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「大林ミカ」と孫正義、河野太郎、Colabo 巨大利権か?

(以下、敬称略)

「小物」か「大物」か


内閣府のタスクフォースに、中国の国営電力会社「国家電網公司」のロゴマークが入った資料が提出された問題で、資料を提出した自然エネルギー財団「大林ミカ」の素性調べは、各方面でいろいろと進んでいるようだ。

先ほど篠原常一郎のYoutubeチャンネルを見たら、「大林ミカはしょせん雇われ人」で、国のエネルギー政策を動かしている本命は、孫正義と河野太郎、そして背後には、やはり中国があるという見立てだった。


「切り抜き」内閣府再エネTF会議資料 「ロゴ問題」 の本質「篠原常一郎 ゆるトーク」より。「自然エネルギー財団」が作成した会議資料に「C国企業の透かし」(篠原常一郎 3月28日)


今回の「自然エネルギー」界隈については、たしかにそうなのだろうと思う。

それは、池田信夫の見立てとも重なるようだ。


この問題の黒幕は飯田哲也。3・11のとき孫正義さんをだまして菅直人と引き合わせ、再エネに40兆円もの賦課金をつけた張本人。大林ミカはその切り込み隊長。
(池田信夫 3月28日)


つまり、

大林ミカー飯田哲也ー孫正義ー河野太郎ー(中国?)


という筋が、追うべき「本筋」だろう。


大林ミカの政治性について、篠原常一郎によれば、社会民主党の機関紙に原稿を書き、立憲民主党に献金している。

大林がかかわった組織の役員や顧問には、河合弘之とともに、「海渡雄一」(福島瑞穂の夫)の名前がよく出てくる。

大林ミカは、最近BSの番組で、マルクス学者の斎藤幸平らと一緒に出ていた。



大林が属する自然エネルギー財団が、2011年に立ち上がったときは、孫正義とともに、以下のような人たちが顔をそろえた。自民党で、唯一「河野太郎」が入っているのに注目だ。

菅直人総理大臣(*以下いずれも当時)
筒井信隆農林副大臣、平岡秀夫総務副大臣、近藤昭一環境副大臣、小林興起衆議院議員、首藤信彦衆議院議員(以上民主党)
阿部知子衆議員議員(社民党)
河野太郎衆議員議員(自民党)
加藤修一参議院議員(公明党)
松田美由紀(女優)
宮台真司(社会学者) 
小林武史(音楽プロデューサー) 
加藤登紀子(歌手)
桃井貴子(気候ネットワーク)


大林ミカ自身が、かりに「英語ができる活動家」程度の「小物」だとしても、孫正義とこれら自公ふくめた左派政治家、そして左派文化人に幅広くリーチできる位置にいるとすれば、それなりに「大物」であると言えるのではないか。


「奥田知志」とのつながりは?


