見出し画像

メタル君の「今日の精神医学豆知識!」(531)-(535)

皆様、こんにちは。鹿冶梟介(かやほうすけ)です😆

今週で8月も終わり!

ようやく秋の到来~と言いたいのですが、滅茶苦茶残暑ですね。

季節感が崩壊しておりますが本当にどうしちゃったの地球?って感じですよ。


話は全然変わりますが、”地球”と聞いて最近思い浮かべるのは、漫画『チ。-地球の運動について-』です。

最近無料漫画アプリで読んでいますが、地動説をめぐる名もなき天才たちの物語...。

信仰に背いてまでも「真理」を求めるその姿に感動を覚えます。

ご興味のあるかたは、ぜひ読んでみてください!

メタル君の「今日の精神医学豆知識!」は、X(旧: twitter)で毎朝8時にアップしております。

X(旧: twitter)民の皆様も、X(旧: twitter)では語りきれなかった【メタルのおまけ】がございますので、ご興味があれば本記事を是非お読みください!


↓、漫画『チ。-地球の運動について-』おすすめです!


【今日の精神医学豆知識集!(その107)】

531.精神保健および精神障害者福祉に関する法律(精神保健福祉法)では病院の管理者は入院中の患者さんの行動を制限できるけど手紙やはがきなどの発信や受信は制限されないよ。でも封書に異物が入っていると判断される場合、病院職員立ち会いのもとで患者さんに開封してもらうよ。

2024年7月6日

【メタルのおまけ】
患者さんが病院外の人と通信する手段は電話もあるけど、精神症状が悪い時は無差別に電話したり、110番や119番に電話して業務妨害をすることがあるから電話制限は必要な場合があるよ。一方、手紙については最低限の権利として保証されるべきであり、かつ送ったとしてもそれほど大きな影響がないと見做されるから許可されてる...、と僕は思っているけど本当のところは知らないよ。精神保健福祉法以外に何か根拠があるのかな...?

↓余談ですが、マイメロの封筒に剃刀の刃が入っているのを発見して衝撃をうけたことがあります(異物チェック大切です)。


532.精神保健福祉法では人権を擁護する行政機関の職員や患者さんの代理人である弁護士との 電話・面会は制限されないけどそれ以外の人との面会や電話は医師の判断で一時的に制限することがあるよ。だから病状によっては友人だけでなく家族・親戚との面会を制限することもあるよ。

2024年7月7日

【メタルのおまけ】
これは当然患者さんの権利を守るために弁護士さんとの連絡はokなんだけど、家族・親戚との面会は制限することがあるよ。その理由は、家族や親戚が妄想の対象となっている場合や、あるいは家族からの発言が刺激になって治療の妨げになる場合などが挙げられるよ。特に遠くの親戚ほど治療の邪魔になるケースが多いね。

↓最近読んだ弁護士の漫画です。結構ためになりますねこれ!


533.精神医療審査委員会の役割は入院患者さんの人権を擁護することだよ。具体的には医療保護入院者の入院届け・定期病状報告のチェック、措置入院患者の定期病状報告のチェック、退院請求・処遇改善請求審査などを行うよ。鹿冶さんも今年からこの委員会に参加しないといけないね😅

2024年7月8日

【メタルのおまけ】
今年から法律が変わり、医療保護入院から3か月、そしてさらに入院を延長する場合にはさらに3か月後に退院支援委員会を実施しないといけないよ。つまり、その分チェックすべき書類が増えるってことなんだけど、その増えた書類をチェックするのは保健所と選任された医療審査会のメンバーなんだ。でも、めちゃくちゃ時間がかかる割に労力が大きいからやりたがる医師は少ないよ。

↓今後、医療審査会の書類チェックはAIを活用すべきと小生は思っています!


534.精神保健福祉法下で医療保護入院をする場合、家族等の同意が必要だよ。家族等とは配偶者、親権者、扶養義務者(三親等以内)、後見人または保佐人が該当するよ。でも家族等が虐待していたりあるいは同意・不同意の意思表示をしない場合は市町村の同意で医療保護入院が可能だよ。

2024年7月9日

【メタルのおまけ】
これも最近法律が変わって、虐待をしていた人は保護者になれなくなったよ。これは患者さんにとっては喜ばしいことなんだけど、肝心の市町村長同意のハードルがまだまだ高い自治体があるみたいだね。愚痴になるけど、自治体によってはローカルルールとも思える理論で、市町村長同意を断るところもあるから、入院が必要な患者さんをそのまま家に帰さないといけないケースもあるんだよ。

↓ご存知スキャンダラス・レディース・シリーズ!何でもありますね、このシリーズ😅


535.昨日のポストで医療保護入院の同意者について説明したけど、患者さんが未成年の場合は原則として親権者である父母両方の同意が必要だよ。ただしこれは精神保健福祉法よりは民法上の親権の共同行使の規定によるところの解釈なんだって(法律って難しい...🤔)。

2024年7月10日

【メタルのおまけ】
これは未成年の医療保護のときによく問題になる話だね。ちなみにさっきの「虐待」の話ともつながるけど、片方の親が虐待している場合は虐待していない方の親の同意だけで医療保護入院は可能だよ。それにしても虐待を加味しないといけなくなってきたのは、なんだか酷い世の中になってきね...。

↓虐待まではいかなくても毒親も医療保護入院の保護者から外してほしいですね。


【メタル君の考察】

今回は「精神保健に関する法律」に関してツイートしたよ!

基本的に精神科に関する法律は「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(精神保健福祉法)」に定められているから、迷ったらこの本を読めばたいていのことはわかるよ。

とはいえ、法的解釈も結構難しく、結局保健所や精神保健福祉センターなどにその解釈が正しいか確認することもしばしばあるよ。

患者さんの利益を守るための法律なんだから、メタルスライムにも簡単にわかるような書きぶりにしてほしいな。

これからもマニアックな精神医学ネタをジャンジャン提供するぞ😆


↓最近、ドラクエのメタリックモンスターシリーズがほしいです…。買おうかな?


【X(Twitter)】

X(Twitter)もやっています!宜しけば、絡んでくださいな☺️

【こちらもおすすめ】


いいなと思ったら応援しよう!

精神科医・鹿冶梟介(かやほうすけ)
記事作成のために、書籍や論文を購入しております。 これからもより良い記事を執筆するために、サポート頂ければ幸いです☺️

この記事が参加している募集