『メモの魔力』 (前田裕二 作) 感想 #読書

NEWS PICKS * 幻冬舎  前田さん:SHOWROOM社長

就活生の間でも話題となっている『メモの魔力』をやっと手に取ってみた。結論を先に言えば私はこの本を購入するつもりだ。今回は図書館で借りて読んだけれど、この本は"購入"に値する、とそう考えた。
ただレビューなんかにもあるように「合う、合わない」がかなりはっきりと分かれる本であると思う。

この本を読んだ後は"実際にメモをすることを始める"のがまぁ当然なのだが、このメモを苦痛に思ってしまう人、こんな当たり前のことなんて頭の中でできちゃうよなんて人にはこの本は合わないかと思う。

自己分析で自問自答する際の質問が多く載っているという意味でもこの本は良いと思う。"何度も読み返したいから買う本"というよりかは、"実戦に向けた(メモの)取説のようなものとして買う本"だと思っている。


具体的な内容に触れていく。
キーワードは「抽象化」。

103ページ〜
◎言語化が上手い人の特徴
1 抽象化能力が高い。
一見無関係なものの間に何らかの共通点を見つけて結びつける思考法を得意としている。具体の特徴を探して抽象化し、それをまた別の具体へと当てはめる。 
2 抽象的な概念に名前をつける力が高い。
呼び名が決まっていないものに標語やキーワードをつける。概念を言葉という確かな形でこの世に存在させる。

自分の心に刺さる言葉は必ずメモをとって残しておくべし!


111ページより〜
◎抽象化で大切なこと (抽象化はメモの魔法の核となるもの)
1 我見
自分自身が周りを見つめる目のこと。自分の目線や主観。
2 離見
自分の体の離れたところから自分を客観視する目。離れたところからフラットかつ客観的に自分を見つめる。一歩引いて考えてみるべし。


126ページより、やりたいことが見つからない人へ
→新たな選択肢へどんどん触れていくべし

経験していないこと、知らないことは、「やりたい」と思うことさえできないのです。であれば、経験の数自体を増やして、「やりたいこと」を見つける確率を上げましょう。


◎自己分析について
・人生の軸となるようなもの、向かうべき方向を指し示すコンパスを見つけるまで自問自答をし続ける
・抽象化無くして自己分析は成り立たない
・自己分析は意識の具体化×抽象化
①自分の意識に目を向ける(具体化)
②Why で深掘りする(抽象化)

具体→抽象→転用の繰り返しですぐ取れる行動にまで落とし込む
・「強み」を汎用性がより高いものにする
→そのためには「抽象化」によって上位概念を探っていかなければならない

・抽象化を転用して「では具体的何をするか」まで書かなければ人生は変わらない
→自分の現実に価値観を落とし込んで見る。抽象化の後の転用が必須。転用まで行かないと行動に落とし込めずに夢が夢のままで終わってしまう。


◎モチベーションの2分類
1 トップダウン型:コンパス(価値観の軸)との関連度が重要度を決める尺度。目標やゴールから逆算する。
2 ボトムアップ型:ワクワクするかどうかが尺度。目の前の面白そうなことに飛びつく。
→実は中間のハイブリッド型がある。

・誰にだって「ストーリー」がある。
176ページより

「このとき、自分の心がこう動いた」というファクトに改めて目を向け、その裏側にあった感情を書き出して抽象化できれば、本当に強力なストーリーになると思います。



結構就活の質問をしている人で(マイナビのインフォメーションチャンネルとかClubhouseとかね)「やりたいことがない」という人を見かけるけれど、きっとそういう人がこの本を取るのが1つの正解のような気もしている。
「やりたいことがない」という状態はありうるのか、ということまでこの本には書いてあるように感じた。


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