大林ミカの経歴には、もう一つ気になる点がある。

北九州市小倉区出身で、1990年前後に活動を始めていることだ。


同じころ、北九州市には、「奥田知志」という人がいた。

シールズの奥田愛基の父親。牧師でNPO法人「抱樸」の理事長だ。

そしてcolaboの理事でもあったが、暇空茜のcolabo批判が始まると、理事を退任した人物だ。


大林ミカは1964年生まれ、奥田知志は1963年生まれ。年も近い。北九州のゆかりがあり、関係が気になるところだ。


奥田は滋賀県出身で、1988年に関西大学大学院を修了したあと、1990年に福岡の西南学院大学神学部を修了し、東八幡キリスト教会で牧師を始める。

奥田は、牧師になった1990年、同時に北九州のホームレス支援団体(のちの抱樸)の事務局長に就任した。

いっぽう、大林は、1986年のチェルノブイリ原発事故で「ライフスタイルがチェンジした」あと、1992年から「原子力資料情報室」で活動を始める。

2人は、ほぼ同い年で、同じころに社会活動を始動させた。


ただ、大林は、北九州市小倉区の高校を出た後は、東京の翻訳学校で英語を学び、結婚。「英語塾」の講師を経て、東京にある「原子力資料情報室」に入ったようだ。

つまり、奥田が北九州に来る前に、東京に移っているっぽい。


もっとも、小倉の高校を出て、「原子力資料情報室」に入るまで、つまり1983~1992(19~27歳)あたりの大林の経歴が、謎なのだ。

学んだ翻訳学校や、教えていた英語塾の名前も出ておらず、結婚相手も「ロックミュージシャン」という以外はわからない(たしかに英語はできるようだが)。

大林がこの間、ずっと東京にいたのか、何か別の活動をしていたのか、情報がないのだ。


上記のとおり、大林の周囲は明らかに左翼系であり、奥田も、『わかれ道に立って、よく見 - ヤスクニ・天皇制問題宣教集』などの共著がある左翼系である。

キリスト教会にも、左翼系と右翼系があるようだが、北九州のは明らかに左翼系だ。

だから、2人が、活動中にどこかで会っていても不思議ではない。


とはいえ、ネットで調べる限りは、2人が協働した証拠はない。

上記のとおり、九州と東京で距離があったかもしれないし、「エコロジー」分野と、「貧困」分野では、同じ社会活動系でも畑がちがう。


「河野太郎」という結節点


ただ、2人をつなぐ接点がないわけではない。

河野太郎である。


へぇ 渦中の河野太郎さんが元Colabo理事・奥田知志さんの抱樸を訪問したことがあるのは知ってたが よく調べると大西連さんのNPO「もやい」も訪問して ボランティア活動までしてたのかーー ちなみに奥田さんと村木厚子さんは強いつながりがあり 大西さんと村木さんは共同で孤独・孤立対策政策参与です



河野太郎は、外務大臣、行革、ワクチン、デジタル担当大臣などを務める間に、外務省、厚労省、環境省、消費者庁などに横断的に力を及ぼせる地位を得たのではないか。

「中国」「エネルギー」「貧困」を結ぶ権力者であったわけで、それが左翼側と接点をもつのは必然かもしれない。

だから、

大林ミカー河野太郎ー奥田知志・村木厚子ーcolabo等


といった、「反原発、エネルギー」とはべつの、「貧困」「厚生」方面に伸びる筋もあるのではないか。

こちらでは、より左翼勢力とむすびつく余地がある。


河野太郎は、所轄を超えて、横断的に動いている。

防衛大臣時代(2019~2020)も、なぜか「再エネ」に熱心だった、ということを、国民民主党の榛葉賀津也幹事長が告発している。


国民民主党・榛葉幹事長が河野のアヤシサを徹底批判!!

内容は下記の通りだ。日本の政府中枢にスパイがいるかもしれない。政府の徹底調査は不可避だ。
・そもそも管轄外なのに、なぜ河野は気候変動の問題に携わっているのか?
・河野は外務大臣の時も、なぜか気候変動有識者会議を立ち上げた。
・この気候変動有識者会議に河野は自然エネ財団の執行役員を3名も入れ政府の方針と異なる答申をだした。
河野が防衛大臣の時も、防衛施設を再エネにするという方針を出した。5割が再エネの基地もある。
・どの基地が、どれほどのエネルギーを使用するかが外部に漏れる事になる。再エネ100%の基地や駐屯地もある。その再エネ企業の一部は華僑が大株主だ。
・国家安全保障に直結する問題
・なぜ河野が自然エネ財団を重要するのか?
・大林を使う理由は何か?
・大林は、どこで専門性を習得したのか、どこで学位を取ったのかも不明。大林の身元の確認が必要。
・説明責任は内閣府と大臣にある
(高安カミユ 3月29日 太字はママ)


【LIVE配信】国民民主党・榛葉(しんば)幹事長会見 2024年3月29日(金)


「アブダビ」の謎


河野太郎にとって、とりわけ外務大臣(2017~2019)の経歴は大きかったかもしれない。


大林ミカは、現在所属する自然エネルギー財団が2011年、東日本大震災の年に創立されるまで、アラブ首長国連邦のアブダビに本部がある「国際再生可能エネルギー機関(IRENA)」にいた。

大林ミカがYouTubeの番組で、

「福島原発の事故があって、それを機に私も アブダビから日本に戻ってきたんですね。日本のエネルギー政策を本当に転換していかなきゃいけないということで。そういった思いでアブダビから急いで日本に戻った」


と言っている。(動画22:30あたり)

水原希子と基礎から学ぶエネルギー問題<基礎編>〜気候崩壊を止めるために私たちができることAtoZ〜  水原希子/ 大林ミカ/小野りりあん/eri(Peaceful climate strike 2021年9月22日)



一つの謎は、この「IRENA」の設立も、2011年(4月)ということだ。

それまでの大林の経歴は、「2000年に環境エネルギー政策研究所の設立に参加、2000年から2008年まで副所長。その後、駐日英国大使館にて気候変動政策アドバイザーを務める」(財団プロフィール)となっている。

自然エネルギー財団ができたのが2011年の秋である。だとすれば、大林は、「IRENA」に半年くらいしかいなかったことになる。ずいぶんとあわただしい経歴だと感じる。


