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まだない全部

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全記事入ってます。上から古い順です。 とにかく、全部、眺めてみるって結構重要です。
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2021年4月の記事一覧

夜逃げみたいに行ってしまわないで

夜逃げみたいに行ってしまわないで

散歩でいいんだよ。

あの道を歩きたいなと思い浮かべたのは、もう去った場所のことだった。今暮らしている町じゃない。
ふと浮かんだ別のイメージも、また離れて久しい場所だった。
後ろ向きな気持ちではない。暮らしていた時に抱いていたのは明るい気持ちだけではなかったはずだ、懐かしむ、愛しむように思い浮かべたのが新鮮で嬉しかった。
書くことというのは、現在地の分からなくなる行為だとしばしば思う、これはわたし

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転がり出せばあとは進むだけ

転がり出せばあとは進むだけ

話したい気持ちはあるのだけれども。
まだ、うまく伝えられない。形を失っている。

引っ越しをしているところなんだと思う、変化の中にいると感じる時はいつもそうだ。
気持ちの時間の中で、過去から今へ、もしくは今から未来に向かっているんだと思う、引っ越しの支度をしているみたいな苦しさがある。どう変わっていくとしても、進んだ先で今自分にできることをやるしかない。
きっとできると信じて進むしかない。
怖いん

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今は少し鈍い光の中にいる

今は少し鈍い光の中にいる

わたしはわたしの声をもっと聴かなければと思うことがほとんどだ。

自分の書いた言葉が、自分の塗った色が、引いた線が、すべてそう言っているよ。もっとできるよ、もっと進めるよって言ってるよ。
こうやって何度も、自分の置いたものを行ったり来たりしながら、やっと腑に落ちていく。自分と会話していく。

どうしたらいいの?
もっと遠くまで届きたい。もっと前に進んで行きたい。

見てほしいです。
それが上手く表

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分かってる、順序が違う
分かっているんだよ
でもわたしはこの不安を宥めながらでないと

わたしのことはあまり気にしないでください

鵜呑みにしてはだめだ
ひとの声を、そのまま聞いてはだめ 
ひとの不安に飲まれる
何が自分勝手なものか、大丈夫だよ あなたはこころやさしい
やさしいね

紫外線というのは厄介なのだなあ

紫外線というのは厄介なのだなあ

4月のにぶい陽射しというのは、それはそれで気持ちがよくていいのだけど。春は見落としがちな紫外線と熱中症に気を付けてね。

見ててね、
もっと「たのしい」でいっぱいにするからね
あなたを「たのしい」に巻き込んでいくからね

とことこ
散歩の速度かもしれないけれど きっとゆくからね
てくてく とことこ
ただ街中を歩いていく それだけかもしれないけれど

とことことことこ 
たのしい散歩 きっときっと

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きみが楽しそうだと嬉しいぼくたち

きみが楽しそうだと嬉しいぼくたち

なおくんは日々、ごきげんでハッピーだ

たまねぎ、たまご、にんじん、いとこんにゃく
いいねえ、なにができるのかな

なおくんがわたしのところへやってきたように、
また、誰かのところに、気付けばお邪魔しているのかもしれません。
何の疑いも無い存在。
生活の中にある「楽しい」に名前を付けて呼ぶみたいな幸せを
ねえ、誰もが持っているでしょう?

ごきげんもふきげんも
毎日 あるから楽しいね

たまごを上

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怯むなよ何も間違っていないんだから

怯むなよ何も間違っていないんだから

「ここで生きていたいのに
 わたしは、あなたのことが解らない」

真面目だなあ、そんな深刻に考えることじゃないのに
愛されるってそんなに重たいことなのかな

「だってそうだよ、
 本当なら殺したり殺されたりすることだよ
 命に代えて何か生み出すことだよ
 わたしは
 いつだって恐ろしいよ
 生かしたり殺したり
 生んだり生まれたり」

毎日、毎秒、絶え間なく起きていることだよ

「常ならば怖く

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「解放」

「解放」

あなたとはちゃんと話をしておかなければいけないと思っていた。
はぐらかさずに、わたしも、逃げずに、ちゃんと向かい合って。
それは本当の姿じゃないんでしょう。
わたしはどこかで分かっている。だけどあなたは理解を望まない。

「君は本当はみんな解っているんだろう」

そんなさみしい顔をしないでよ。

(あなたはわたしから逃れたいのではないのだな)

どこかで巡り会う必要があるのなら、放たなければ。

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よく食べよく考えよく眠り、よく話す

よく食べよく考えよく眠り、よく話す

眠る時に見る夢というのは大抵が悪夢で、わたしを、大いに苦しめる。
しかし苦しい夢を見せられようとも、わたしは時に大量の睡眠を必要とする。もっとも、悪夢というのは「起きたい状態」で見るのだから、悪夢だけ覚えているものだと言えばその通りなのだが。

一方で、起きたまま見る白昼夢も時折必要とする。
窓辺にしゃがんで外のある一点を頻りに眺めながらだとか、見知った路を歩きながら浮かべることもある、行く電車を

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あしたね、って軽やかに今日をくぐる

あしたね、って軽やかに今日をくぐる

それまでは難しい気分で過ごしていたのだ。

ちょうど日の入り頃、まだ明るい夕方の空に、昇り掛けの月がいた。
半分よりも膨らんで、大きく見える白い月。
光を帯びた夕方の月。
太陽の後に少し残る時期が、本当にきれいだけれども、これから昇る月はなんというか、パワフルだな。

とにかく、瞬間に、気分が変わったんだよ。
どうにも気持ちが落ち着かない時に空を見ると、星や月が、まるでこの姿をわたしに見せるために

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歯痒くて無口になる

歯痒くて無口になる

しょうがないねえ、世話が焼けるな。いいよ。
いっしょにいてあげるから、話してごらん。

好きなことから話せばいいんだよ、これは物語なんだから。
始まりのあいさつは、あったって無くたってどっちでもいいんだよ。

誰かを傷つけたらどうしようって思ってる?
大丈夫、かわりに謝っとくから。だいじょうぶだいじょうぶ。

誰かに聞いててほしい
だけど誰にも聞かれたくない

うん、そういう気持ちってあるね。

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いるんだよ。なかまたちは、いるんだよ

いるんだよ。なかまたちは、いるんだよ

いるんだよ。
どう説明したらいいのかなんて分からない。

説明なんかなくても
当たり前に、いると思えたから

だってどうしようもなくそこにいるんだよ。

こんなかたち?

あるいはこんな?

こんな時だってあるよ。

かたちがなくても確かに感じるものだよ。

触れる。
においを知ってる。
音もする。
気持ちを抱くよ。

顔がはっきりしてるひとも、
形が不確かなものも、
色がたくさんのものも単色のも

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