韓国で働いていたある日。歯がズキズキ痛み始めた。 私は病院も、歯医者さんも大の苦手である。会社が入ってくれている海外駐在員向けの保険では、歯科治療はカバーされて…
これまでの人生で「なんで整形しないんですか?」と言われたことがある。合計4回。これが多いのか少ないのかは不明だが、発言の主はすべて、韓国人である。日本人に言われ…
幼い頃、家族でよくオセロをやった。そのオセロが、今も実家にある。私は弱い。だいたい負ける。 オセロで負けたことのない、キンコン西野さんによると、最初から数を取り…
昔よく聴いていた、懐かしい曲が聞こえてくることって、けっこうある。すると突然、それを聴いていた頃の感情まで蘇ってくる。 私は韓国から帰国して、もう韓国はいいや。…
駅から家までの道のり。あるお店の軒下に、ツバメの巣ができていた。この辺りはカラスも多い。このままじゃ、糞も落ちるし、危ないと考えたのだろう。店主が巣の下に、受け…
人生2回目の韓国生活。最初の2年半は、駐在員として働いた。といっても、大企業の駐在員じゃない。途中で韓国からの撤退が決まり、ほぼ半分は撤退作業だった。毎日、夜中ま…
韓国にいた頃、はっ?はあ?と思うようなお願いに、何度もお目にかかった。 例えば、びっしり韓国語で書かれた20ページのプレゼン資料。日本語に翻訳してくれという。もち…
美味しそうなコース料理を前に、私はミニトマト半分しか食べていない。次々と運ばれてくる料理。皆さんの前の皿は、次々と入れ替わり、ひと皿のみ。私の前には、無数の皿が…
韓国に行って半年後くらい。 大学時代のコーチが、学生数名を連れて、合宿に来た。私の韓国語はやっとこさ中級の入口にさしかかったところ。そんなこともお構いなしに、我…
韓国に到着して、まだ間もない、とある週末。 部屋でひとり、テレビを見ていた。 軍隊にいる息子たちが、家族に送るビデオレターが流れている。もちろん、ほとんど聞き取…
韓国に赴任して、しばらくの間、なんとなく疑問に思っていたことがある。会社では、毎朝9時から接客用語を唱和していた。 「いらっしゃいませ」 「かしこまりました」 「…
1997年、クリスマスのちょっと前。 私は初めて韓国という国に行った。 別に行きたかったわけじゃない。 所属していた水泳部のコーチが、韓国で合宿をするというから、仕方…
1年ほど前の話である。通勤途中で同僚A氏に会った。「ちょっと聞いてよ!」朝からかなりご立腹である。 うちの会社では、年に数回、海外拠点から10人ほどが集まり、1週間…
とある年のクリスマス in 韓国。女3人で、イタリアンレストランへ行った。日本人2人、韓国人1人、切ない女たちのクリスマスランチ。 生牡蠣が出た。私は30数年の人生で、…
この2ヶ月ほど、在宅勤務だから、ずっと家にいる。お隣さんも同じ様子。チラッとシルエットを見たことはあるが、会ったことはない。 彼女の朝は、8時のアラームから始ま…
海外に行くと、身振り手振りが大きくなっちゃう。底抜けに明るい人間になっちゃうという話、よく聞く。日本を出たら、言葉だけでなく、性格も変わっちゃうというやつだ。 …
Jackie
2020年6月23日 21:12
韓国で働いていたある日。歯がズキズキ痛み始めた。私は病院も、歯医者さんも大の苦手である。会社が入ってくれている海外駐在員向けの保険では、歯科治療はカバーされていない。だから、歯医者へは行かないほうがいい。などと、言い訳、悪あがきをしてみたが、痛みはひどくなる一方。渋々、歯医者さんへ行った。先生は日本の医科歯科大学を卒業された、日本語が流暢な方。丁寧に診察、説明をしてくれた。「手術をしなけれ
2020年6月20日 09:27
