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日々の思考と記録

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毒にも薬にもならないけれど、身体に染み込むように、思ったこと、考えたことを自分の言葉で書きます。拙くたって、伝わらなくたって、真摯に書く。
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2018年8月の記事一覧

自分を信じないために

自分を信じないために

「自分ほどいい加減なものはないよね。だから、僕は自分が一番信じられない」

 笑いながらそう言った人がいた。
 僕はその言葉に憧れを感じた。

「わかる」はだいたい、話をややこしくする。

 意思疎通のすれ違いがなぜ起こるのかといえば、「わかった」と思うからだ。
 相手の話している内容を、「わかった」と言った瞬間に、もうその先はない。誤解していても「わかった」と思った瞬間に、もうそれ以上確かめなく

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一滴の刺激

一滴の刺激

 日常に変化や刺激を求める時に、最も簡単なことは環境を変えることだ。

 たとえば、意識しなければできないことは24時間意識し続けることは難しい。けれども、自分の周囲の環境を変えれば、影響を受けざるを得ない。

 2日前にふと思い立って、部屋の模様替えを始めた。今日の午前中に最後の大仕事を終えて、ほぼ完了した。1つだけ新しく買った家具が届いていないので、それについては仕方ない。
 かなり配置が変わ

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とがる情報、まるい風景

とがる情報、まるい風景

 すっかり夜の帳の下りた街に浴衣姿や幼児連れの家族が歩いている。
 どこからともなく軽妙な太鼓の音も聞こえてくる。

 コンビニのきつい照明に浮かび上がる横顔はどれも穏やかでゆるんでいる。

 ああ、なんか丸い。ふとそう思った。

 どこもかしこも角が取れていて、当たっても痛くない。肌に張りつくような柔らかい心地よさがある。

 一歩遅れて、普段は刺々しい世界を生きているんだなと思った。
 良いこ

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書けない理由

書けない理由

 最近noteを書くことがおろそかになっています。

 毎日グラレコの筋トレは更新しているし、文章自体はそこそこ書いています。ただ、こうして自分の考えたことを文章にすることが億劫になっています。

 それはなぜかというと、先月から言葉の数を減らすように意識しているからです。

 冗長に書いていいならば、いくらでも脱線したものをでっちあげられます。しかし、基本線から外れないように心がけると途端に言葉

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絶対に行かない場所

絶対に行かない場所

 自分が絶対に行かないであろう場所があります。
 関係者以外立入禁止の場所ではなく、その気になれば行くことは可能だが、足の向かない場所。
 たとえば、僕は日焼けサロンには一生行くことはないでしょう。 

 そんな場所の1つであるキャバレーに、先日友人に連れていかれました。

 それも垢抜けた店じゃなくて、看板からして年季の入った場末のキャバレーです。アンダーグラウンド感満載の空間に、とんでもない濃

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「老いる」とは余力を残そうとすることかもしれない

「老いる」とは余力を残そうとすることかもしれない

 自分が幼児だった頃のことを覚えているでしょうか?

 僕はまったく覚えていません。だから、自分がどんな幼少時代を過ごしていたのかは身内の話を頼りにするしかありません。

 ただ、子どもというのは総じて加減をすることが苦手です。0か100かのONOFFスイッチです。成長するにしたがって、その間を調節する能力を獲得していきます。

余力を残すか残すまいか お盆で甥っ子に会う機会がありました。
 無邪

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悲しい現実のその先へ

悲しい現実のその先へ

 自分でワークショップ(WS)やイベントをするようになって、ほとほと感じるのは僕が思っている以上に人は受け身で待っている。
 その現実を見ると、悲しくなるのだけど、だからといって嘆いていても仕方なくて、その先になにがあるのかを模索していくことが大事だと思っている。

 僕は自分のことを受け身な人間だと思っていたけれど、数奇な縁に導かれて、気づけば自分がやる側に回ってみると、自分の背中の向こう側には

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ただそこにあって偶発する

ただそこにあって偶発する

 偶発性というものはどこから生まれるのか。

 実体を持つものの価値って、それが直接的に五感に訴えかけるからだと思っている。そこに見えて、匂いがあって、音がして、触れて、味わうことができる。

 意識していなかったとしても、その存在を感じている。

 そして、ある瞬間にそれを発見する。ただ、簡単に発見することができるものもあれば、時間をかけて発見するものもある。その典型的な例が本。

(↑twit

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楽の捉え方

楽の捉え方

「だって、あなたは楽な方にはいかないもんね」

 昨日、何気ない会話の中でふと投げかけられた言葉。

 自分では妥協の繰り返しの人生だと思っているけれど、外から見るとそうではないらしい。

 楽な方ってなんだろう?

 その捉え方がそもそも違うのかもしれない。
 たとえば、今の自分にとって容易であることを目指そうとするならば、それは僕にとって楽ではないのかもしれない。

 自分1人でやることならそ

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読者の主体性

読者の主体性

 先日、初めてサポートをいただきました。
 自分がサポートしたこともありますが、当然ながら送り手と受け手では違う感覚でした。

 有料マガジン機能がある中での、サポート機能ってなんであるのだろう?
 そう思っていました。けれど、こうして見ると読者を主体的にさせる機能だなと思うのです。

 有料マガジンは自分で価値を判断して、コンテンツに値段をつけ、それに同意した消費者がその金額を払います。(全文公

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