「介護時間」の光景(51)。「ふとん」「船」。4.1.
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「介護時間」の光景(51)。「ふとん」「船」。4.1.

 今回も前半は、申し訳ないのですが、昔の話になります。
 16年前の2005年4月1日のことです。
 私が、ただ介護をしていた頃でした。
 (後半に、今日のこと、2021年4月1日を書いています)。

自己紹介

 初めて見つけていただいた方は、ありがとうございます。
 私は、臨床心理士/公認心理師越智誠(おちまこと)と申します。

 もう20年ほど前のことですが、仕事をやめざるを得なくなり、介護に専念している時間の中で、介護者に「個別で心理的な支援」が必要だと思うようになり、自分でも微力ながら関わろうとして、勉強し、学校に入り、臨床心理士の資格をとり、その後、公認心理師の資格も取得しました。
 
 そして、今では、周囲の方々の尽力ため、家族介護者の心理的支援のための「介護相談」を続けることができています。

2005年の頃

 2005年当時は、片道2時間かけて、母の入院する病院へ通っていました。帰ってきてからは、妻と一緒に義母の介護をする毎日が続いていました。

 それは、2000年から続く通い介護(リンクあり)の日々でもありました。

 そして、母親の症状が落ち着いてきたと思えてきた2004年には、母の肝臓にガンが見つかり、手術をしていったん落ち着いていたのですが、その後も定期的な検査のために、普段とは別の病院に通って、このあとはどうなるのか分からず、それだけに母親の調子に対して、神経質になっていた頃だと思います。

 何か、焦りが、やたらとあったような気がします。

2005年4月1日。

ふとん

 線路際の家。ホントにすぐそば。
 その窓に布団が干してあった。
 2階の窓の下に木があって、干した布団がそれにひっかかって、ゆがんでいる。
 でも、干してある。
 電車の窓から見ているだけで、まったく関係ないのに、まっすぐじゃないんだ、と大きなお世話な事を思った。

                     (2005年4月1日)


『今日は、自分の心房細動の定期的な診察のために病院に行く。
 母の入院している病院のグループで、送迎バスで行き来できる場所。
 もう何年も通っている。

 最高血圧が、88。また低いと言われる。

 その後に母の病院へ行く。
 母は、元気だった。
 
 ペットボトルの空のものをたてて、そこにテニスのボールを当てる、母本人は「ボーリング」と呼んでいるものも再開できるくらい体調が戻ってきたようだった。

 今日は4月だから、病院の中でも何人かの人事異動があって、知っている人がいなくなってしまい、少し寂しい。

 いつも病院でお会いする患者の家族の方と、話をする。
 もう何年もの付き合いになり、同じような立場の方だし、とても有難い。

 その人と、母がすっかり元気になって、という話題になった。
 うれしかったけれど、少し複雑だったのは、病気が治ったわけではないからだった、と思う。

 夕食は、30分で終わる。
 ある時期から、以前は食べていた高野豆腐は嫌、と言い出して、今日も母は食べなかった。
 そういえば、昨日は、カリフラワーは嫌いと言って食べなかったけれど、それは、以前とは違っている。

 昔はなんでも食べていたけれど、好き嫌いが増えているような気がする。

 ご飯少しと、高野豆腐を残す。

 午後7時に病院を出る。
 
 母は元気になってよかったけれど、同時に腫瘍も元気になるんじゃないか、と少し心配になる。』。



 帰りは夜の上り電車だから、いつもだいたい座れる。
 だいたい30分くらい乗っている。
 駅で少し止まっていると、ちょうどすぐ隣に、ほぼ満員の下りの電車も止まっていて、ドアが開くと、人がたくさん降りていくのも見える。
 当然だけど、みんなが歩いていて、だから、体重の移動があって、そのために、大きな車両が揺れている。

 その、ややゆったりとした粘るような揺れ方は、船が波で揺れている感じと、よく似ているように思えた。

                     (2005年4月1日)


 母は、2007年に亡くなった。義母は、2018年の年末に亡くなり、介護は急に終わった。


2021年4月1日。

 緊急事態宣言が解除されたけど、どちらにしても、自分たちで守っていくしかなくて、極力、外出を減らしたりするしかなくて、ほぼ家にいるようにしている。焦りはあるけれど、感染しないことを優先する生活が続いている。

 大阪は「まん延防止」適用、というニュースを聞いた。

 今日から4月だけど、何か気持ちが軽くなることもなく、そして先が見えない感じも続き、微妙に気持ちが重い状態がずっと続いているし、これからも続くような気持ちでいる。

図書館への道

 午後から、図書館に行く予定にしていて、一人で行こうと思っていたのだけど、今日は、妻が一緒に行くと言ってくれて、意外だけど、うれしかった。帰りにスイーツを買おうという話になった。

 家を二人で出る。自転車に荷物を乗せて、妻にこいでもらって、いつもとは違うところで左折する。私は、少し走りながら並走する。

 途中で、ゴミ網があって、普段は青い網を使っている妻は、「黄色いのもあるんだ。でも、汚れが目立っちゃうかも」と言った。私は、色について、そんなことを思ったことがなかった。

 公園に桜がある。葉っぱが多くなってきている。

 図書館に行くまで、あちこちに桜がある。そんなに視力が良くないはずなのに、視界のすきまから、妻は桜をよく見つけ、教えてくれたり、道端の小さな花に見とれるように立ち止まったり、写真を撮ったりしている。

 図書館への坂道は、私が自転車に乗って、登り切った。

 図書館に着いたら、駐輪場は、平日のせいか、かなり空いていた。
 自転車を止めていたら、小学生くらいの男の子が、続いて少し離れた場所に自転車を止めながら、「空いているのに」と小さい声で言っていたので、何か、こちらに落ち度があったのかも、などと思う。

鬱金桜

 図書館は、人がいたけれど、そんなに混んでいなくて、閲覧室が「ソーシャルディスタンス」でイスが並んでいたり、「ご利用は30分以内」ということや、入り口付近のアルコール除菌は、始まった頃には違和感があったけれど、今はすっかり慣れてしまっている。

 返却をして、また借りたり、予約していた図書を借りて、図書館を出る。マッチョな若い男性とすれ違う。
 
 図書館から駐輪場で自転車を出す間に、妻は、そのそばのウコンザクラが珍しいと言って、写真を撮っている。帰りは、私が自転車に乗り、妻が歩き、葉桜の話もする。

 桜も、ピンクだけだと、枝が茶色で、もう一色欲しい、という感じになって、だから、葉桜になってもきれいだと思う。

 桜だけでも、葉桜になっても、どちらも魅力があるということについて、妻が、そんなことを言ったあと、道路のそばに生垣のように小さい樹木があって、そこに寄っていく。マンサクらしい。その花を触りながら、教えてくれた。

 うちの近所にもマンサクがあるけれど、それはピンクで、白いのは珍しい。

買い物

 コンビニに寄って、スイーツを買った。
 おごらせてもらった。

 その後にスーパーに寄って、買い物をする。
 色々と買ってから、私は自転車で、妻は歩きで、一緒に帰ってきた。

 それから、一緒にスイーツを食べる。
 
 今日は、普段は気がつかない、道の途中の植物の名前を随分と聞いた。だけど、そのうちの半分くらいは、申し訳ないけど、もう忘れてしまっている。



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おち・まこと。臨床心理士/公認心理師。元・家族介護者。専門は「家族介護者への心理的支援」。家族介護者への個別の『介護相談』の仕事をしています。介護に関しても、様々なことを、お伝えしたい、と考えています。週2回更新予定です。(シリーズごとにマガジンにしていく予定です)。東京都在住。