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何度でも読みたい

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何度でも読みたいすてきなnoteたち。
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#毎日更新

Gyre(思考の環流)

Gyre(思考の環流)

エチュード

毎日更新をしています。

今で70日を超えました。文章が上達しているのかはわかりませんが、「考えること」は以前より上手になったような気がします。思考や感情を言葉に収斂していく。そこから新しい問いが引き出され、感情が湧き起こり、思考が泳ぎ出す。それをまた言葉に落とし込んでいく。その往復の中で思考力はしなやかになっていきます。

成長を実感している具体的なポイントとしては、〝落としどころ

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もう、わたしが"いちとせしをり"って、言ってもいいよね

名前は、命のよう。

「しをりさん、おはようございます」

キッチンから声が伸びてくる。眠っていたようだ。とんでもなく幸せな夢だった気がする。たしかわたしには好きな人がいて、その相手はわたしのことを愛してくれていた。

「いただきます」

彼の言葉は、羽毛のように柔らかい。窓から降り注ぐ光を食べる。花瓶のような雲だった。一口が小さくても、怒られない。ゆっくりと取る食事は、わたしが生きていることを許

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家族は超能力者とかではなくて、単に"気にしてくれた回数"が多いだけなのだろう

家族は超能力者とかではなくて、単に"気にしてくれた回数"が多いだけなのだろう

わたしは常々、何かを気にしすぎな人間だと思う。
そして、心を負の方へ"わざわざ"持っていこうとする癖がある。

今もこうして書いているというのに、他のことを頭の片隅の方で暴れさせながら、気にしている。「昨日やったあの仕事、もっと他の方法があったんじゃないか」とか「もっと今は他にやるべきことがあるんじゃないか」とか「もしかするとあの時、恋人に言ったあの一言で傷つけてしまったのではないか」とか。

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365日目に挟んだ栞が、わたしに教えてくれたこと

『エッセイ』の夢を見たことがある。

なんとなくではない。間違いなく、それだった。

風で飛ばされてしまいそうだったから、わたしは一枚の紙を挟んでいた。

今日、わたしはnoteを毎日更新して、365日目だ。ここでやっと、わたしは明確に"伝えたいこと"ができたので、書き始めている。

"自分の"エッセイばかりを書いてきた。自分の満足のためがほとんどだったと思う。わたしに好きなものは少ない。やりたい

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いつか絶対に死ぬと覚えておくと、生きることが柔らかくなる。

いつか絶対に死ぬと覚えておくと、生きることが柔らかくなる。

「ただいま。」

そこへ手を入れたら、痛みなんてきっとない。
生クリームに包まれているみたいに、非日常の香りがする。久しぶりでもないその電車は、昔より少し淋しそうだった。きっとわたしが今年初めて入ったであろう駅のトイレは、心の奥底まであたたまるような綺麗さだった。誰かがこうしてわたしの知らないところで、生きている。誰かが生きるために手助けをしてくれている。持ちつ持たれつという言葉が少しだけ純粋すぎ

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写真が好きではなかった。けれどわたしが女の子に映る、唯一の方法にも見えた。

写真が好きではなかった。けれどわたしが女の子に映る、唯一の方法にも見えた。

向けてほしくなかった。

その視線をへし折ってしまおうかと思った。透明人間にはなれないから、誰の視界にも入らずに生きてしまおうかと思った。それがわたしを守る唯一の方法な気がして、だからこそわたしは顔出しもせずにこうして言葉だけを書き続けている。

全てを言葉で解決させたかった。
自分という鏡を誰にも見せることはない。

写真。それにわたしを映すことが怖かったのだ。

" わたしは一生、写真に勝てな

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#手書きnoteを書こう~「だいすーけさんへ」

#手書きnoteを書こう~「だいすーけさんへ」

今日は、だいすーけさんが企画してくださった「#手書きnoteを書こう」の公開日です。

手書きの文字で想いを伝える。それはとても素敵なことだったはずなのに、ずいぶん長いこと遠ざかっていたように思います。

せっかく手書きで文字を書くなら、日頃の感謝を込めてお手紙noteを書きたいと思い立ちました。今回の素敵な企画を立ち上げてくださった、だいすーけさんへ。お手紙を書きます。

