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日々のつぶやき

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#cakesコンテスト

黄色で反抗

黄色で反抗

お腹が痛い。

2日前の夜から、じくじくと痛む下腹部に自分の性を恨む。こんな日は、何もしなくても思考がマイナスに陥りがちである。

だから、こういう日は原色の服を着るに限る。

最悪な日ほど、アホみたいに明るい服を。気分が乗らない用事には、お気に入りの服を。喧嘩をする日は真っ赤な口紅を。

……最後はちとニュアンスが違う気がするが、私を選ぶモットーだ。

疲れているからと地味な色を選ぶと、さらに落

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おひとりサマ奮闘記

おひとりサマ奮闘記

『ひとりの気楽さはわかるけどもね』

 けども……なんだ!含みを持たせるんじゃない!

 旅先で送られてきた父からのメッセージに憤りを感じる。激怒、したわけである。

 山梨は甲府にきている。生まれて初めての一人旅だ。

 一人旅を選んだのは、気楽だからに他ならない。気楽さに流されたいのは、私が弱いからなのだろうか。誰かと予定を組んで、2日も一緒にいるなんて耐えられそうにない。

 以前、一度だけ

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憧れにはほど遠く

憧れにはほど遠く

 女の子のファッションがよく分からない。もっと厳密に言えば、ファッションアイテムの名称が全く分からない。

 勉強しようと雑誌を買いに行っても表紙はごみごみとしていて要点がてんで掴めないし、誌面もまあ似たようなもんで。そんななかで毎月新しいアイテムを羅列されても、私の脳みそは完全にキャパオーバーとなってしまう。
 もともとのセンスのなさも相まって、私のファッションの知識は致命的である。身長は低く、

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6センチの憂鬱

6センチの憂鬱

 ヒールのある靴、履きたかったなぁ。せっかくのお楽しみの日だ。

 スタイルもよく見えて、足も細く見えて。ついでに、春を彩ったような華やかな色だとすごくいい。華奢なヒールでその辺に軽快な音を鳴らしながら、ぐんぐんと歩きたかった。

 足には妙にフィットしている、500円で買ったグレーのバレエシューズ。歩きやすいし、服とも合わせやすいけれど。やっぱり、“ぺたんこ”なところがちょっと引っかかる。今日は

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