好きに生きれば世界は平和に

我慢の上に成り立つ社会

長く社会で生きていると、
我慢することで会社や国家などの組織を調和に導き、平和になると考えてしまいがちです。

一人一人が少しずつ我慢することで、
全体がうまく回るという考えです。
これが常識です。

しかしこれは逆かもしれません。
つまり、各々が好きに動くことが、
平和に向かうという仮説です。

今回はなぜ好きに生きたら、
平和に向かうのかという仮説について考えてみます。

野生動物は忖度しない

自然について考えてみます。
野生動物は自分以外のことは考えていません。

ですが、自然は調和しており、
完璧な循環を維持しています。

草食動物は草に気を使いません。
肉食動物は草食動物に気を使いません
草食動物も肉食動物に気を使って食べられたりはしませんし、
草の上に糞をしたら他の動植物に迷惑だなどとは考えません。

それでも、自然はうまく回っています。

食物連鎖で、各々の個体数が増えすぎないよう自動調整され、

動物の糞は植物の肥やしになり、
植物の栄養分が多すぎると病気や虫が発生し、
その植物を排除するように働きます。

互いが自由に動くことにより、
最も調和した状態に落ち着くのです。

この調整において、
互いに干渉しようという意志はありません。

ただ各々が自分の欲求に従って動き、
存在しているだけです。

私たち人間も本来こうあるべきなのではないでしょうか？

つい自分たち人間のことを特別視してしまうものですが、人間もまた自然の一部で、切り離されたものではありません。

野生動物を手本にするというのは、
ひどく常識外れの考えであり、
社会から受け入れがたいものだと思われますが、

現在の社会がうまく機能しているように思えないのなら、その構造の当たり前を疑う必要があります。

自他を尊重する

社会構造の根底を支える思考は、
一人一人が社会に対し我慢を前提とするということです。

我慢を前提とするのがなぜ不和を生むかというと、

自分が望んでいないことをしているのだから、他人も望まないことをするべきだ。

という押し付けが発生してしまうからです。

自分がありのままに好きなことをしていれば、他人に対しても好きに生きることを尊重することができます。

自分が好きなことをしていれば、心の余裕が生まれ、また能力も最大限発揮されます。

そのように充実した時には、
ありのままの他人を尊重することが容易にできます。

ありのままの存在を尊重することを愛と言います。

尊重する対象に条件は必要ありません。
ただあるがままを受け入れることが愛です。

自分のことも他人のことも尊重することが愛に満ちた世界です。

程度の差こそあれ、
我慢を他人や自分に強要をしてしまうのは、
愛が欠けた世界になります。

平和と愛は並べて語られることが多いことからわかるように、愛に満ちた世界とは平和な世界です。

考えてみれば当然の話です、すべての人が自分を尊重し、他人を尊重することができる世界なのですから。

しかし、誰でも自分や他人を尊重することができるわけではない。

という考えが出てくるかと思いますが、
それは現在の常識から考えて当然の発想になります。

それほどに私たちは自他を尊重することに慣れていないのです。

しかし自然界が示す通り、
好きなことをするというのが最も全体をうまく循環させるために必要なことです。

それを各々が信じることができれば、
この自然の循環はよりスムーズになるでしょう。

しかし現在、自分が好きなことをして他人に後ろ指を刺されないかという恐怖が勝り、好きなことを思いきりできないという状態が多く存在します。

平和な世界を体験するために、
克服しなければいけないのは恐怖です。

ありのままの自分を表現することへの恐怖を克服しさえすれば、自分の心は満たされ、他人を尊重することができ、結果世界は平和になります。

自分個人の話から世界という壮大な話になることに違和感を覚えるかもしれませんが、

世界というのは個人の集合で、

世界が平和になったから個人の心が平和になるのではなく、
個人の心の平和が世界の平和をつくるのです。

まずあなたが好きなことを最大限にして心を満たしましょう。

その満たされた心で他人を尊重し、
豊かなコミュニティを作り、
そしてその流れを大きくしていく。

それが世界平和の道になるでしょう。

世界を平和にするために、
自分に正直に好きなことをするというのはあまりにかけ離れたように思えて、実は最も近道だと考えられます。

一人一人が違いのあるパズルのピースのように、本来の形になることでパズルが完成します。

画一化された形に切り取られたピースでは欠けた絵になってしまいます。

好きなことを最大限、人生で表現しましょう。

あなたが本来の形を取り戻した時、
世界平和という壮大な人類の祈願が達成されることになるでしょう。