髑髏(しゃれこうべ)は唄う~the skull sings~散文詩prose poem HALLOWEEN
髑髏になってまで
陽気に歌うよ
それが
今自分ができること
髑髏になってまで
陽気に歌を歌うよ
それが
今自分にできること
可能性なんて言葉は
死んだ後はない
わかってるから
陽気なもんさ
だって
何も
成長すらないんだろう
わかってるから
なんか面白い
考えてみたら
そういやそうだ
俺の人生は
髑髏みたいなもの
何の成長もなく
何の努力もなく
ただ生きているだけだったな
そういや
結婚もしていたような
嫁さんは幸せだったかな
なんか考えているうちに
涙なんかでないのに
涙が出そうで
息も吸わないのに
息苦しくなる
なぁ
髑髏になってまで
陽気に歌うよ
それが
今自分ができること
髑髏になってまで
陽気に歌を歌うよ
それが
今自分にできること
思えば逃げてばかりの
人生だった
ギャンブルに狂い
女に狂い
酒と煙草もやってた
なにもかも馬鹿なことをやって
ほんとうに楽しかったのか
家族は嫁と子供がいたっけ
なんか思い出したくないから
思い出せねえ
たぶん
心が病まないように
思い出さないのだろうか
なぁ
髑髏に心はあるのか
好きなことやって
自分勝手にいきて
その果てが
これだよ
たぶん
わからねえ
なんでこうなったかなんて
わかんねえけど
ひどくむなしくて
ひどくかなしい
ああ
なんか
わかった
気がする
この虚無感から
逃げ出したかったんだな
だから
何もかもに逃げて
陽気に笑ってた
何も
面白いことなんて
ないのに
髑髏になってまで
陽気に歌うよ
それが
今自分ができること
髑髏になってまで
陽気に歌を歌うよ
それが
今自分にできること
髑髏になってまで
陽気に歌うよ
それが
今自分ができること
髑髏になってまで
陽気に歌を歌うよ
それが
今自分にできること
これから先どうなるんだろう
朽ち果てるだけだろうな
生存してる
動力源はなんだろう
わけのわからないものに
動かされてるのか
それか
贖罪の為に生かされてるのか
靄がかかったまま
みえない家族よ
謝る言葉なんてない
でも
一言いえるのは
弱すぎた俺が悪かった
本当にごめん
こんなこと言う
権利はないけれども
幸せになってくれ。
髑髏になってまで
陽気に歌うよ
それが
今自分ができること
髑髏になってまで
陽気に歌を歌うよ
それが
今自分にできること
髑髏になってまで
陽気に歌うよ
それが
今自分ができること
髑髏になってまで
陽気に歌を歌うよ
それが
今自分にできること
みんなの幸せを願い歌うよ
この形が留まるまで
この想いが尽きるまで