これまでの人生で「なんで整形しないんですか?」と言われたことがある。合計4回。これが多いのか少ないのかは不明だが、発言の主はすべて、韓国人である。日本人に言われたことはない。私の目は一重、鼻は団子鼻だ。ご丁寧に、どこをどう直せばいいかまで、説明してくださった。おっしゃりたい気持ちは、よくわかる。しかし、心の中に留めておいていただきたかった。そんなにハッキリと言われると、正直、キツい。会社の
2020年6月17日 07:54
幼い頃、家族でよくオセロをやった。そのオセロが、今も実家にある。私は弱い。だいたい負ける。オセロで負けたことのない、キンコン西野さんによると、最初から数を取りに行ってはいけないらしい。オセロは、最終的に盤面を自分の色にすればいいというゲーム。最初から数を取りに行って、自分の色だらけにしてしまうと、自分の打つ手がなくなってしまうんだとか。なるほど!最近になって、人生での、ひとつひとつの経験っ
2020年6月11日 08:04
昔よく聴いていた、懐かしい曲が聞こえてくることって、けっこうある。すると突然、それを聴いていた頃の感情まで蘇ってくる。私は韓国から帰国して、もう韓国はいいや。。。と思った。正直、もう関わりたくないなと。だから、実家に置いてあった数十枚の韓国のCDを全て処分した。持っていた数十冊の韓国の本も、全部捨てた。韓国語の辞書も教材も、全て捨てた。家の中から韓国のモノを一掃し、韓国とは関わりのない仕事
2020年6月6日 20:43
駅から家までの道のり。あるお店の軒下に、ツバメの巣ができていた。この辺りはカラスも多い。このままじゃ、糞も落ちるし、危ないと考えたのだろう。店主が巣の下に、受け皿ならぬ、受けボックスを取り付けていた。その間に、親ツバメが帰ってきた。周囲を飛び回りながら、ピイ〜ピイ〜ピイ〜ピイ〜鳴いている。パニック状態になっている様子だ。小学生くらいの女の子が、「大丈夫だよ、大丈夫だよ。少しだけ待っててね。」と
2020年6月3日 07:01
人生2回目の韓国生活。最初の2年半は、駐在員として働いた。といっても、大企業の駐在員じゃない。途中で韓国からの撤退が決まり、ほぼ半分は撤退作業だった。毎日、夜中まで残業。土日も出社。たまの休みは、気絶したかのように眠った。よく壊れなかったなと思う。いや、壊れていたかもしれない。夜中にひとり、嗚咽しながら、ヨダレに鼻水、垂らしていたから。私の怒りの感情は、瞬発力がない。しかし、抜群の持久力が
2020年6月2日 07:58
韓国にいた頃、はっ?はあ?と思うようなお願いに、何度もお目にかかった。例えば、びっしり韓国語で書かれた20ページのプレゼン資料。日本語に翻訳してくれという。もちろん、私のご好意、無償奉仕で。私は彼の会社の人間でもなんでもない。彼の友達の友達だった。ある時は、日本に一時帰国する時、買ってきてほしいと、画像が送られてきた。知育玩具。デカい。600x450x300mmの箱に入っている。スーツケー
2020年6月1日 07:10
美味しそうなコース料理を前に、私はミニトマト半分しか食べていない。次々と運ばれてくる料理。皆さんの前の皿は、次々と入れ替わり、ひと皿のみ。私の前には、無数の皿が広がっている。「私だって、食べたい。黙ってくれ。首絞めたろか?」心の中で、何百回、叫んだことだろう。どれだけのフードロスを発生させてしまったことだろう。後悔しかない。某韓国企業の日本法人で働いていた私は、いつのまにか何でも屋にな
2020年5月31日 09:49
