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#思い出
『空飛ぶストレート』
その頃、無頼派を気取っていた僕は、毎日飲み明かしていた。
4年の夏休みが終わっても就職活動も始めていなかった。
その夜は、彼女と居酒屋で飲んでいた。
「俺は企業に自分を売ったりしたくないね」
突然、彼女の右ストレート。
「お前の飲んでる酒は誰かが一生懸命働いて作ってるんだ。お前の履いてるくたびれた靴もそうだ。あれもこれもみんな、どこかに就職した誰かが、汗水流して作ってるんだ。斜に構えるだけが人生
その頃、無頼派を気取っていた僕は、毎日飲み明かしていた。
4年の夏休みが終わっても就職活動も始めていなかった。
その夜は、彼女と居酒屋で飲んでいた。
「俺は企業に自分を売ったりしたくないね」
突然、彼女の右ストレート。
「お前の飲んでる酒は誰かが一生懸命働いて作ってるんだ。お前の履いてるくたびれた靴もそうだ。あれもこれもみんな、どこかに就職した誰かが、汗水流して作ってるんだ。斜に構えるだけが人生