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消雲堂 歴史覚書

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あまり知られていない歴史のエピソードを記録しています。
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#ミドリ安全ドットコム

韓国ドラマ「明日」

韓国ドラマ「明日」

韓国は財閥への復讐譚同様にファンタジーが好きだ。妖怪に死神に宇宙人にタイムトラベル・・・何でもありだが、だいたいパターンが決まっている。ドラマ「明日」(2022)もそうだ。主人公は死神。死神のくせに悲嘆にくれて自殺する人間を救おうとする少し変わった物語だ。死神と言えば視聴済みの「トッケビ」(2016)に「ブラック 恋する死神」(2017)などがあるが、まだまだ未見の死神ドラマがあるに違いない。

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災害の多様性「普段から被災後を考える」

災害の多様性「普段から被災後を考える」


「災害の発生場所と発生時間」

災害といっても自然災害に人的災害がありますが、その中身は実に多様です。自然災害には地震、台風、集中豪雨(線状降水帯)、竜巻、津波などがあります。人的災害には戦争、紛争、感染、犯罪などが挙げられます。このように多様な災害に対応するのは所詮無理なのです。戦争や犯罪などの人的災害は、個々の運命に委ねる事象であるので、常に平和を貫き通す政治など存在するはずもないし、存在し

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災害の多様性「流言、フェイクニュースから生まれる悲劇」② 虐殺

災害の多様性「流言、フェイクニュースから生まれる悲劇」② 虐殺


「マイアミ・ショウバンドの悲劇」

Netflixで「リマスター マイアミ・ショウバンド」というドキュメンタリー映画を観て初めて6人組バンド、マイアミ・ショウバンドのことを知りました。彼らは人気絶頂期の1975年7月31日に、北アイルランドの田舎町で演奏を行なった帰り道にUVF(アルスター義勇軍)に、車を停められました。メンバーを外に出し、バンドの車に爆弾を仕掛けようとしたのですね。その爆弾はバ

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災害の多様性「台風」2

災害の多様性「台風」2

台風は巨大な空気の渦です。空気は気圧の低い中心部に向って反時計回りに回転しながら流れ込みます。海上の高温多湿な空気は上昇気流となって上空に昇り、このときに水蒸気が凝結して巨大な積乱雲が形成されて、激しい雨が降ります。さらに水蒸気は凝結して雲の粒になる際に放出されるエネルギーが激しい暴風をつくり出して渦を維持するのです。

中国では昔から台風のことを颱風と呼んでいましたが、フランスやイギリスでは「タ

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災害の多様性「戦争災害3 空襲の時間」

災害の多様性「戦争災害3 空襲の時間」

以前も戦争は人工災害であると書きました。戦争は最悪の人工災害です。その人工災害のなかで最悪なのが一般市民への空襲攻撃(もちろん核攻撃も含まれます)です。戦争を始めた者だけで戦えばいいものを、一般市民を洗脳して巻き込んだ挙げ句に、その一般市民が標的とされるからです。

ロシアによるウクライナ侵略では、就寝時にミサイル攻撃を行なっているそうです。眠れませんね。夜間攻撃の目的は殺戮だけでなく、一般市民を

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災害の多様性「災害の発生時間」1

災害の多様性「災害の発生時間」1

災害は誰でもイヤですが、「複数のプレート上にある」、「台風の通り道である」、「列島全体に火山がある」と、いくつもの災害起因の上に構成されている日本列島に暮らす私たちにとって「災害とともに暮らしている」と言っても過言ではありません。災害は避けられない…とすると、いつでも起こり得る災害に備える必要があるのです。

被害をできるかぎり少なくするための減災対策は重要ですが、これには少し条件があります。被災

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災害の多様性「教訓を嗤う世代」

災害の多様性「教訓を嗤う世代」

「教訓Ⅰ」

加川良さんに「教訓Ⅰ」という曲があります。「太平洋戦争時の悲惨な日本を教訓として、国のためにムダに死ぬ事はない、戦わずに逃げましょう」という反戦歌です。この曲はまさに現在、皆が聞くべき曲だと思うのです。

戦争を放棄したはずなのに、大国の言いなりになって戦争に巻き込まれて、最前線に送られて裏切られる。まあ、そんなところです。

今の日本には大戦の教訓などありません。第一、戦争経験者の

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災害の多様性「災害時の情報取得およびフェイクニュースへの接触実態を調査」ミドリ安全による調査

災害の多様性「災害時の情報取得およびフェイクニュースへの接触実態を調査」ミドリ安全による調査

「災害時に流言蜚語に惑わされるなかれ」

■災害時に重要なのは被災後の対応です。食料の確保とか排泄の問題などの過ごし方ももちろん重要ですが、それよりも重要なのは災害情報の収集です。情報の基盤であったラジオ・テレビ・新聞といった時代とは大きく違います。インターネットが情報インフラとなった現代で、ビッグデータとも言えるたくさんの情報の中から真贋を見分けるのは難しいのです。情報の捉え方を間違えたり、誤っ

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災害の多様性「戦争災害 2」

災害の多様性「戦争災害 2」

「現実感」

戦争によって破壊された建物や戦死者・戦傷者の惨状を見ることがあっても部分的です。常に部分的な報道で終わってしまうのです。でも仕方がないのです。戦時中ならば一日中戦争のことを報じるでしょうが、今の日本は戦時中ではありませんし、他に報道しなくてはならないことが山積しているのです。でも大半は「どうでもいい」ことです。これらは大半が商品や企業の宣伝であったりします。

僕は、昭和32年生まれ

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二式大艇

二式大艇

昭和16年8月、日米開戦が近づく日本海上を同年に完成したばかりの二式大艇(二式飛行艇)が横須賀基地からサイパン島に向けて飛行していた。迫る真珠湾攻撃のための試験飛行だった。

二式大艇は、レシプロエンジンを搭載した当時の航空機の中でも群を抜いて優秀なスペックを誇っていた。飛行速度は240ノット(時速465キロ)、航続距離は偵察時7400キロ以上、B29爆撃機と比較して30%も長い。20ミリ機関砲を

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