「恋は盲目が消える時」 大学時代、先生は授業でこう言った。 失恋した友達に、「この世にまだまだたくさんの人がいるんだから、大丈夫だよ。 元気出して。」と言っても、…
「失恋とあなた」 病院の先生は言った。何があったか知らないけど、こんな素敵なあなたを振った彼は見る目がないと。 そんな彼なんて、こっちから願い下げだと。 先生の言…
【会社の至急とあなたの至急】 仕事はあなたの自信になるかもしれないが、 あなた自身にはなれない。 仕事が心の穴を埋めてくれることもあるかもしれないが、いつまでも側…
「かすかな騒音」 人の気持ちなんて、一瞬にして変わってしまうんだ。 良くも悪くも。 彼女の苦手な、人の多いザワザワした場所では、 行き交う人々が敵に見える。 でも、…
「親を知らないあなたへ」 捨てられたと思わないで。 あの人は、合う町が見つけられず出て行っただけ。 あの人は、合う人がここでは見つけられず、 去っただけ。 あの人は…
「勝手だ」 人は勝手だ。 昨日彼女に告白した人は、今日違う人と結婚した。 昨日彼を好きだった彼のファンは、今日違う人のファンになった。 でも、それで良いんだ。 だか…
「ゴミ袋の彼女」 彼女はゴミ袋の中に彼女を入れていた。 彼女はゴミ置き場に向かっている途中だ。 ゴミ袋から、かすかに、でもはっきりとした声が聞こえた。 「自分を粗…
「約束事」 世の中には約束事が多すぎる。 約束事に約束事を塗り重ねて、この世の中は塗り固められている。 約束事がなかったら救えた命、 約束事がなかったら、笑えたあ…
「答えの出ない問い」 彼女は議論することが好きだ、噂話もする。 好き・嫌いについて、どう思うか、他人と話し合うことも好きだ。 でも、答えは出なくて良いと思ってい…
「集まりたがり屋と逃げたがり屋」 彼女はよく言われる。 ものを整理して捨てると、もったいない、初めから買うなよと。 しかし、よく言われる、断捨離お勧めだよと。 な…
「8時間勤務」 8時間勤務。 この時間で彼は何を考え、彼女は何を心に抱き、何を得るのか、何をなくすのか。 8時間が耐えられなんだ。 そういうこと。 彼女は思った。 世…
「究極のクレーマー」 彼女は数々のクレーマーに遭遇した。 中でも印象に残っているものをあげよう。 クレジットカードを投げる男性。 自分が規則を作っていると思ってい…
「下着」 彼女は下着を見た。 彼女の下着には、過去の涙がつまっている。 あの日の彼、あの日の上司、あの日のあの場所。 喜びはどこへ消えた? 彼女は見つけた。 思い出…
「奇跡の城」 少女は野原を駆け回っていた。 山に囲まれた町を駆け回り、澄んだ空気を肺まで思いっきり吸い込んだ。 時に腹の底から笑い、時に心の深くから泣いた。 鶏の声…
花菜
2024年3月9日 23:50
「恋は盲目が消える時」大学時代、先生は授業でこう言った。失恋した友達に、「この世にまだまだたくさんの人がいるんだから、大丈夫だよ。元気出して。」と言っても、その子の目には、その時、好きな子しか写ってないから無理だと。恋は盲目だ。その人が好きなら、その人の腕が世界で一番カッコ良く見えて、その人の存在は世界で一番だ。でも、自分でも想像していなかった速さで、突然恋は盲目が消える時があ
2024年3月5日 22:05
「失恋とあなた」病院の先生は言った。何があったか知らないけど、こんな素敵なあなたを振った彼は見る目がないと。そんな彼なんて、こっちから願い下げだと。先生の言葉は、漢方より励みになった。彼女は歳を重ねた。人生はまだまだ難しくて、悩みは多いけど、恋愛に関して、彼女は感じ始めたことがある。どんな人を好きになっても、どんな状況で恋愛をしても、あなたの中にあなたをしっかり持っていれば、素
2024年3月2日 01:27
【会社の至急とあなたの至急】仕事はあなたの自信になるかもしれないが、あなた自身にはなれない。仕事が心の穴を埋めてくれることもあるかもしれないが、いつまでも側にはいてくれない。だから、仕事以外であなたの好きなことを見つけて。仕事が原因で身体を壊さないで。あなたの身体がダメになった時、会社はあなたを助けてはくれない。だから、あなたの身体を大切にして。何よりも何よりも大事にして。
2024年3月1日 19:42
「かすかな騒音」人の気持ちなんて、一瞬にして変わってしまうんだ。良くも悪くも。彼女の苦手な、人の多いザワザワした場所では、行き交う人々が敵に見える。でも、比較的静かな、人の少ない場所では、行き交う人々となんだか分かり合える気がする。結局は、周りの環境や体調で、人の気持ちなんて一瞬で変わる。彼女はそう感じた。心地よいと感じる場所で生きていきたい。花菜
