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<連載小説>昨日のような、明日を生きよう

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連載小説のまとめです。 1話あたり2、3分で読めるようになってます。 ほのぼの家族の代わり映えしない日常の、ほんの少しずつの変化を描いていきます。
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#赤ちゃん

<連載小説>昨日のような、明日を生きよう<17>

<連載小説>昨日のような、明日を生きよう<17>

おねえちゃん 分娩室に入った僕たちは、中の雰囲気に飲まれてしまった。
「はい、もう少し頑張って」
「ふんっーーー」
 もうすでにお産が始まっていたのだ。
 苦しそうに呻く宮子を見て、綾が慌てだした。
「ハハ、ハハ、だいじょーぶ?」
 僕があっけに取られている内に駆け出す綾、分娩台の傍に行き、何かを踏んだ。
「あーーーー!」
 思わず叫んだ僕に、医師たちが非難の目を向ける。
 同時に、分娩台が下がり

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<連載小説>昨日のような、明日を生きよう<15>

<連載小説>昨日のような、明日を生きよう<15>

長い一日の始まり そして、長い一日が始まった。

 その日は休日で、僕は予定日を迎えた宮子をいつでも搬送できるように、準備を整えていた。
 宮子も今日ばかりは安静にしていて、ソファに横になってテレビを見ている。
 綾はそのソファの下で宮子と一緒にテレビを見ていた。
「ハハ、ねこさんかーいーね」
「癒されるよねえ」
 ストーリーものだと続きが気になっちゃうから、と録画していた動物番組を視聴中だ。今は

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<連載小説>昨日のような、明日を生きよう<13>

<連載小説>昨日のような、明日を生きよう<13>

二人の会話「今日の綾はどうだった?」
「あれ、帰って来ての第一声がそれ?」
「う……気になったから」
「あはは、元気だったよ。お姉ちゃんが公園に連れて行ってくれたの」
「そうなんだ。和美姉さんにはお礼言っとくよ」
「勇希くんの実家が近くなの、ホント助かる」
「そう言ってくれると嬉しいね。宮子もたまには実家に帰りたいだろ?」
「うーん、それはそうなんだけど、五月の連休からはしばらくこっちに滞在してく

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<連載小説>昨日のような、明日を生きよう<11>

<連載小説>昨日のような、明日を生きよう<11>

僕がいないときの日常 普段、僕はプログラマーとして働いている。
 とはいっても世間で思われているほど帰りが遅くなることもなく、定時に近い時間には帰れているので非常にありがたい。
 では、僕がいない日中、宮子と綾が何をしているかという話をしよう。

 まだ幼稚園に入っていない綾は、普段は自宅で過ごしている。
「ハハ、お腹すいた」
「えー? 朝ごはん食べたばっかりだよ」
 綾の言葉に宮子が叫ぶ。
「だ

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<連載小説>昨日のような、明日を生きよう<6>

<連載小説>昨日のような、明日を生きよう<6>

プクプクからサクサクに 寝返りしだしてからの綾はみるみる痩せていった。
 あ、虐待ではないです。
 今までは食べて寝る、泣く、なんか動いてる、だけだったのが、全身を動かし始めてから目に見えてスリムになってきた。
 筋肉質、というほど筋肉があるわけではないけれど、何となく力がついて消費カロリーが増えたんだろうなぁ、という想像がついた。
 かく言う僕も筋トレは欠かせないのだが、年追うごとに脂肪が付きや

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<連載小説>昨日のような、明日を生きよう<5>

<連載小説>昨日のような、明日を生きよう<5>

寝返りのころ とうとう、寝返りができるようになった。
 ただ寝っ転がっていた生き物が、自由に動くようになってしまったのだ。
 この衝撃は、一緒に暮らした者しか分からないと思う。
「じゃあ、綾は真ん中で。雄輝くん、寝返りして潰しちゃ、や、だからね」
 宮子に念を押される。僕だって自分の子供を潰したくはないよ。
 しかし僕たちは甘く見ていたのだ、寝返りを打つ子供というものを。
 まさに「川の字」になっ

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<連載小説>昨日のような、明日を生きよう<4>

<連載小説>昨日のような、明日を生きよう<4>

お風呂争奪戦 お風呂に入るのも、毎日がイベントだ。
 まず、誰が入れるかでもめる。僕は入れたい派だ。
 宮子は僕の手付きが危なっかしいから任せたくないらしい。まあ、実際不器用だし。
「でも、今日は僕が入れるからね」
 と、強行した。
「落とさないでよ?」
 当然の心配だけど、信用されてないな。
 まずは自分が温まって。体を洗って。また温まって。
「いつまでのんびりしてるの?」
 宮子からクレームが

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<連載小説>昨日のような、明日を生きよう<3>

子供のいる生活 それからニヶ月ほどが経ち、僕らの生活はてんやわんやだった。
 まず、子供は長く寝てくれないのだと知った。
 ニ時間ごとに起こされる。
 まだ宮子のお乳が充分に出ておらず、ミルクを作る間は僕があやしたり、逆だったり。
 何となく僕にもオムツかミルクかは分かるようになってきたので、オムツのときは僕が取り替えて少しでも宮子を寝かせる。
 日中、僕は仕事に(悪い言い方だけど)逃げられるが宮

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