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⚫︎奈良の似顔絵⚫︎

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「グローバル奈良」誌(企画・編集・発行/奈良県企画部文化観光課)の担当した表紙イラスト、表紙の言葉の掲載です。 そこに、内容に合わせたて文章などを追加しています。
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⚫︎奈良の似顔絵⚫︎薬師如来像@薬師寺、金堂

⚫︎奈良の似顔絵⚫︎薬師如来像@薬師寺、金堂

[Global NARA] 2001 No.17現在この像は、漆黒の単色ですが、薬師寺の公式サイトによると、造立当初は鍍金が施され金色に輝いていたそうです。そのイメージと共に、多色を使って薬師如来のたくましさを意識して描きましたが。いかがでしょうか?

先日、大安寺と唐招提寺と合わせて、改めてうかがった参拝記です。

⚫︎奈良の似顔絵⚫︎盧舎那仏坐像@唐招提寺、金堂

⚫︎奈良の似顔絵⚫︎盧舎那仏坐像@唐招提寺、金堂

[Global NARA] 2002 No.19盧舎那仏で有名なのは奈良の東大寺の大仏。また現存はしないが、現在、大河ドラマでちょうど出てきた豊臣秀吉が発願した、京都の方広寺大仏も盧舎那仏だったそうだ。
鑑真が開いた唐招提寺。南門から入ると正面にある金堂の大きさに感動する。階段をのぼり柱の間を覗くように拝観。残念なのはお堂の中に侵入できないように、網がはられていること。距離を感じてしまうが、眺めて

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⚫︎奈良の似顔絵⚫︎菩薩半跏像(伝如意輪観音)@中宮寺

⚫︎奈良の似顔絵⚫︎菩薩半跏像(伝如意輪観音)@中宮寺

[Global NARA] 1999 No.14本来のこの像は漆黒です。1999年のイラストですが、当時この像について調べれば調べるほど「慈悲」というコンセプトを表現するのに、真っ黒のお顔にすると、どうも腑に落ちない感じになったので、この像のイメージを重視してこのような色に仕上げました。

また、この像については、亀井 勝一郎は『大和古寺風物誌』で、次のように書いている。

(青空文庫でも読めると

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⚫︎奈良の似顔絵⚫︎広目天from四天王@東大寺戒壇堂

⚫︎奈良の似顔絵⚫︎広目天from四天王@東大寺戒壇堂

[Global NARA] 1998 No.12保存修理と耐震化工事で停止していた戒壇院戒壇堂(県指定重要文化財)の拝観が再開されたので、先日改めて訪問しました。
今はもう、海外の観光客であふれる東大寺だが、裏から回って戒壇堂を訪れると、ここはとても静かで先客はおらず一人で参拝できました。

正面には小さな多宝塔、その中には多宝如来と釈迦如来。その周りを四天王の増長天、広目天、多聞天、持国天が取り

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⚫︎奈良の似顔絵⚫︎救世観音像@法隆寺夢殿

⚫︎奈良の似顔絵⚫︎救世観音像@法隆寺夢殿

[Global NARA] 1999 No.13明治政府から関西古社寺調査団の顧問に抜擢されたフェノロサが、夢殿を開扉し、救世観音像は2000年ぶりに姿を現した。

法隆寺のある斑鳩町の隣の村で、わたしは子供の頃に育ちました。こんなに貴重なお寺とも知らずに過ごしていました。自転転で遊ぶ頃には、出かけるのにはちょうど良い距離で、スカスカした風景が今も懐かしい。

また3月の聖徳太子のご命日に、その遺

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⚫︎奈良の似顔絵⚫︎十一面観音菩薩立像@室生寺

⚫︎奈良の似顔絵⚫︎十一面観音菩薩立像@室生寺

[Global NARA] 2001 No.18女人禁制の高野山の金剛峯寺に対して、女性に開放されていたから「女人高野」と呼ばれた室生寺。

かつては龍王寺と呼ばれ、古代の水神信仰と深く関わってきた。近くには水の神、竜神を祀る「龍穴神社」があり、室生口大野駅からは吸い込まれそうな静寂の滝や「龍鎮神社」の渓谷地帯を歩くハイキングコースもある。

今見える事柄は一つだか、歴史は階層になっていて、レイヤ

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⚫︎奈良の似顔絵⚫︎役行者(えんのぎょうじゃ)

⚫︎奈良の似顔絵⚫︎役行者(えんのぎょうじゃ)

[Global NARA] 2000 No.15
この役行者の絵は2000年のものだが、それより昔、奈良の盆地で生まれ育ったので、子供の頃の距離感では山は遠くの存在でした。なので、どちらかというと空海・お大師さん(おだいっさん)の方が身近で、村にはお大師さんを祀る行者(拝み屋)さんもおられました。が、大人になって近畿を色々と観光すると、必ず役行者に出会います。

役行者ゆかりのお寺をめぐる「役行者

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