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不登校支援とオープンダイアローグ

『オープンダイアローグ大博覧会2024』にて、

「不登校支援とオープンダイアローグ~学校現場で使ってみよう(7/27(土)15:40~17:10)」というテーマの分科会を担当しています。

7月27日(土)、7月28日(日)の分科会の一覧です。


スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー、児童家庭支援センターの支援員の立場から、学校に通うのを避ける状況にある本人や、その家族のサポートで、どんな風に「オープンダイアローグ」のエッセンスを活用していけるのかのシェアができればと思っております。

守田 典子(児童家庭支援センターとら太 、スクールソーシャルワーカー)さんと私、戸田周公(スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー)で一緒に対話の場をつくっていきます。

私(戸田)の個人的な思いを置かせていただきますと、

厳密な形でのオープンダイアローグの私のイメージとしては、

・連絡があってから24時間以内に場を持つ。
・二人以上の対話の専門家が関わる。
・関係のあるネットワークメンバーが最初からミーティングに参加できるようにする。
・本人が落ち着くまで、継続的に行う。場合によっては毎日。

などなど浮かんできますが、私としては、学校現場の状況に合わせて、部分的にでも活用したり、エッセンスを大事にできるといいなと思っております。

オープンダイアローグのエッセンスとしては
・第三者のファシリテーターがいる中で、関係者が集まって円になって座り、対話を継続的に行う。

・安心して対話ができる環境。言いたくないことは言わなくていい。居心地が悪い時は、途中で立ち去ることができる。オンラインでもできる。聞くだけ参加でもいいなど。

・話すスペースと聴くスペースが十分にある環境を作る。ゆっくり進める。途中で口を挟まないような場づくり。

・間接的に話しかける「リフレクティング」を活用する。(直接問い詰め防
止、脅威を与えない、メンタライジングのような効果も?)

・本人のいないところで、本人のことを決めない(できる限り本人にとっての透明性を保つ場づくり)。

・心配ごとのある人が当事者になって話をする。当時者は、保護者の方、先生、支援者になることも、本人は協力者として参加。

などが役に立つと思っております。

本人が参加していいと思える安心できる場を提案し、できるだけ家族の皆さんや、学校の先生方にも参加を呼び掛けて、安心のつながりが生まれる場をつくっていけるといいなと思っております。

あと、個人的な経験でよくあるのが、「オープンダイアローグ」や「リフレクティング」などの言葉は使わずに、例えば、本人が話してくれた後に「ここまでの話を聴いて感じたことを二人で話してみたいのですが、いいですか?」と許可を取って、保護者の方や、担任の先生と一緒に「リフレクティング」のように二人で話をすることがよくあるのですが、感じたことや考えたことを、その場にやさしく置いてくれることがほとんどで、特に事前に何か説明をしなくても対話的な場がつくれるなぁと思っています。

そして、状況に合わせて活用し、対話を続けていくことで

・本人の安心感や主体性が回復していく。
・家族や学校の先生の安心感が回復していく。
・他者の視点(感情、考え)とのつながりが自然と生まれ、自分だけの視点(感情、考え)から解放されていく。
・本人、家族や支援者との基本的なつながりのようなものが構築されていく。

などの副産物が生まれると感じています。

とはいえ、実際にやってみると、色々な課題点や改善点も出てくると思います。例えば、
・対話の場を予見すると、緊張して参加できなくなる。
・自分の気持ちを口に出して言語化するのが難しい。
・養育者の参加において、父親の立場の方の参加環境を作るのが難しいことがある。
・ネットワークメンバーと一緒に話すことが難しい様々な状況。
・必要な頻度や、時間設定が難しい。
などなど


当日の時間の使い方は、このような感じを予定しています。

【当日の時間の使い方 90分】

自己紹介と趣旨説明 5分

登壇者による実践についての共有(15分×2名)30分

登壇者同士での対話 10分

ブレイクアウトルームの対話の場の説明3分

参加者同士で、ブレイクアウトルームに分かれて対話(3~5名)17分
(各ルームにファシリテーターが入り、司会進行致します。)

メインルームに戻って、ブレイクアウトルームの話のシェア、質疑応答 15分

登壇者による対話 10分
(※質疑応答が多ければ、カットで)

安心して対話ができる形で実施できればと思っています。耳だけ参加もできます。

ご参加お待ちしております!

詳しい概要やご参加はこちらから
https://opendialogue-expo2024.peatix.com/

主催は「一般社団法人オープンダイアローグ・アプローチ研究会FLAT」さんです。


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