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コロナ 空白の4年

「誰だかわからなかった
 高齢な方が多いでしょう
 4年の間に亡くなった方も
 何人かいるのよ
 
 ○○さんも○○さんも来てる
 ○○さんと○○さんは異動

 また異動の時期でしょう

 ドルチェも最近
 再開したばっかりで
 人が全然来ないんですって

 みんなに伝えとくわ

 あなたも顔出しに行きなさいよ

 あなた頭がはっきりしてるから
 私、利用者じゃなくて
 スタッフかと思った」

私が10年前に通所していたデイは、社会復帰どころかもう身体の回復の可能性のない若年層のハンデを背負っている人が数名いる居場所でした。

この会話をしたおばさまは
よく車イスの息子さんを連れていて、私の家の裏にある歯医者さんに顔出しに行くと必ず遭遇していたのです。

最近と言うかコロナ渦に入ってからずっと心配していたこと…

「デイの仲間はどうしてるんだろう…」

2020年4月始め
ふらふらと歩いて(?!)社協に行くと、もう対応出来ないパニック寸前なところを見て、転職してしまった以前のスタッフの話をするヒマもなく帰って来てしまいました。

「急性蕁麻疹治ったよ」

こんな報告も出来ませんでした。

その後
月2で出向いていたカウンセリング化粧品のお店に寄ると
「マスクしないとね💦」

何だか異様な光景に…

買い物中だったので
大きな荷物をお腹に抱えながら
いつもの今川焼きのお店で買い食いして

その後
占いの館に顔出しに行くと
まだまだ私も先生もマスクはしまていませんでした

私の彼のお父さんの命式を暗号のように言うと看板を出しながら
「全く協調性がない…って言うか急性蕁麻疹って💦」

その大変さに先生も絶句して居ましたが、私が歩いてこの2〜3時間近所をぐるぐる回っていることを不思議にも思ってない様子でした。

そう
どうにか普通に毎日歩いてふらふらお散歩?出来るまで回復していたのです。

奇跡はこの時だけでした。

コロナのことは置いといて
私は急性蕁麻疹の治療に市内の遠くの皮膚科に通うことになりました。

instagramのダイレクトメッセージで友人が
「急性蕁麻疹ってスゴい大変だけど💦私がなった時は点滴と注射だったよ😵‍💫全然大丈夫じゃないからお大事にして…」

マスクをミシンで縫いながら
「いつお風呂入れるようになるんだろう…」

皮膚科の先生から自己判断で薬を減らしていき(どうなるかわからないけど)、お風呂は水ぶくれが引いたら入っても大丈夫と言われ

かかりつけの内科のいつもの先生に
「エッチ出来なくなったらどうしよう😨粘膜でしょう…感覚が何だか変なんだよね」

そりゃ身体中パンパンなのがなかなか引かなかったからです。

皮膚科の下の薬局で
「今すぐここで飲んでいいから💦」

と何だかわからない薬を飲むと30分でみるみるうちに地図のように全身に拡がった蕁麻疹が引いていきました。

急性蕁麻疹になった時
車イスにいつものように乗って近所のスーパーに買い物に行き
大好物のPascoのチョコチップメロンパンを片手に、雪がだんだん降って来たので、急いで自宅に帰りパジャマに着替えて寝ようとしたら寒くて寒くてしょうがないので、チョコチップメロンパンを頬張りながらだんだん痒くなって来たので、訳がわからず緊急にデイのスタッフに電話をしました。

「今すぐ救急車で行くか…
 ○○さん…

 はい、
 あそこの皮膚科がいいです
 今すぐ行って下さい!!」

父に伝えると
「明日でいいでしょう😴」

「お父さんに代わって下さい
 全然大丈夫じゃありません
 今すぐ車でそこの皮膚科に
 行って下さい」

スピーカーになっていたので半ば怒られながら渋々車を雪の中出してくれました。

「急に寒くなって雪になったのと日頃の疲れと色々重なったのかしら…」

薬局のお姉さんに言われました。

急性蕁麻疹は原因がわかりません。ただ、なる数日前から顔がパンパンになっていて、私はギャグで数件先に住んでる同級生に道端で会うと
「顔がパンパン…」

「花粉症で大変でさぁ…これからそこの整骨院」

それ以来
外が怖くて歩くことがほぼ出来なくなりました。

最近会ったリハビリの先生に
「私みたいな人居るのかな…」
「うん、居ると思うよ」

私がよく心配してることって世の中の平均値に近いと思います。


居場所でフリーでやっていたカラー&占いの出店を1番楽しみにしていたと思います。

必要としてくれる人がいる
居場所がある
そんなところは大切にしなきゃいけない

だけどもう戻れない

以前のスタッフが総替わりしてしまったから行く意味がない

アナログ人間な私よりも周りが
やっぱりスマホ自体触ったことがない

「触っても反応しなくてさぁ…」

こんな話をいつも会う、半身麻痺のおばさまに聞いて

冒頭の会話に出て来た車イスの友人は、スマホなんて知らない。

世の中はペーパーレス化になっている様子だけど、私の元には手書きの手紙と手書きの通信が届く。

私も書くことが大好きなので
なるべくオンラインの相手には文書にして後で送ってもらう…
と言うかみんな文書を封書でわざわざ送ってくれるし、資料を取り寄せるのも郵便です。

カラーのトレーナーの先生が
「オンライン受講の資格を取るか考えたけど、やっぱり対面でやることにしました」

オンライン化には踏み切らなかったのです。

占いの先生もオンライン対応は以前お会いした方のみに規模を拡げることはありませんでした。

私が意固地に譲らない訳ではありません。

接客業のバイトが大好きで天職と思い働いてた時期はほんの数年でしたが、ロボットがやってくれるから接客業がどんどん縮小されてしまう?

「外に出た時に誰と話したらいいのかいな…」

無人レジじゃなくて、レジの支払い機が動かなくなったのは

500円玉が古くて通らなかったから

「この500円玉どこ行っても戻って来るのはそういうことだったのか…」

いつもの野菜食堂のレジの横に行き

「ペイペイ、ペイペイ」
とつい真似してしまい

「やらないの?」

「だってスマホ持って歩かないし、現金を使うのが楽しいから、外で買い物する時は必ず現金」

「持ってると全部使っちゃうからね〜🤭」

「だから千円しか持って歩かないんだよ💦」


こんなささやかなな日常を奪ったのがコロナ4年でした。

コロナ言い訳?
そんな訳ない




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