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キルギスからの便り(33)ここは「砂糖」市⁈
投稿日 2022年10月28日
無関係に思われたふたつの出来事が、実は同じ事象につながっていた― 推理小説の謎解きのようだが、そんなことはままある。別々に出会った友人が知り合い同士だったとか、異なる名前で呼ばれていて別物と思っていた物が同一の種類を指していた等々…。
私がキルギスで出合ったふたつの謎が、ひとつの事柄につながっていたと気付いたのは、1年半を経てからだった。
ひとつ目の謎
キルギスからの便り(32) ビーツ
投稿日 2022年8月11日
行動制限のない久しぶりの夏を旅行やイベントで過ごす人も多いようだが、新型コロナの感染者数はおどろくべき速度で増えていて「羽根を伸ばし続けていて大丈夫なのか」という不安も拭えない。
私はこの夏も遠くへ行かずに、身近な所で楽しみを味わっている。今春から畑を借りて始めた、ささやかな野菜作りだ。猛暑続きを理由にろくに手入れにも行かず、草は生えるし、とうもろこしは鳥に食
キルギスからの便り(31)バザールの魚売り場
投稿日 2022年6月28日
バザールでは現地の人々の日常の生活が見える。食品や雑貨など彼らにとっては当たり前の品々が並んでいるのだが、外国人の目から見ると「何これ?!」とおどろくような光景も時々ある。キルギスからの便り(24)では羊の頭にびっくりした事をお伝えしたが、今回の写真のような売り場も日本ではほぼ見かけない。
ご覧の通り、魚が並んでいるのでこれは魚屋だ。キルギスは海のない国で、
キルギスからの便り(28) マースレニッツァ
2022年3月1日
今年の冬は寒い日が長く続き、春は本当に来るのかと不安になった。寒さの厳しい地域の人々が春を待ち遠しく思う気持ちは日本も外国も変わらない。
私がキルギスへ渡って初めて知った行事に「マースレニッツァ(масленица)」がある。西欧諸国の「謝肉祭(カーニバル)」に相当し、長い冬に別れを告げ春の到来を祝うお祭りだ。名称はバターや油を意味する「マースラ(масло)」に由来し
キルギスからの便り(26) カレンダー活用法
投稿日 2021年12月24日
暮れも押し迫った。新しい年のカレンダーを用意する頃だ。
文具や紙製品が豊富で、1年先の予定までしっかり立てる日本では書店や雑貨店に多種多様なカレンダーが並んでいる。キルギスで売られているカレンダーの種類はごくわずかだし、部屋にかけておく必要性もまったく感じなかったので、日本の売り場を見るとカレンダー需要の高さに改めて感心する。
ところでカレンダーにはメモ
キルギスからの便り(23) ロシア語脳になって心のもやもやを解消!
日本語教師 倉谷恵子
考えても仕方のない雑念が次々と浮かぶ。頭の中が負のスパイラルになって一日中気分がすぐれない―誰しもそんな経験があるのではないか。新型コロナの影響で外出を控え、気分転換もままならない日々は特に、そんな状況を生みやすい。
自分の力ではどうにもならない恨み節は頭から放り出して、思考を別の件にシフトさせようとしても、ザーザー降りの雨や猛暑の日は外出できず、友人にも会えず、頭の