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公認会計士・監査法人

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元大手監査勤務の公認会計士による記事をまとめています。
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#監査

経営財務6月7日号の雑感 〜減損に関する監査実務のポイント〜

経営財務6月7日号の雑感 〜減損に関する監査実務のポイント〜

監査基準委員会報告書540への対応として、監査法人アヴァンティアの加藤氏が書かれた記事の感想です。

詳細は記事をお読みいただければと思いますが、小売業における監査の実践例をベースに減損会計に関する監査実務を解説されています。大変参考になる良い記事だと思いました。

本稿では、少し脱線した雑感を述べます。

減損会計のような会計上の見積りの監査については、プロフェッショナルジャッジメントが必要であ

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監査法人以外で活躍する公認会計士

監査法人以外で活躍する公認会計士

会計監査ジャーナル2021年5月号の別冊付録「多様な企業等で働く公認会計士たち〜公認会計士の多様性の一例として〜」が無料で読めるようになりました。

公認会計士の方は既にお手元にあると思いますが、監査法人以外のキャリアを考えている受験生にも参考になると思います。

ちなみに私と面識のある方も掲載されています。

会計監査と税務調査の違い

会計監査と税務調査の違い

両方経験した筆者が思いつくままに書きましたので、ご興味があればお読みください。

目的会計監査は、財務諸表(決算書)に全体として重要な虚偽の表示がないことを証明する手続です。”重要な”の程度は、投資家の投資意思決定に影響があるかないかで決まります。そして、財務諸表の適正性を会社から独立した立場の監査人が保証します。保証という言葉がとても大事です。重要な虚偽表示を看過した場合(粉飾決算の見逃し)、監

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【会計ニュース】監査報告書記載誤り大量発生について

【会計ニュース】監査報告書記載誤り大量発生について

12/22に日本公認会計士協会より本件の調査結果が会員向けに発表されています。本稿では、その概要と感想をお伝えします。

訂正に至る経緯2020年3月期においては、監査報告書の様式が改訂され、また、「監査上の主要な検討事項(KAM)」の早期適用が行われたことから、監査報告書の記載誤りが大量に発生してしまった。

協会の調査によれば、2020年7月31日までに2020年3月期有価証券報告書の訂正報告

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監査法人雑学 〜こんな監査手続いる?〜

監査法人雑学 〜こんな監査手続いる?〜

USCPAの勉強をしていてふと思い出したので、監査法人時代の無駄っぽい監査手続をご紹介します。

はじめに筆者は、大手監査法人で、上場会社を含む5社くらいの主査(インチャージ)を何年かやっていました。主査は、担当会社の監査手続全般について計画・実施する現場責任者です。ということで、以下で述べる話は、それほど違和感なく読んでもらえるかと思います。

支払利息のオーバーオールテストこの記事を書こうと思

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