「お祭りの夜」
子供のころの 想い出は
観音様の お祭りだ
押すな押すなの 人込みを
肩車されて 進んでく
父さんの背中は 大きくて
煙草の匂いが ツンとする
舌先でとろける 味噌おでん
しわがれ声の 香具師口上
「人魚が見れるよ 本物だ!」
見世物小屋は 長い列
小さな朱色の お宮戸 開けて
おみくじ 届ける めじろ鳥
金魚すくいの
あみが 破けて
泣き虫顔の ボク
父さんの 得意は 射的
狛犬を 見事に 打ち落とす
父さんは ボクの手に 握らせて
「ほら これ 坊のだよ」
参道に 遠くまで 続く
屋台の 提灯の あかりと
人の ざわめきとトキメキ
そのお祭りも 回り灯篭の
世界へ 去ってしまった。
古いアルバムの 中の
父さんは お祭りの時のような
ちょっと 自慢気で
やさしい 笑顔を
浮かべてる
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