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日々の思考と記録

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毒にも薬にもならないけれど、身体に染み込むように、思ったこと、考えたことを自分の言葉で書きます。拙くたって、伝わらなくたって、真摯に書く。
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2021年1月の記事一覧

風に舞いあがるビニールのごとく

風に舞いあがるビニールのごとく

 ビニールが空を舞っていた。

 昼頃、事務作業をしていた時だった。ふと窓の外に目を向けたら、青空の中に透明な物体が飛んでいた。一瞬なにかと思ったけれど、スーパーでもらうようなビニール袋だった。

 なんでもない光景だけど、僕はそれに目を奪われてしまった。

 あちこちと風向きが変わって上下左右へと波打つように動くそのさまは、吹き荒ぶ風に翻弄されるというよりも、軽やかに身を委ねているように見えて、

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百面相の共通点

 在宅ワークが増えて、親の職場での顔を見るようになった。家では優しいお父さんなのに、画面越しに部下に怒鳴ったり、脅しつけるような振る舞いをしているのを目の当たりにして、怖くなった。
 そんな内容の記事を半年くらい前に読んだ。ソースを見つけようと検索したのだが、残念ながら見つけられなかったのだが、とても印象に残っていた。

 僕達は様々な一面を持っている。環境や相手が変われば、その振る舞いも変わって

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感謝するシステム

感謝するシステム

 なにかをしてもらったら感謝をする。それが当たり前であると、他者との関係性を築くのは容易い。

「とにかく感謝をする」ということを言っていた人がいて、それはなかなかどうして難しい話だなと思う。なにに対しても感謝できるほどの人間性に達するには、相当な修行が必要だ。
 形式的に「ありがたいなぁ」と言葉で言うのは簡単だけど、本心が伴っていなければ意味がない。

 だから、他者に感謝できるような機会を作る

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終わり方は忘れない

終わり方は忘れない

 始め方と同じくらい終わり方も大事だと思う。

 様々な理由から行動に移せないという人がいる。そうした人は過去になにか大きな失敗をしたのだろう。「こんな目に遭うくらいなら、もうやらない方がマシだ」と感じる体験を。

 それは、終わり方が悪かったのではないだろうか?

 結果が常に自分の望む方向に進むわけではない。けれど、同時に望まぬ結果=嫌な思い出ではない。次に活かせたならば、それはむしろ良い思い

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モノローグの掃除

 近頃、自分のモノローグの口が悪い。

 たとえば、筋の通らないことを言う人に「うるせえな」「めんどくせえな」と呟く心の声がある。
 もちろん実際には口に出さないし、どうしても伝える必要がある場合は言葉を選んでいる。ただ、ちょっと柄が悪くなっている実感がある。

 苛立っているつもりはないのだが、思い浮かぶ言葉が荒いのは、なにもないとは言えないだろう。井戸水が汚染されているような状態なのかもしれな

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コミュニケーションの初手

コミュニケーションの初手

 ここ5年くらいで、自分の苦手な人にも親切にできるようになった。

 それまでは、表面はさておき、嫌いな人や苦手な人は避けるのが僕の常だった。なぜ変わってきたのかといえば、自分が苦手な事実を認められるようになったからだと思う。

 小学生と関わっていると、意地っ張りで自分の非を認めなかったり、聞かないふりをする場合がある。大人も大して変わらないけれど、とにかく認めていないことを直すなんて夢のまた夢

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人は操れず、自らになにができるかを問う

人は操れず、自らになにができるかを問う

 僕はこれまで個人や小さな集団で過ごしてきた。だから、組織の力学がよくわかっていない。小さな集団においては内側で問題が起こっても、高が知れているので、コミュニケーションさえ間違えなければ、比較的簡単に解決策が取れる。

 そんな僕が、いま短期的に関わっている組織がある。
 僕はそこでとても良い勉強をさせてもらっている。環境としては恵まれているとはお世辞にも言えないのだが、だからこそマネジメントはな

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減らすと増やすの塩梅

減らすと増やすの塩梅

 この週末はよく寝て、また自分で決めたことを完全にやれた。それだけでとても気分がいい。次はもう一歩先を目指したい。

 よりよくするために、できることをやる。結局はそれに尽きる。

 けれど、マイナスを0にするのと、0からプラスにしていくのはちょっとアプローチが違うのかもしれない。

 たとえば、今の僕はまだ余力を残しているので、次はもう少し負荷をかけてもいいと思える。これはフラットな状態よりもプ

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瀬戸際の一歩手前

瀬戸際の一歩手前

 最後の最後で頼りになるのは、意志の力だ。「自分はこれをするのだ」の想いが強ければ強いほど、結果を左右する。けれど、意志の力がモノを言うのは、最後の場面だ。いつでも、なにに対しても意志に頼っていたら、ただの精神論になってしまう。
 世の中には、生まれついた身体や環境など、努力だけではどうしようもないこともある。そこに意志が弱いと持ち出しても、仕方がない。

 だから、習慣の力がとても重要だ。頑張ら

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気づいていない長所のフィードバック

気づいていない長所のフィードバック

 他者との関わりの中で、どうやって信頼が築かれていくのか、関心が高まっている。考えていく中で、特別で劇的な出来事よりも、日常の些細なことの繰り返しで築かれていくと感じるようになった。

 では、他者との間でどんな関わりをしていくことで信頼関係が深まっていくのだろう?

 その問いが出たところまでで最近思考が止まっていた。具体例を思いつくことはあるけれど、それらの例から特徴を抽出できなかった。

 

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渋滞しない裏方

渋滞しない裏方

 大きな力に動かされる人が羨ましかった。

 貧しい国に支援を、子どもたちの未来のために。その人の使命感と社会におけるニーズがマッチしていて、追い風を受けて迷いなく突き進むのだ。扱う規模も大きいために、とにかくやるべきことには困らない。
 やりがいもあって、明確な成果も出て、感謝もされる。

 かつて身近にそういう人がいた。どんどんステップアップしていく背中を見送って、自分もあんな風にと思ったこと

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つつみかくさず

つつみかくさず

 今日だけで5つ下書きができた。しかし、どれだけ頭を働かせてもまともな内容にならなかった。

 500日も書いていると、どうしようもない日が結構出てくる。そこで無理やりひねり出すか、それとも諦めて休むか、はたまた別の選択をするか。考えなければならない。

 けれど、どうしようもないものはどうしようもないのだ。

 世間体やプライドが邪魔をして、僕達は自分の無力さと弱音を隠したがる。気分が荒んでいる

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未関心を好きに

未関心を好きに

 好きなことをやるのはいいが、好きなことだけやってるとその人の世界観は狭まってしまう。特に大人になると、わざわざやらなくていいことはたくさんある。同じ場所、同じ行為の繰り返しで成立できてしまう。

 だからこそ、好んでやらないことに手を出す機会を設けていくって貴重なのかもしれない。

 今日、服を買った。
 ただでさえファッションに興味が薄く、昨今の状況で出歩く機会もめっきり減ったので、下着や靴下

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束の間のぼーっと

 なんだか今日は久々にぼーっとできた一日だった。

 昼までぬくぬくと眠り、ゆっくり身体を動かし、掃除をした。心身に溜まっていた垢を落としていくような作業をしていた。それから少しだけ買い物に出かけて、靴を買った。店内は心配になるくらいお客さんが少なかった。

 無理をしないから、無理ができる。

 そんな言葉が浮かんだ。日頃から限界ギリギリまで追い込んでいると、確かに効率は上がるし、充実感はあるか

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