一人で歩いている。

歩くのをやめたとき、僕はこの景色と同化して

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