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ヒデ(Hide)さんの闘病記です。
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#療法士

闘病記(67)            ガッツポーズ。  

闘病記(67) ガッツポーズ。  

 書きたい(伝えたい)テーマを決めて、タイトルをどうするかで悩み、決定したら、タイトルやテーマにあったできるだけ多くの人の目に留まりそうな素敵な画像を探す。
このテキストを書くときに、いつも最初に行う、ちょっとした儀式のようなものだ。  
今回もいつものように進めていたのだが、画像を探すところで行き詰まってしまった。「ガッツポーズ」で写真を探したのに、「これだ!」と思えるものが見つからなかった。と

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闘病記(64)人生の宿題。

闘病記(64)人生の宿題。

「そろそろタイトルを変えようかな?それともサブタイトルがイカンのか…。」
「そもそも、『闘病記』と名付けているにしては病と闘っている場面が少ないし、サブタイトルは自分でもシュールすぎると感じることがあるな…。」
「もっと目を引いて、読めば必ず役に立つといった感じのタイトルにすれば良いのかな?例えば、『あつまれ脳出血サバイバー!リハビリ病棟徹底解剖!!』とか。」
などと、天井の木目を見つめてシワの数

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闘病記(63)  教粗誕生!?

闘病記(63) 教粗誕生!?

 「涙を流し祈る君に俺は一体何をしてあげられる?そうさ、何もしてあげられない。何も。」
 いやまぁ、ラブソングでも何でもないんだけれども。詳しくは後に譲るとして…。
 リハビリ病院回復期病棟退院まで約1ヵ月を切った頃のことだ。自分を担当してくれる3名の療法士の方々は、さらに(それまでと比べても)「物分かりの良い人たち」になっていた。
 なんというか、自分のことを、「◯び太くんを温かい眼差しで見守る

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闘病記(61)  暴れん坊指将軍

闘病記(61) 暴れん坊指将軍

 脳の「橋」と言う部位から突然出血し、約3週間の急性期救命救急病棟での入院生活を経て、リハビリ病院に転院してから約5ヶ月の月日が過ぎようとしていた。
 ちなみに「橋」は「きょう」と読む。脳幹に位置し、「生命活動の全てを司る。」と言われている。出血をしてしまった場合、残念ながら亡くなる方が多い。助かったとしても重篤な病態になる場合がほとんどの中、自分は奇跡的に右半身の感覚麻痺と痛み、複視、眼振、右耳

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闘病記(60)真夜中のベリーロール

闘病記(60)真夜中のベリーロール

「ベリーロール」と言う言葉をご存知だろうか。
「あー、ブル◯ンから発売されている焼き菓子ね。白くておいしいやつ。」と、思ったあなたはとても素敵。ただ残念ながらその焼き菓子は多分ホワイ◯ロリータではないかと。そんな素敵な勘違いをする皆さんのために、タイトルの写真をロールケーキにしてみました。

 さてさて、本当の「ベリーロール」は走り高跳びの飛び方の1つだ。助走をしてきて踏み切った足とは逆の足を高

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闘病記(54)  ぬるっと

闘病記(54) ぬるっと

 学校の体育館の2倍はあろうかという大きさのリハビリ病棟。その中央に位置する生活訓練用のモデルルームの一角にあるユニットバスで「退院して、家庭に帰った後のための入浴の実習」を行っていた時のこと。
「今日はとても暑いですから、湯船にお湯を張るのはやめて、シャワーを浴びる実習だけにしましょう。」
と作業療法士のNさんが言う。
「浴槽の縁のところに湯船に出入りする器具がある時はそれを使ってくださいね。」

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闘病記(53)   お風呂together.

闘病記(53) お風呂together.

