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【3分要約・読書メモ】池上彰の行動経済学入門

ご覧頂き誠にありがとうございます。
今回は「池上彰の行動経済学入門」についての記事となります。


著者

監修:池上彰
1950年長野県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、1973年NHK入局。1994年から「週刊子どもニュース」のお父さん役を11年務め、2005年よりフリージャーナリストとして活動。世の中のしくみや難解な出来事を、ユーモアを交えつつわかりやすく解説し、テレビでも大人気を博している。

第1章 身近にあふれる! 行動経済学を利用したビジネス戦略

・損失回避性
人は利益から得られる満足よりも、損失から受けるダメージの方が大きいことから、損失をより嫌う「損失回避性」がある。
例えば、「この靴を履けば、長時間歩いでも疲れません」と「あなたがすぐに歩き疲れるのは自分に合った靴を履いていないからです」では、デメリットを訴求した後者の方が心に響く。

・サンクスコスト効果
人は何かにお金をつぎ込むと、その分を取り戻そうとする。サンクスコストとは、回収できないコストのこと。

・極端の回避効果
人間は、何かを選ぶとき、極端なものを避けて中間のものを選択する傾向があります。2択よりは、3択、正し選択肢はほどほどに。これが消費者をつかむコツ。

・ヒューリスティック
行動経済学のヒューリスティックとは、あれこれ熟考して決めるのではなく、直感的・短絡的に結び付けて決めること。「○○と言えば、××」というコピーがヒューリスティックを消費者に植え付けるものとして作用し、習慣化に一役買っている。「マーボといったら丸美屋」のように、習慣化による需要の掘り起こしはマーケティング手法の一つ。

第2章 意思決定をする直感〜「ヒューリスティック」とは? 〜

・ヒューリスティック
熟考型思考を「システマティック」と呼ぶのに対し、即決型思考が「ヒューリスティック」です。人は、1日に約5万回の意思決定をしています。そのため、日常的に判断すべきことは、ヒューリスティックでパパッと軽やかに処理しています。行動経済学では、ヒューリスティックを理論的に理解することが重要。

・ハロー効果
あるものを評価する時、それが持つ際立った得票や評価に引っ張られる現象をハロー効果という。好感度が高いタレントがCMに起用されたり、インフルエンサーが活用される理由。

・フレーミング効果
表現が異なるだけで意思決定に違いが生まれることをフレーミング効果という。成功率95%と失敗率5%は、同じこと何に、表現の枠組み(フレーム)が変わるだけで受け取り方が違う。これは、固着性ヒューストリックの一つ。

・確証バイアス
確証バイアスとは、無意識のうちに自分にとって都合のいい情報ばかり集めてしまう傾向のことで、自分の思い込みや好みの原因になります。確証バイアスの問題点は、気に入らない情報をシャットダウンしてしまうこと。

・初頭効果とピーク・エンドの法則
人は最初に触れたものによって印象が大きく左右されるという「初頭効果」といい、人はほとんどの記憶を最も感情が高ぶったピーク時と最後に盛った印象で定める「ピーク・エンドの法則」がある。つまり、何事も最初と最後が肝心。

第3章 「損したくない」が行動を決める! ? 〜「プロスペクト理論」とは? 〜

・プロスペクト理論
プレスペクト理論とは、リスクのある不確実な状況の下で最良の選択をしようとする時、私たちはどのように意思決定するか、ということを理論化したもの。

・プロスペクト理論の価値関数
利得のうれしさと、損失の悲しさをグラフに表したのが、「価値観数」。利得と損失が同じ額ならば、損失により悲しさの度合いは、利得のうれしさよりも2.25倍である。

池上彰の行動経済学入門より

・プロスペクト理論の確率加重関数
人の主観による確率は、客観的確率が低いと高く、客観的確率が高くなると低くなる。その分岐点は客観的確率35%の時で、確率35%以下であれば、「宝くじが当たるかも」と楽天的に考え、35%以上だと、合格率8割の進学試験に「自分だけ落ちるかも」と余計な心配をする。

池上彰の行動経済学入門より

・リスク志向的とリスク回避的
プロスペクト理論の価値関数から、利得も損失も大きくなるにつれて、嬉しさ・悲しさの感じ方は小さくなる。つまり、利得局面では確実なものを求める「リスク回避的」であるのに対し、損失局面ではリスクを求める「リスク志向的」になる。ギャンブルで負けている時ほど一発逆転を狙うような非功利的行動パターン。

・ハウスマネー効果
お金の稼ぎ方によって消費行動も変わる。苦労して稼いだお金と転がり込んだ来たようなあぶく銭では、同じお金であっても、そのお金の使い方に違いが出る。

第4章 人は将来よりも「今」を重視する! 〜「現在バイアス」「社会的選好」とは? 〜

・現状バイアスと時間的選好
将来よりも目の前のことを過大に評価する「現状バイアス」と将来の利得よりも現在の利得をより重視する「時間的選好」の性質がある。将来的な効果が高いとわかっていても、目の前の効果を選んでしまうのが人間の心理。

・プレ・コミットメント
先延ばしを避けるための手法として有効なのが「プレ・コミットメント」です。すなわち、あらかじめ約束してしまうやり方。ノーベル賞を受賞したヘミングウェイほどの作家であっても、1日5ページ書くことをノルマとして課していた。

・ヴェブレン効果
ヴェブレン効果とは、商品の価格が高いほど需要が増加する現象をさす。高級品を他人に見せびらかす自己顕示欲がブランド品の需要を支えている。

感想

行動経済学に興味があるが、あまり本を読まない、読書する時間がない、ポイントだけ絞って知りたい。そんな人向けの本になっています。「サンクスコスト効果」、「バンドワゴン効果」など行動経済学の考えを、見開き2Pで解説しているので、2時間ぐらいあれば読める量となります。

行動経済学の本では、「ファスト&スロー」が有名ですが、上下巻でかなり厚いので、まず、こちらの本を読んでエッセンスを吸収するのはいかがでしょうか?

最後まで読んでいただきて、ありがとうございました。

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