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論理的・批判的思考

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ロジカルシンキングやクリティカルシンキングに関する自分の考え方をまとめています。
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2020年11月の記事一覧

ダイバーシティといって一面的見方を学ぶのはユニバーシティだという話-ダイバーシティ(1)-

ダイバーシティといって一面的見方を学ぶのはユニバーシティだという話-ダイバーシティ(1)-

多様性受容(diversity and inclusion)が言われ始めて久しい。最近はDEI(ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョンと言われることも)そもそも多様性とはなんだろうか。

性別、国籍、宗教、年代などへの配慮をすることがダイバーシティだという狭い枠に収まっていると感じる。「D&Iは違いを受け入れること」なのはトートロジーっぽさはあるが、その通りである。大切なのは、「違い」とは何

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論点を踏みにじって大怪我をさせられる悲しい話

論点を踏みにじって大怪我をさせられる悲しい話

海外から戻り、入社した会社を、社内の人からの一方的な暴力で大怪我させられたことで辞めた。夢を持って入った会社なので今でも思い出すと悲しい気持ちになる。大怪我させられた原因は、相手の論点に乗らなかったことだ。

相手は某東証一部上場企業の平取(専務でも常務でもない取締役)だった。彼が全国各地で起きていたトラブル処理のために部内で推し進めたのは、「営業全員で現地まで行ってみんなで謝れば許してもらえる」

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聞かれると即答しにくい「論点」の話

聞かれると即答しにくい「論点」の話

大学生の頃、バイト先で暇しながら「日本の論点」という毎年一冊発売される分厚い本を5-6年分ひたすら読んでいた。(ホテルのフロントの奥で車が来たとき以外は何をしていても良いという謎のバイトだった。)

なぜそんな本を読んでいたかというと、人文系の学生である自分に取ってはそれらが論点であり、「解くべき」とされる理由がさっぱりわからない意味不明なものだったからだ。それを読むことで、自分の視座の低さを補う

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事実について考える-空雨傘-

事実について考える-空雨傘-

今週、Lamboozled!というフェイクニュースを学ぶカードゲームが海外から届き、少し考えさせられた。

空雨傘という有名なフレームワークがある。空を見たら雲がある(観察的事実)、雨が降るかも(認知)、傘を持って出かけた方がよさそう(判断)といった流れを表したフレームワークだ。

ニュースは「空」を発信するものだと思っている。こんなところを見たらこんな事実があったのだということを伝える。認知や判

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フェイクニュースを見抜くゲーム-Lamboozled!-が届いた。

フェイクニュースを見抜くゲーム-Lamboozled!-が届いた。

以前、ガーラバズ社(現ガーラ)の佐野元社長に誘われて、ソーシャルメディアリスクについてのゲーム「もえったー」をつくったことがある。

そのケースで、情報の拡散の仕組みや、嘘の情報について興味を持った。昨今、 #フェイクニュース という言葉を聞くことが増え、特に #新型コロナ 周りでのフェイクニュースに「ああ、これは拡散しやすい仕組みの典型だな」「嘘を見抜けるリテラシーの問題だな」「システム思考もリ

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