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「自分だけの仕事」の作り方

私はコーヒーをよく飲みますが、ここ最近日々いただくブレンドをお取り寄せしています。

WIFE&HUSBANDというお店

店頭にアンティークのチェアやテーブル、バスケットなどが所狭しと並んだ、京都にある「WIFE&HUSBAND」というお店をご存じでしょうか?

店内でゆっくりコーヒーをいただくこともできるのですが、こちらの魅力はピクニックスタイルが選べること。
バスケットの中にポットに入ったコーヒーやカップ、レジャーシートを詰め込んでくださったセットを手に、店頭のチェアやテーブルを借りて目の前の鴨川のほとりでピクニックしながらおいしいコーヒーをのんびりいただくことができるんですよ~!
・・・と、偉そうに紹介しておきながら、私は一度も行けておりません。

京都はもともと大好きな場所なのに加えて、私が仲のいいあらゆる友人が続々と住人になりつつあり・・・。
ある人は転勤、また別の人は嫁ぎ、さらに別の人は震災を機に移住・・・と、そんなわけでなかなか会えず、「春休みは京都に行く」と手帳にも早々に記入していました。
そしてその時は、絶対にW&Hにもお邪魔する!!と決めていました。
けれど、こんなご時世・・・。

人気店だから廃業するなんてことはないとは思うけれど、好況かどうかと言われれば決して好ましくはない状況ではないであろう今だからこそ、お取り寄せという形でエールを送り続けています。
あ、お味もとてもおいしくてガブガブ飲むほどお気に入りです^^

ブレンドに込めたストーリーに考えさせられたこと

こちらのブレンドは「doughter」「son」など、家族の姿にインスパイアされながらそのイメージで風味を追求し名づけられたものばかり。
そして今回取り寄せたブレンドの一つは最近発売されたカフェインレスの「mother」

オンラインの説明文がこれまた素敵なのです!
ちょっと長いけれど引用しますね。

W&Hを始めるさらに6年前のこと、僕らの間に娘が生まれた。
妻は新米の母になり、僕は新米の父になった。
ちょっとのことで喜び、何でもないことで心配し、娘中心の生活が始まった。
それまで2人で丁寧に暮らすことに心地よさを感じていた生活は大きく様変わりした。
娘はとびっきりの喜びを僕らに運んできてくれたけれど、子育ては大変なことだっていっぱいで、やらなきゃならないことも待った無しで、仕事で家を空ける僕よりも、妻はより自分の時間を娘に、家族に、費やしていた。

その頃妻は言っていた。
毎日10個やりたい事があったとして、2個出来たら良い方だと。
その10個のやりたい事だって、自分自身の娯楽みたいなことなんかではなく、丁寧にご飯を作りたいだとか、散らかっているのを片付けたいだとか、家族が心地よく過ごせるようなことだったりする。
そんなゆとりの無い毎日では、コーヒーを一杯飲む時間が取れるだけでも、やりたい事の1個になり、癒しの時間になる。そして、また頑張れる。

でも、授乳中のお母さんは考える。
カフェインが入っているのでコーヒー飲まないという選択をするお母さんがいる。
一日に一杯だけならと制限して飲むお母さんもいる。
他の飲み物で気を紛らわせるお母さんもいる。
どこか後ろめたさのようなものを感じながら飲むお母さんもいる。
どんな選択が正しいのかなんて僕にはわからない。
ただみんな、一旦立ち止まって自分の考えをまとめて、コーヒーと折り合いをつけながら暮らしている。
そんな心配事や後ろめたさなんて全部放り投げて、気兼ねなく気分転換できる時間を届けたいと思った。

たった一杯のコーヒーが至福の息抜きの時間になるのであれば、何にも気にせず好きなだけ飲んでも大丈夫な美味しいコーヒーを、これからのお母さんに届けるのが僕の一つの使命ではないかと。

珈琲は嗜好品。
あってもなくても困らないもの。

そういう類のものに価値を見出そう、あるいは提供側が価値を高めようとするとき、「人生の余暇をいかに豊かにするか」というあくまでも”プラスアルファ”の世界の中での位置を追求することに目が向きそうなものですが・・・。
「あっちにある豊かさ」ではなく、いまここに横たわっている日常にもう一歩近づいて「勇気」や「希望」を与えるようなものへと昇華させるって、なんて背筋がまっすぐ伸びた誇りに満ちた営みなんだろう・・・と心震えたのです。

今回に限らず、最近、そういう方のお話に触れることが多い。
きっとこれは、なにかのチャンスでありメッセージだとも捉えています。

仕事人、妻、母、娘、友人、役員、地域人、何者でもない一個人。
もちろん全部で髪振り乱して頑張る必要なんてないけれど、悶々とした何かを抱えたある顔があるのだとすれば・・・自分自身の経験を掘り下げて役割との関係を因数分解してみたら、もうちょっとだけ誰かの「助かる!」になったり、ワクワクするやりがいを見出したりってことが、もっとできるようになるのではないか、なんて。

意味ばかりを追求すると息苦しくなるけれど、自分の思いや経験とのちょっとした交差点をみつけるだけで呼吸が楽になることもあるのかも

カードでとどめを刺された「自分の仕事の作り方」

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さて。

W&Hさんは、いつもいつも手書きのカードをつけてくださいます。

「もう3回目だから、次回はオーダーするときに”お手数ですのでメッセージカードはお気になさらず”って伝えようかなぁ・・・」と思いながら封を開けると・・・

「この度もご注文いただきまして、誠にありがとうございます」から始まるメッセージ。
あぁ、この「も」のたった一文字に、私へのメッセージが詰まってる!

後に続いてしたためられた鴨川でのシーン、コーヒーを飲んだ時の風景もぱぁっと頭に浮かびます。青空、気持ちよく吹き渡る風、娘さんの笑顔とぽつぽつとした会話・・・。
こちらがどんな気持ちでW&Hのコーヒーを求めているかが全てお見通しのようなその文章に、あぁ、やられた!と思わずにはいられませんでした。

このカードまで含めて、W&Hのコーヒーなんだなぁ。

目の前にいなくても、直接触れ合うことはできなくても・・・仕事の意味、あり方まで届けてくれた素敵なお取り寄せ。
自分にしかできない仕事って、あるものではなく、作るものなんですね。



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