マガジンのカバー画像

本紹介

113
本紹介の記事
運営しているクリエイター

2016年1月の記事一覧

イマドキの若いモンのことを

イマドキの若いモンのことを

中3の息子の好むものを、どうにか理解したいと思っているのである。
理解しないと、イライラするだけだからである。

また、学校図書館に日々寄せられるリクエストの多くはラノベと思しき書籍であり、それらを試読して購入を検討せねばならないのである。

しかし、自分の触手が一番避けるところのジャンルが、萌え系イラストが表紙の書籍なのである。

その葛藤に直接効く一冊を発見!

大橋崇行著『ライトノベルから見

もっとみる
教育のことを

教育のことを

今日は、内田良著『教育という病』を遅ればせながら読了。

ううむ。
「学校」という安全であるはずの場所で、「教育」「指導」の名の下に行われている数々のリスキーな活動。
それらは「感動」「子どものため」という言葉を燃料に暴走していく。
保護者として、考えを改めたいこと、気づかされたことが多かった。

読み終えたところで、ケーブルテレビで『ソロモンの偽証・事件編』が始まったので見てみた。
こちらもまた

もっとみる
イカ学・タコ学

イカ学・タコ学

今朝、Facebookから、「3年前の投稿を振り返ってみましょう」と促され、振り返った。
そこには、イカに扮した己が写っていた。

3年前くらいまでは、クルポンズというグループで、頻繁にイカタコの出し物をやっていた。
イカやタコのことを気にしないわけにはイカず、常に意識していた日々。
その頃の気分が蘇り、今日は図書館でこの2冊を借りてみた。

『タコは、なぜ元気なのか』奥谷喬司・神崎宣武 編著

もっとみる
本屋の理想形

本屋の理想形

ここ数年、本屋をやりたいという野望を密かに持っていた。
過去形なのか現在進行なのか、最近はちょっとわからなくなってきていたが…。

この本は、一目見たときから「読んでみたい!」と思っていた。
タイトルがいい。訳者の勝利だと思う。

『ハーレムの闘う本屋』(ヴォーンダ・ミショー・ネルソン[著] R・グレゴリー・クリスティ[イラスト] 原田勝[訳])

1940年代に、ニューヨークのハーレムに本屋を開

もっとみる
つかれたら やすめばいいんだ

つかれたら やすめばいいんだ

年末年始も無事やり過ごし、気が抜けるのかな。
ちょっと寒さが厳しくなってきたからかな。
「心も体もちょっとお疲れシーズン」の到来だ。

わたしの場合この時期は、「わたしの人生これでいいのかな」「どう生きたら悔いが残らないのかな」などという、ありきたりな問いが浮上してくる季節なのだ。

そんなゾーンに入ると決まって思い出すのがこの絵本。

鈴木まもる作『だんろのまえで』

吹雪の中、道に迷って辿り着

もっとみる
「好きな本を 一生持ってるのもいいもんだと おらは 思うがな」

「好きな本を 一生持ってるのもいいもんだと おらは 思うがな」

ゲスの極みの人のニュースがショック過ぎて、投稿が滞ってしまいました(ウソです)。

こんな冗談をつぶやいてはいますが、今わたしの瞳は涙で濡れています(本当です)。

久しぶりに乙女の気持ちを思い出したくなり、この本を開いています。

高野文子『黄色い本 ジャック・チボーという名の友人』(漫画です)

「黄色い本」は、主人公の女子高生が片時も離さず夢中で読んでいる『チボー家の人々』のこと。
物語に

もっとみる
ブック探偵初仕事 一件落着

ブック探偵初仕事 一件落着

昨年末、ある友人よりお寄せいただいた、以下の調査依頼。
------------------------------------
みどりさん、わたし、どうしても何の本だったか判らない小学生の頃だかに読んだ外国のお話があるの。

○変わった学校とセンセイと生徒の話
○たしか、アルファベットがaで始まる生徒しかいない?
○蛇口をひねると何だかのジュースが出てくる章がある

こんな少ないヒントで

もっとみる
今年の目標が見つかりました

今年の目標が見つかりました

昨日、日経新聞夕刊で、川上弘美の連載小説『森へ行きましょう』が始まった。
挿絵は皆川明。
期待大。

『ミナを着て旅に出よう』(皆川明 著)を本棚から引っ張り出し、皆川さんについて復習。

皆川さんて中学・高校で長距離やってたんだねー。
順調にいってたら箱根駅伝に出てたかもしれないような人だったのかー。
それに、魚市場で働いてたことがあるんだった!
『赤めだか』みたいだなー。

と、いちいち感嘆。

もっとみる
走る人は美しいなー

走る人は美しいなー

毎年恒例の箱根駅伝沿道応援を終了。
若者が疾走する姿には、感動する。
理由なんかどうでもいいんだ、とにかく「頑張れ」と声が出るのだ(CMそのまんまでスミマセン)。

そして、全くもってそのまんま、直球、なんのひねりもないのだが、やっぱりこの本を引っ張り出してきた。

『風が強く吹いている』(三浦しをん 著)

それまで漫然と箱根駅伝を見ていた私に、駅伝の見どころを教えてくれた一冊である。
読んだ当

もっとみる