それはともかく、この「IRENA」と河野太郎も縁が深い。

外務省のHPには、IRENAは以下のように特筆されている、


2018年4月2日から8日まで、(IRENAの)アドナン・アミン事務局長(当時)は、外務省の閣僚級招へいにより訪日した。期間中、河野外務大臣への表敬を行った他、福島県訪問、国際セミナー「再生可能エネルギー外交の時代と日本の進路」への参加、「エネルギーと女性」を語る意見交換会に参加した。

https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/energy/irena/gaiyo.html


2011年、孫正義の「自然エネルギー財団」ができたときは、民主党政権で、河野太郎に力はなかった。

しかし、2015年に自民党政権で入閣し、とくに2017年に外務大臣に抜擢されてから、民主党に奪われかけた権益について巻き返し、エネルギー方面の国際的なとりまとめに精力的に動いた気配がある。


NPOの危険と巨大な構図


大林と奥田の話に戻れば、つまりは河野太郎をつうじて、「大林ミカ」も「奥田知志」もつながる。

外務省も厚労省も環境省も消費者庁もつながる。

そして孫正義ともつながり、政界とマスコミ界もつながり、与党と野党もつながり、旧左翼も新左翼も市民派左翼もつながり、一大勢力になっている可能性がある。

それはもちろん、国家予算(つまりはわれわれの税金)にアクセスできる、一大「利権」になっている可能性がある、ということだ。

「裏金」などより、ケタ違いに大きな問題である。裏金はせいぜい「億」単位だが、こちらは「兆」単位だ。


「大林ミカ」や「奥田知志」は、本来、社会参加に熱心で、先進的な問題に取り組む、模範的な市民だったのだと思う。

左翼であることが、べつに悪いわけではない。

彼らの「仲間」たちも、多くは善良な市民ではないかと思う。


ここでの問題は、その彼らにより、民主主義がゆがめられ、法の支配が侵されているのではないか、ということだ。


市民の自発的で善良な活動も、政治がからめばカネがからみ、カネで動く人間たちがからむ。

マスコミも、カネ目当てで動く。噓ではない。私だって、新聞や出版業界にいたときは、政府のカネ目当ての仕事をした。

それは一般の企業と同じ。国策に沿って仕事を探し、大きなカネをつかもうとし、他に抜きんでて利益を得ようとする。

こうした全体構図の中では、いかに最初、活動家たちに善良な意図があったとしても、どうしても権力臭、利権臭、そして売国臭がただよってしまう。


自分たちは権力とも利権とも関係ない、というのなら、彼らは逃げずに、さまざまな疑問に答える必要がある。

しかし、大林ミカが所属しているようなNPOや公益法人は、一般に答えない。ここには、法哲学者の井上達夫(東大名誉教授)が指摘した、NPOなど公益法人がアカウンタビリティ(説明責任、答責性)を欠き、損害が生じた場合、社会的責任が果たせない問題がある。

NPO、NGOなどは、なにかボランティアでいいことをしている存在のように思われているかもしれないが、しばしば「国家」という責任主体を超えて行動するため、「国境横断的に組織し行使しうるインフォーマルな圧力」になる(井上達夫『普遍の再生』岩波現代文庫、p156)。

同時に彼らは、国内的には、権力の無責任な「フロント(隠れ蓑)」となり、平時はマスコミ受けのいい「表の顔」で、非常時にはトカゲのしっぽにもなりうるのである。


それは、「グローバリズム」のたいへん危険な側面だ。(グローバリズムのおかげで、英語ができる女性「大林ミカ」は重宝されそうだ)

いつのまにか、有権者の知らないところで、大きくものごとが動き、誰も責任をとらない事態が出来する。最近、そんなことが多い。LGBT、移民、エネルギー問題等。

「中国の手先」云々より、さらに大きな構図が思い浮かぶ。

グローバリズムを利用し、公益法人などをあやつり、「インフォーマルな圧力」を駆使して、うまい汁を吸っている者たちがいるのではないか。


NPOにアカウンタビリティが欠けているとしても、政治家、とくに国会議員には、一般有権者にたいするアカウンタビリティがある。

河野太郎はそれを果たさねばならないが、答弁を逃げ続ける現在の姿勢は、はっきりと落第である。

国民の信託に応えられないなら、国会議員をやめてもらうしかない(自然エネルギーに関しては、同じ自民党神奈川の小泉進次郎、菅義偉もあやしい)。


また、メディアは、この巨大な構図のなかで、どれだけのカネが動いているのか、国益に反することが行われていないか、徹底的に調査すべきである。



<参考>


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