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子育て

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#子育て

問題行動を繰り返す子の理由

問題行動を繰り返す子の理由

「何度も注意しているのにやめない」

子どもが問題行動を繰り返す背景には3つの理由が考えられます。
①注意されることで、注目欲求を満たしている
②反復強迫
③ダメだと禁止されることで、逆に意識してしまう

①は、応用行動分析 (ABA)で紹介されており、ペアレントトレーニングでもお伝えしているお話です。
子どもはかまってもらいたい、注目してもらいたい、というときに、よい行動ではなく、注意を受ける問

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性教育

性教育の相談を受ける事がしばしばあります。

日本の性教育は小学校高学年でもオブラートな表現での説明にとどまります。

海外では、小学校5-6年生でも避妊法について話し合うこともあるほど、日本との差が大きい。

今、寝た子を起こすな的な日本の性教育が見直されています。

特にここ数年、子どもたちがSNSで見知らぬ人とつながり、性的な画像を要求されるというニュースを目にすることが増えていますが、私の

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子どもを怒りすぎることを悩む人へ

子どもを怒りすぎることを悩む人へ

子どもを怒りすぎてしまうという相談が、よくあります。

親の中に、子どもに対する「こうあるべき」が強すぎるので、まずは「べき」を捨てることが必要だと、ペアレントトレーニングでは説明をしています。

この「べき」を捨てるためには、まず、
子どもを、子どもの頃の自分や、兄弟児、周りの子どもたちと比較することをやめる必要があります。

子育ての方法がわからないと、自分が育てられた経験を思い出しながら子ど

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子どもへの声かけ②具体的に

子どもへの声かけ②具体的に

子どもへの声かけについて、
「その子がどんな気持ちでいるかを想像しながら、
その子が気持ちをわかってもらえたと思えるような声かけをしましょう」
ということを、以前youtubeでお伝えしました。

https://www.youtube.com/watch?v=2Pf-deDboPI&t=17s

ただ、その声かけの仕方がわからない、ということを
何度か保護者の方から言われました。

「わからない

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愛着に視点を置いた不登校への対応

愛着に視点を置いた不登校への対応

子どもが親を求めて安心を得ようとする行動を「愛着(アタッチメント)」といいます。
それに対して、子どもの非言語的な感情表現から気持ちを汲んで応答するのを、
前回お話しした情緒的応答といいます。

乳児と親の間では、
子が空腹や眠気などの生理的な不快感を取り除きたいという欲求を、
泣いたりぐずったり抱っこを求めたりして愛着行動として示します。
それに対し、親からの情緒的応答で満足感が得られると、

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共感力を育てるには

共感力を育てるには

前回の感情コントロールの問題に次いで、
「どうすれば、人に共感できるようになるんでしょうか?」
という相談を受けることがよくあります。

共感とは
「相手の気持ちに自分の気持ちをあわせること」
を言います。

共感できる人というのは、相手の気持ちに立つことができる人、
つまり「相手の事を自分の事としてとらえることができる人」
ということです。
この、相手の事を自分の事としてとらえる、というのを

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「人の気持ちがわからない」悩みを持つ子の保護者にお伝えしていること

「人の気持ちがわからない」悩みを持つ子の保護者にお伝えしていること

「人の気持ちがわからない」「感情のコントロールが苦手」
ということを保護者の方が心配されて受診して来られる患者さんが結構いらっしゃいます。

そういうお子さんの話を聞いてみると、
人の気持ちの前に、「自分の気持ちがわからない」
ということが大半です。
自閉スペクトラム症の人に多いのですが、
そもそも気持ちというものに目を向けることが苦手だから、
自分の中の負の感情について
「なんか嫌な感じ」
で全

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反抗期の子どもへの対応

反抗期の子どもへの対応

「以前はそれなりに親の言うことも聞いて動いてくれていたのに、
反抗期になって、ちっとも言うことを聞いてくれない。
どう対応したらいいですか?」

こんな相談をよく受けます。

反抗期は、子どもの心の発達過程で、一般的に歩行を開始した1~2歳の頃と思春期に訪れます。
この2つの時期に共通するテーマは、「自立」と「依存」です。

1~2歳の時期。
一人歩きができるようになり行動範囲が増え、
自分ででき

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子どもの偏食には・・・

子どもの偏食には・・・

発達特性のあるお子さんをみていると、偏食の相談を受けることが多いです。
感覚過敏があり食感が苦手で食べられない、

初めての物を不安がって食べようとしない(嫌いだと思い込んでしまう)、

吐き出した、美味しくなかったといった嫌な体験をしてしまって、二度と食べたがらない、

とにかくこだわりで、特定のものしか食べられない・・・
お子さんによって理由は様々です。

そんな子どもたちも家庭や学校で、色々

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心の健康のバロメーター

心の健康のバロメーター

大人と違って自分で自分の症状を的確に訴えることのできない子どもたち。
子どもの健康を測るバロメーターってなんでしょう?

それはずばり「食う寝る遊ぶ」です。

小児科医になった時、患者さんが「元気になった」「悪くなった」の見極めをするには、
「『食う寝る遊ぶ』ができているか」を見るようにと上級医から教わりました。

本当にその通りで、小児科病棟に入院中の子どもたちをみていると、

治療が進んで元気

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ほめられるのを嫌がる子の理由

ほめられるのを嫌がる子の理由

「子どもはほめて伸ばせ」と言うけれど、「うちの子はほめられると嫌がるんです」という相談を受けることがあります。
どうしてほめられるのを嫌がるのか。
心理学者アドラーによると、「ほめる」という行動は、目上の立場の者が目下の立場の者を評価する行動だと説明されています。したがって、「ほめられる」時点で、「できないものと見なされている」という意味になってしまうために、ほめられるのを嫌がるのです。
できない

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