信じる者は、救われない
信じる者は、救われない
意味:何でもかんでも信じることで救われるわけではない。
対義:信じる者は、救われる
(例)いやぁ、この間占いに行って、運気が上がるラッキーカラーを聞いたから、毎日身につけてるんだけど、嫌なことばっかり起こるんだよ。これじゃ、「信じる者は、救われない」だよ。
言葉の通り、信じる者は救われません。逆に、信じる者は救われると思いますか?
「信じる」と一言で言っても、色んな信じ方があります。(例)にあるように、朝の占いから、人、会社、社会、宗教、神などなど、信じる対象によって信じる度合いも変わります。
「信じる者は、救われない」なら、何も信じなければいいかというと、そうではありません。ここで言う言葉の元は、「信じる者は、救われる」という言葉に対してのアンチテーゼとしての創作ことわざなので、そこに言及していきたいと思います。
なぜ信じる者は救われないのか?
「信じる者は、救われる」という言葉は、殊更宗教的な意味で使われることが多いですよね。そのアンチテーゼとして生まれたということは・・・、つまり、宗教を信じる者は救われないということです。
こう言ってしまうと、この世界にいる数十億人を敵に回してしまうので、ちゃんとその意味を述べていきます。
決して、宗教を信じる人を否定はしません。この創作ことわざが意味していることは、「深く考えず信じる」という枕詞がついてなのですが、「信じる」ということは、一種の「思考停止」です。飼いならされた動物が、決められた事をしてしまうように、深く「信じてしまった」ことで、それ以上考えることがなくなり、思考停止に陥ります。
自分の意思で考えることなく、信じた神の言う通りに生きることが幸せだと思っているなら、それで別にいいです。
しかし、私が思う人間の本質を考えると、「信じる」ということは、実は本質とはかけ離れているようにも思うのです。
なぜなら、人間は他の動物とは違い、考えることができるし、「信じるか信じないかは、あなた次第」という自由があります。
動物は、自らの命を守る事を第一に行動します。自分にとって危険か危険じゃないか。安全なら信じるというスタンスかもしれません。ということは、「信じる」ということは、「動物的本能」と言えるかもしれません。
「信じる」ことは「楽」だから本能的
「信じる」ことや、「答えがある」ということは、ある意味「楽なこと」なのかもしれません。疑い続けることは、ある意味疲れるものです。
この世界には様々な人がいて、いい人も悪い人もいます。信じられないようなことがあったり、信じられないような人がいる世の中では、何を信じていいかも分からず、疑い続けるのも大変です。だから、何かを信じて楽になりたいということもわかります。そんなつもりで信じてるわけじゃないというのもわかりますが、信じることで、それ以上考えなくて済み、楽になるということもまた事実だと思います。
宗教を信じている人は、何かと信じやすい人が多いと言えます。いわゆる「いい人」が多いと思いますが、「いい人」とは、どこか「自分が無い」人だと思うのです。他人を優先して、自分を無くす、犠牲にする所があります。その美徳もあるかもしれませんが、それが全てにってしまうと、いずれ崩壊するでしょう。
唯一信じるべきもの
「信じる者は、救われない」と言う中で、唯一信じなければいけないものがあります。それは、「自分自身」です。もっと言えば、「本来の自分」です。それは、自分でも気付いていない自分かもしれませんが「今の自分」もいうのは、親、学校、会社、社会、国の影響を受けて、形成された自分です。
「人は真珠」という創作ことわざを配信しましたが、真珠には「核」があり、その核に真珠層を形成して真珠は出来上がります。人もそのようなものだと思いますが、その「核」に当たるのが、「本来の自分」だと思います。
その「本来の自分」を知るには、「自分と向き合う」以外にありません。自分と向かい合うには、外にある何かを信じていては、見つけることがはできないでしょう。なぜなら、外にある何かは、核ではなく真珠層に過ぎないからです。
だから、自分を信じない限り、「本来の自分」を発見することもできないし、自分と向き合うこともできません。
「自分が信じられない」という人がいるかと思いますが、「自分」だと思っているのは、「核」ではなく「核」の周りの、外から受けた影響によって作られた自分です。だから、信じられなくて当然なのです。
「自分との向き合い方が分からない」という方は、「自分が何に感動するか」ということや「消えない違和感」に目を向けてみてください。また、「自分の嫌いな所」「自分がどうしても許せない」という、自分が見たくない所にも、「自分と向き合うヒント」が隠されているはずです。
「信じる者は、救われない」ですが、「自分と向き合い続けて」自分を信じる者は、救われる、ということを付け加えて、終わりたいと思います。
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