記事一覧
【連載・アカツキ文庫】ままならないことはままならないまま
我が家はテレビを置いていなくてラジオ生活をしているということは、何度も話しちゃってると思う。
スマホにradikoというアプリを入れて聴いているんだけど、リアルタイムで聴くには夜が深すぎる芸人さんのラジオなども聴いているので、毎日好きな時間に好きな番組の先週回を再生するっていう聴き方をしているんだよね。邪道な感じはするんだけど、月曜は空気階段(芸人)とたなかみさき(イラストレーター)、火曜は松重豊
【第0夜】空想商店よるべの成分⑥
そんなこんなで開業の運びとなった当店だが、コンセプトはすべて店名に込めたつもりだ。今回は最後に、「空想商店」と「よるべ」に分けて当店の方向性について話をさせてほしい。
「空想商店」について
まず当店は、そのときどきであつかう商品を変える。店主の思いつきでその日のイチオシが決まる、世にも自由ななんでも屋だ。食べ物、飲み物、植物、雑貨、サービス、音楽、時間、空間、なんでもあり。商品だけでなく店構
【第0夜】空想商店よるべの成分⑤
すべては現状把握から
まず今のわたしは、たったひとつではあるが強烈なトラブルがきっかけでこの島に対して悪い印象を抱いてしまっている。トラウマやフラッシュバックのようなもの、嫌悪感、恐怖心はまったく拭い去れていないし、それは今後もなくなる見込みはないだろうと思う。ここにいる限りその負の感情から逃げられないと思うと、正直目の前が真っ暗になる。
しかしいつか島で何かをやりたいという夢は少しずつだが
【第0夜】空想商店よるべの成分④
前回までは店主の東京離島との縁の話をテーマにしてきた。今回はそんな店主がnoteを始めることにしたきっかけの話に進みたいと思う。
はじまりはじまり
働き始めた最初の頃は仕事も生活も不慣れなことの連続で、それこそ生活するだけで精一杯だった。それでもすこしずつ余裕が出てくると、島での生活はやはりおだやかで心地よかった。桟橋で魚を分けてもらったり、黙々と山道を散歩してみたり、台所で大家さんに郷土料
【第0夜】空想商店よるべの成分③
旅行者から島バイト、そして島民へ
島での日々ははじめてのことに満ちていた。観光客を迎える宿側の視点から見た夏の島は新鮮で生々しく濃密で、つまり最高だった。わたしは完全にその独特な雰囲気にとりつかれてしまい、最終的には大学4年間で通算100日以上を住み込み宿バイトとして過ごすこととなった。
期間限定の島民ともいえるバイトとして島と関わるうちにわたしは、いつかは島に移住して暮らすのもありかもなと
【第0夜】空想商店よるべの成分②
燃え尽きたが吉日
それから月日は経ち、わたしは大学生になった。中高時代に打ち込んだのは吹奏楽で、楽器も買ってもらったし大学でも続けようと吹奏楽部や社会人バンドの見学に行ったりしていたが、どうにもしっくりこないことに気づいた。6年間みっちり向き合ったつもりが途中から義務感で続けている感じになっていたらしく、正直もうおなかいっぱいだった。それなら学業に専念しようと思うも、自分で選んだ学部のはずなのに
【第0夜】空想商店よるべの成分①
はじめまして、空想商店よるべと申します。
初回である今回と次回は第0夜と題し、店主の自己紹介とnoteを始めることにしたいきさつ、そして当店のコンセプトをお伝えしたいと思います。現代ではめずらしいノンSNS20代ですが、持ち前の好奇心と精一杯の語彙力を結集させて挑戦してまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします!
はじまりは8歳の夏
わたしは東京のとある離島に就職