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日々ゴト

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個人の嗜好的体験談まとめ
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偶然の再会

偶然の再会

 偶然の再会が続いている。
 先日人との再会があり、今日は本との再会だ。驚きはこちらの方が大きい。
 何となく立ち寄った馴染みの古本屋。
 背表紙の群れを眺めていると、覚えのあるタイトルに思わず手が伸びて中をめくる。文字に線が引いてある。さらにページを進めると記憶が蘇ってきた。
「これ私の本だ!」
 昔この店に売った本だったのである。版数を見ると今から10年くらい前だ。その割には小綺麗な印象だった

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食、自戒を込めて。

食、自戒を込めて。

 世間のクリスマスや年末ムードに押されて、久しぶりにポテトチップスを買って貪るように食べた。するとその日一日イライラしやすかった。
 秋になって自炊を心がけるようになって、食に対して気づくことが多くて、冷凍食品を食べると自炊食よりも空腹になることが早く、しかも大量に食べたい欲が出てくる。
 外食に出かければ、味付けが濃すぎると感じることも多々。
 これらの体験は、面倒でも自炊を続けるモチベーション

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スマホを忘れた瞬間

スマホを忘れた瞬間

 ショッピングモールでお昼を摂ろうとお店の席に座った瞬間、スマホが無いことに気づく。普通なら焦るところ、この時はそうではなく安らぎが訪れた。何も困らなかったからだ。
 腕時計を着け、財布には現金があり、この日読みたい本は電子書籍ではなく,この日わざわざ持ってきた紙の本だったのだ。
 昼食を摂っていると、興味深いお客さんがいた。子連れの親子で食べる前に母親が子供をひたすらスマホで写真を撮っていた。そ

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不思議な現象を見る

不思議な現象を見る

 先日電車を待って列に並んでいた。私の前に並んでいた人が不思議だった。
 最初は右ポケットから何かを取り出した拍子にガムの包み紙が地面に落ちた。本人はそれに気づかず前を向いたままだった。
 次に私が気づいた時には体の右半身の周囲だけ重力や磁力が偏っているかのように、背負っているカバンから右側に中身がゆっくりとした雪崩のように地面に落ちようとしているのを見た。
 ガムの包み紙の事しか見る機会がなけれ

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スマホが無かった頃を思い出す

スマホが無かった頃を思い出す

“私が子どもの時はスマホもなく、PCも今ほど普及していなかった”

 昨日ふと見た動画に20時にはスマホやタブレットを見ないとよく眠れるとあり、上記を思い出してその日の晩はいつもより早めに動画鑑賞を辞めて、スマホを持って布団に入ることをせずに入眠。すると寝つきも目覚めも良かった。
 携帯電話やPHSを持っていた頃、それらに依存していなかった気がするのは、当時は出来ることが限られていたからだろう。目

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好きな場所

好きな場所

 たまには気分転換にと地元から離れたカフェにお茶しに行ったら、やっぱりいつもの場所がいいと感じた。
 そこのカフェ店員たちの持つ空気と場所の雰囲気。それをまとめて私は好きだったのだ。
 冒険することも悪く無いけど、いとも簡単に波長が合うところに出会うこと、それにこれからも気後れしないように心を開いていよう。

情熱を注いだ曲

情熱を注いだ曲

 先日坂本龍一さんが亡くなったニュースを見てわたしは高校時代を思い出していた。energy flow、わたしが唯一情熱を注いだ一曲だ。
 高校時代何かに取り憑かれたように、家で練習し始め、いつの間にか学校の音楽室でも弾き続けついに弾けるようになった。ソルフェージュもろくにできないわたしが耳コピで、楽譜にはカタカナで音程を書き、オクターブにギリギリ届く手の小ささで何とか弾けていたのはただこの曲が弾き

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