2024年2月29日 21:36
「親を知らないあなたへ」捨てられたと思わないで。あの人は、合う町が見つけられず出て行っただけ。あの人は、合う人がここでは見つけられず、去っただけ。あの人は、きっと、あなたを覚えてる。覚えてなくても良いけど。不器用なあの人。あなたはかけがえのない素敵な人。大事にされるべき人。花菜
2024年2月23日 00:30
「勝手だ」人は勝手だ。昨日彼女に告白した人は、今日違う人と結婚した。昨日彼を好きだった彼のファンは、今日違う人のファンになった。でも、それで良いんだ。だからこそ、希望を持てる。勝手で、予測不可能だからこそ、希望を見出せる。希望がないと、きっと人は生きていかれない。だから、希望が見出せさえすれば、いつだって前向きだ。花菜
2024年2月16日 19:00
「ゴミ袋の彼女」彼女はゴミ袋の中に彼女を入れていた。彼女はゴミ置き場に向かっている途中だ。ゴミ袋から、かすかに、でもはっきりとした声が聞こえた。「自分を粗末にしてはいけないよ。」「あなたの頭、耳、目、鼻、口、声、体、心臓、全てあなたのもの。あなただけが見つめられる大事なもの。」「あなたの呼吸はあなたにしかできない。ゆっくりとした呼吸。」彼女は、家に帰る。ゴミ置き場への散歩
2024年2月15日 19:46
「約束事」世の中には約束事が多すぎる。約束事に約束事を塗り重ねて、この世の中は塗り固められている。約束事がなかったら救えた命、約束事がなかったら、笑えたあの子。でも約束事で救われた命もある。今日も約束事の中で浮遊する。あなたの中の約束事はいつでも壊せる。花菜
2024年2月10日 00:34
「答えの出ない問い」彼女は議論することが好きだ、噂話もする。好き・嫌いについて、どう思うか、他人と話し合うことも好きだ。でも、答えは出なくて良いと思っている。答えは必要ない。結局、答えなんて誰にもわからない。そもそも、宇宙のはしがわかっていないこの世界で、答えなんて見つかるはずがない。そう思いながら、彼女はビル街を歩いていた。花菜
2024年2月9日 00:58
「集まりたがり屋と逃げたがり屋」彼女はよく言われる。ものを整理して捨てると、もったいない、初めから買うなよと。しかし、よく言われる、断捨離お勧めだよと。なにが正しいのか。彼女はわけがわからなくなった。結局バランスではないか。捨てたければ捨てればいいし、集めたければ集めれば良い。人の意見は左から右に聞き流せば良いのだ。心の赴くまま、ものを捨て、集めれば良い。集まりたがり屋
2024年2月8日 21:17
「8時間勤務」8時間勤務。この時間で彼は何を考え、彼女は何を心に抱き、何を得るのか、何をなくすのか。8時間が耐えられなんだ。そういうこと。彼女は思った。世の中のみんなは平気そうだ。やる気だって充分に見える。わたしと何が違う?わからない。そういう夢だった。彼女はそういう夢を見たのだ。自分に問いかける夢を。そういう夢から目覚めた彼女は、お金を稼ぐために仕事に出かけた。
2024年2月8日 18:48
「究極のクレーマー」彼女は数々のクレーマーに遭遇した。中でも印象に残っているものをあげよう。クレジットカードを投げる男性。自分が規則を作っていると思っている男性。提供していないものを求める男性。クレジットカードを投げる姿は、しゅりけんを投げるようであっぱれだ。規則を自分が作りたがるのは、単純になぜなのか。提供していないものを求めるのは、透明人間を見たい心理と同じか。おそら
2024年2月7日 23:17
「下着」彼女は下着を見た。彼女の下着には、過去の涙がつまっている。あの日の彼、あの日の上司、あの日のあの場所。喜びはどこへ消えた?彼女は見つけた。思い出してごらんと過去の自分が彼女にささやいた。友人との会話、あの日のあの場所、あの日の空気、幸せは胸のすぐ近くにあった。彼女はその下着たちとさよならした。破棄したのだ。そして、新しい下着を買った。涙がつまっても、幸せが忍
2024年2月7日 22:43
「奇跡の城」少女は野原を駆け回っていた。山に囲まれた町を駆け回り、澄んだ空気を肺まで思いっきり吸い込んだ。時に腹の底から笑い、時に心の深くから泣いた。鶏の声で目を覚まし、大木の葉の揺れる音で眠った。祖父は少女の誕生日に旅立った。少女は父親と別れた。少女は都会に出て、異国の友人と知り合い、心の安らぎを見つけた。少女は社会に出て、世の中の不公平さ、駆け引き、闇を感じた。少女は少