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#恋愛小説
揺れるハートに祝福を
今年のバレンタインデーは日曜日になった。
ということは、当日に学校でチョコを渡すわけにはいかないということ。
「土曜日を使って手作りの準備ができるのはいいけど、渡し方に悩むよね」
「そうだねー」
週末の金曜日、学校帰りのマックで友達と作戦会議。
だらだらと関係ないおしゃべりもしながら作戦会議をしたけれど、結局は当日にLINEで相手を呼び出すか、当日に渡すのは諦めて週明けの学校で渡すしかないとい
ホットなカフェオレひとつください。
「ねえねえ、カフェオレとカフェラテの違いって知ってる?」
私は得意げに向かいの彼に話しかける。いつもの喫茶店。日曜日の午後2時。私の前には馴染みのマスターが入れてくれた熱々のカフェオレが暖かい店内でもくっきりと湯気を立てている。私の問いに対して向かいに座る彼は手元のハードカバーから目も上げずに言葉を返してきた。
「知ってる」
「あのね、カフェオレがフランス語で、カフェラテがイタリア語なんだって
Our differences
「えーと、マンホール」
「ルービックキューブ」
「ブルーギル」
「またル?っていうかブルーギルってなによ」
「なんか魚だった気がする」
「あー、もうダメダメ、おわり!自分でもよく分かんないもの答えるんじゃないわよ」
「最初に暇だからしりとりやろうって言い出したのりっちゃんじゃん」
じりじりと照りつける太陽は容赦なく車内の私たちを焦がし続けていた。
渋滞。それもカーステレオから流れてくる情報による