 ある日の午後、作業療法士のNさんと自分は、「モデルルーム」の中にいた。「使い終わった食器を、安全に食器棚に戻す。」という練習のためだ。なんとリハビリ病棟には患者の「退院して家に帰ってからの生活」がスムーズに行えるように訓練をするために、家の中を模したスペースがある。畳の間を含む1LDKの広さで、家具もセットされていて。初めて療法士のNさんから「モデルルームに行ってみましょう。」と言われた時は、「

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闘病記(52)   デュアルタスク

闘病記(52) デュアルタスク

 それまでできなかったことが、できるようになる時というのは突然やってくることが多い。自分は、リハビリテーションを通して幾度となくそういう体験をした。
 「大丈夫かな。うまくできるだろうか。」と結果を気にしてとらわれている間はうまくいかず、何も知らされず過程を楽しんだり練習にも疲れきって何も考えられず、無心になっているときにあっさり目標にたどり着けたりする。急に人混みを抜けて、みずみずしい空気に触れ

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闘病記(51)   横文字

闘病記(51) 横文字

 「へえー!」と病室で思わず声を出してしまった。某番組で使われていたボタンでもあったなら、20回ぐらい押していたと思う。なんと、なんと、リハビリテーションの起源は、古代ギリシア、医学の父と呼ばれるヒポクラテスまで遡るらしい。
 このテキストを書くときは、何も調べることなく、記憶だけを頼りにすると決めているが、普段リハビリテーションを行っている時の自分はそうでは無い。
 疑問に思うこと、行っている運

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闘病記(49)   くるみ問題

闘病記(49) くるみ問題

 リハビリ病棟の中央で存在感を放つトレッドミル(愛称:くるみ)。それを使って約15分間できるだけリズミカルに、スムーズに足を動かした後でロフスト杖を支えにして歩く。これら1連のトレーニングで、リハビリテーションの1時間を締めくくる事は、自分に不思議なカタルシスと充実感を与えてくれた。(トレッドミルの愛称が、なぜ「くるみ」なのかと言うことが気になる方は、ぜひこの1つ前の話(48 話)を読んでみてくだ

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闘病記(47)  出世魚

闘病記(47) 出世魚

 
 ここ数回のテキストのタイトルや文章を読むと、自分は寝ても覚めても「尿」と「尿意」について考え、行動していたように思われるかもしれないが、そういうわけではなく、当然、毎日のリハビリテーションは続いていた。夜中に大失禁による大失態をおかしてしまい、何ともいえない敗北感と罪悪感にさいなまれてほとんど眠れないような夜でも、やがて、そ知らぬ顔で、朝がやって来る。洗面や食事を済ませると、あっという間に8

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闘病記(43)  オネショマン

闘病記(43) オネショマン

前回投稿したテキスト「採尿パーティー」のnoteに40を超える「スキ」を頂戴し、フォローをしてくれる人も増えた。とってもうれしい。皆さんの応援を無駄にすることなく、これからも丁寧に書いていこうと思う。
 さて、自分はようやくバルーンを取り外せたわけだが、何より驚いたのは病院内の人々が大変に喜んでくれたことだった。あんなに喜ばれるとは思わなかった。バルーンが取れた翌朝、車椅子を押してもらってリハビリ

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闘病記(41)  チャンス到来

闘病記(41) チャンス到来

 
 「家族に協力してもらいながらバルーンをつけたままの生活を送る。」「自己導尿を行う。」この言葉たちが頭の中をぐるぐると回り、眠っていても悪いイメージが布団の上からおおいかぶさってくるような日々が続いた。
加えて、家族、主治医、担当看護師らと行う面談の時間が、絶望感にとどめを刺した。 
自分は、主治医から、
「検査の結果は厳しいものとなりましたが、退院までにまだ時間があります。バルーンが取れるよ

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闘病記(37)  「ダイブします。」

闘病記(37) 「ダイブします。」

 
 「可愛い子には旅をさせろ」という諺がある。「子供が可愛ければ、甘やかさないで、辛さや厳しさを経験させたほうが良い。」という意味。現代の旅の辛さや厳しさの意味合いはだいぶ変わってしまってはいるものの、それでも幼少や若い頃に一人旅を終えた後の体には小さな「自信」が宿る。それは昔も今も変わらない。そしてそれはリハビリテーションを受ける患者にもあてはまる。自分たちは入院して施術を受けている期間内にあ

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