だいすーけさん。

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わたしは【選ぶ側】になれない。

わたしは【選ぶ側】になれない。

わたしはどうしてわたしでいられるのでしょう。

真夜中にアイスを食べたくなる。
これがわたしの生きる本能だとしたら、くだらない。花に水をあげる毎日。君はわたしがいるから生きていられるのよ、って。

君はわたしが選んだの。
わたしがこうして毎日見離すことなく、愛で続け、水を与える。君はすくすくと育っていったね。光も欲しい?じゃああげるよ。

カーテンを思い切り開ける。
台風が過ぎ去った空は、今までが

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渡す必要のなかった嫉妬の手紙。それを教えてくれたのはnote酒場の"肌"でした。

渡す必要のなかった嫉妬の手紙。それを教えてくれたのはnote酒場の"肌"でした。

自分の足で歩きたい。
身体を動かそうにも、心をどこかに置き忘れていました。淋しくて、風だけがわたしの隣にいる。書いていても、自分の言葉の限界がある。届ける力が足りないのは勿論でした。それでもわたしの肌はひとつしかなかったから。だからこそ今まで読んできたあなたの肌と結びたかった。先に行ってしまった身体に、わたしの心が呼びかけているようでした。

電車に揺られる、いつも乗ることのない路線。遠くに向かっ

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"苦悩する文章を書かなければいけない"という苦悩から出る更なる苦汁

"苦悩する文章を書かなければいけない"という苦悩から出る更なる苦汁

『 書く側の人間は悩んでいてはいけないのでしょうか。』

わたしは誰とも友達ではありません。
それでも自分がこうして言葉を溢していること、孤独だなんて思いません。

さなぎから蝶になる。
それほどの変化しか気づけなくなってしまったとしたら、それこそ書く側にいることも出来なければ、読む側にだって回らないでほしかったのです。

苦しくて、だから書いていた。

書くことは確かに好きだった。
でも目の前に

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わたしたちがしていることは 全て"ハンドメイド"に帰結されるのか 【不器用な寂寥と暈し染め】

人生は消耗される、常に。

ここで生きているわたしはここからまた、先へ落ちる。腐った果物を手で握りつぶした感触を、あなたならどう表現するだろうか。自分の部屋に現れた小さな虫を、殺さずに窓から逃がすその行為に酔ってはいないだろうか。生活で試されているわたしたちが、大衆の目に直接的に触れることなどない。ただそれでも根底にある濃い黒を溶かすのに必死なのである。

約束した覚えはない。
ただ、後ろから崖が

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呼吸する、そして100日目のわたしは

呼吸する、そして100日目のわたしは

手に入れたかった。

自分の持っていないものがほしかった。周りの人が持っているものがただただ羨ましい。ひとりが持っていれば、それはみんなが持っているものになって。わたしだけが持っている何かはいつまでも見つからない。

痛みは時間でなくなっているわけではない。
擦りむいた傷も、削れた心も、それを治しているのはいつだって自分自身の力だった。それなのに、自分の努力を自分で褒めるのはそう簡単なことではない

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第三者としての自分

第三者としての自分

マーケティングでも広告でもTwitterでも、「ペルソナ」の設定が大事だと言われる。

ペルソナとはマーケティング用語で、ユーザー像のこと。めちゃくちゃ平たく言えば、「どんな人に商品(情報)が届いてほしいのか、なるべくリアルに・具体的に想像し、設定すること」だと思う(業界・業種によって微妙に出てくる文脈違いそうだけど、今回のnoteはこの説明でいきます)。

Twitterやnoteのアカウントを

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変わる性質と、変わらない根幹

変わる性質と、変わらない根幹

大人になると、自分のことを見失ってしまう人が多い。

就活をしながら「自分の軸」を探す。好きなことを仕事にしなさい、と言われる。でも、その好きなことが、わからない。

みんな、自分がどんな人間なのか、あんまり分かっていない。

***

それもそのはずで、人は変わる生き物なのだ。

性格は、周りの人間に合わせて変わっていく。やりたいことも、流行に合わせて変わっていく。

軸なんてものは存在しない。

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