韓国に行って半年後くらい。大学時代のコーチが、学生数名を連れて、合宿に来た。私の韓国語はやっとこさ中級の入口にさしかかったところ。そんなこともお構いなしに、我がコーチは、私を通訳兼お世話係として起用した。一緒にプールを使わせてもらうスイミングクラブのメンバーたちに学生を一人ずつ紹介する我がコーチ。「こいつは、猿っぽいけど、風呂に入りに来たわけじゃないんです。泳ぎます。種目はバック。去る日
2020年5月30日 11:41
韓国に到着して、まだ間もない、とある週末。部屋でひとり、テレビを見ていた。軍隊にいる息子たちが、家族に送るビデオレターが流れている。もちろん、ほとんど聞き取れない。ところが、突然、聞き取れる言葉が流れてきた。「オンマ、サランヘヨ」当時の私の単語力で解釈すると、オモニ=お母さんオンマ=ママサランヘヨ=愛してるつまり、テレビから流れる言葉は「ママ、愛してる」だ。何十人という
2020年5月29日 07:03
韓国に赴任して、しばらくの間、なんとなく疑問に思っていたことがある。会社では、毎朝9時から接客用語を唱和していた。「いらっしゃいませ」「かしこまりました」「少々お待ちくださいませ」「申し訳ございません」「お待たせいたしました」「ありがとうございました」うちは、いわゆる接客業ではない。「いらっしゃいませ」を言う機会はない。なぜだろう?と思いつつ、まあ、挨拶は大事だしね、と流して
2020年5月28日 08:11
1997年、クリスマスのちょっと前。私は初めて韓国という国に行った。別に行きたかったわけじゃない。所属していた水泳部のコーチが、韓国で合宿をするというから、仕方なく行った。ニンニクもネギもタマネギもニラも、辛いものも全部、苦手。スーツケースに、わかめラーメンとシーフードヌードルを詰め込んで行った。宿泊先のホテルにある時計と、私の時計の差は5分。韓国と日本は近いから、時差は5分なんだ
2020年5月27日 08:17
1年ほど前の話である。通勤途中で同僚A氏に会った。「ちょっと聞いてよ!」朝からかなりご立腹である。うちの会社では、年に数回、海外拠点から10人ほどが集まり、1週間のトレーニングを行う。彼女はその担当だった。ホテルの手配から食事の手配まで、すべて彼女が行っていた。そのトレーニングに参加予定の韓国人K氏から、こんなお願いをされたという。「自分の出張に合わせて、週末に妻と義母も東京に行く予定だ
2020年5月26日 08:07
とある年のクリスマス in 韓国。女3人で、イタリアンレストランへ行った。日本人2人、韓国人1人、切ない女たちのクリスマスランチ。生牡蠣が出た。私は30数年の人生で、一度も牡蠣を食べたことがない。生モノ全般があまり好きではなく、あの見た目もちょっと苦手。でも、クリスマスだし〜と初挑戦してみた。ふ〜ん。まあ、食べられないこともないな。食べず嫌いを克服し、私も成長したものだ。と自己満足していた
2020年5月25日 07:55
この2ヶ月ほど、在宅勤務だから、ずっと家にいる。お隣さんも同じ様子。チラッとシルエットを見たことはあるが、会ったことはない。彼女の朝は、8時のアラームから始まる。15分後、もう一つ別のアラームも参戦。2つのアラームの協演が1時間ほど続く。10時過ぎから、ピロピロピロンと電子音。そして、名前は知らないが、アイドルの歌。その後は、お笑い芸人の声と彼女の笑い声。たまにサスペンスドラマ。
2020年5月24日 12:01
海外に行くと、身振り手振りが大きくなっちゃう。底抜けに明るい人間になっちゃうという話、よく聞く。日本を出たら、言葉だけでなく、性格も変わっちゃうというやつだ。私は日本では、極度に内向的、根暗だった。そんな私が、韓国に行って、底抜けに明るくなったか?NOである。人はそう劇的には変われない。しかし、ところ変われば、周りが違う扱いをしてくれる、ということがある。たとえば、韓国にいれば、日本人だと