マガジンのカバー画像

食と私

24
食の思い出とグルメ記。
運営しているクリエイター

#食事

【食エッセイ】失恋と死に直面した日を思い出す味「吉祥寺 タパスタパス」

【食エッセイ】失恋と死に直面した日を思い出す味「吉祥寺 タパスタパス」

 大学4年間は母校がある吉祥寺で過ごした。当時の主な遊び場は駅北口周辺。吉祥寺の顔・サンロードに入ってマックを通り越して靴屋を左に曲がると、カラオケや漫喫、サンマルクカフェや居酒屋チェーン店が集まっていて、ここだけで十分に遊べた。当時はプリクラ全盛期でLoftの地下には常に最新モデルがあり、暇さえあれば友人たちと撮っていたっけ。金欠時には井の頭公園で散歩したり、ベンチに腰掛けてぼーっと過ごしたり。

もっとみる
【食エッセイ】釜飯宅配「釜寅」を食べたら釜飯屋の思い出が一気に溢れた

【食エッセイ】釜飯宅配「釜寅」を食べたら釜飯屋の思い出が一気に溢れた

 朝起きたらものすごく釜飯が食べたくなった。前日は彼がパチンコの戦利品として持ち帰ってきたレトルトカレーを消化しようとしていたのだが、朝起きたらなぜか口の中が釜飯だった。なぜかと言われてもそうなったのだから仕方がない。とはいえ、残念ながら地元に釜飯屋はない。ということで釜飯の宅配「釜寅」にオーダーした。

 釜寅を初めて食べたのはコロナ禍だ。母が知っていて頼んでくれた。デリバリの釜飯ってどうなのよ

もっとみる
【食エッセイ】私を狂わす悪魔のポテトフライ

【食エッセイ】私を狂わす悪魔のポテトフライ

 意を決して何かに取り組み始めたのに邪魔が入る。こんな経験をした人は少なくないだろう。私もよくある。その大半はダイエットにおいてだ。

 休日は彼と浮かれて食い道楽をする。外食したり、家だとしても飲んで食べてぐうたらしたりが我々のお決まり。そんなんだから大抵月曜日は増量している。月曜の朝はいつも誓う。「平日で戻してやる!」と。これが私の1週間のはじまりだ。

 今週もそうだ。月曜日から早速気を引き

もっとみる
【食エッセイ】海鮮が死ぬほど旨い隠れた名店@国分寺「居酒屋 よっちゃん」

【食エッセイ】海鮮が死ぬほど旨い隠れた名店@国分寺「居酒屋 よっちゃん」

地元にはいくつか行きつけ店がある。その中でも一番行くのが、国分寺駅南口にある「居酒屋よっちゃん」。

行き始めたのは、彼と付き合い始めた頃。たまたま見つけたお店だ。

見たとおりのザ・大衆居酒屋だが、ここは日替わりの海鮮が本当に美味しい。私と同い年の店長の粋な計らいで量も多く、これで本当に利益がとれてるの? とこちらが心配になるくらい太っ腹だ。

「ケチケチして残ってもダメになるだけだから」

もっとみる
【食エッセイ】これぞ、本当のちゃんぽん

【食エッセイ】これぞ、本当のちゃんぽん

もし移住するなら長崎と決めているくらい長崎が好きだ。高校の修学旅行で行ったときは「京都が良かったぁ」と思っていたのに、まさかこんなに好きになるとは。当時の私に今の私を見せてやりたい。

長崎を好きになった理由は3つ。

1つ目は、敬愛する美輪明宏様の生誕地だからだ。美輪様を好きになったきっかけは、江原雅之と共演した番組「オーラの泉」。ゲストに愛溢れるスピリチュアルメッセージを伝える美輪様に感銘を受

もっとみる
【エッセイ】彼のラーメン

【エッセイ】彼のラーメン

自分で言うのもだが、私はグルメである。元々食いしん坊であることに加え、母が外食好きで小さい頃から美味しいものは割と食べてきた。そのおかげで、早い段階から「これは良い素材を使っている」「味に奥行きがない」などわかるようになった。

さらに、私の美食好きに拍車をかけたのは結婚だ。元夫は経営者で、美味しいものをよく知っていてたし、社長夫人という立場に恥じないように教養や知識を広げるため、高級フレンチや会

もっとみる
【エッセイ】麗しのサッポロ一番塩らーめん

【エッセイ】麗しのサッポロ一番塩らーめん

今日は午前11時から地元のサロンでボディのフルコース。出かける直前「2時間くらいで帰ってくるけど、ご飯先食べていいからね」と彼に告げて家を後にした。

最近通っているこのサロンは、毎度効果が目に見えるので継続して通っている。週2回の頻度で、通い始めてもう1カ月半。すっかり通うことが習慣化した。

受けているのは最初にマッサージ、よもぎ蒸しみたいなサウナみたいなものでたっぷり汗をかくコースで、施術後

もっとみる