マガジンのカバー画像

ルソー『社会契約論』を読む

18
過去に執筆した記事のうち、『社会契約論』の紹介をした記事がまとめてあります。
運営しているクリエイター

#民主主義

ルソー『社会契約論』を読む(10)

ルソー『社会契約論』を読む(10)

 ついに10回目になったこの連載記事も、おかげさまで大変評判がよく、ありがたい限りです。いつも読んでくださって本当にありがとうございます。特に、前回の第9回は、とても難しい内容でした。今回以降も、何とか頑張ってついてきてくださいね。(他力本願)

 今回は、第三篇第三章以降を扱います。

政府の分類 ルソーは、政府の形態を、民主政、貴族政、君主政(王政)の三つに分類します。以下に、定義を列挙します

もっとみる
ルソー『社会契約論』を読む(6)

ルソー『社会契約論』を読む(6)

 続々と更新中の『社会契約論』読解の記事。ついに第六弾です。おかげさまで、特に第三弾が好評を博しています。ぜひ読んでみてください。

<<< 第三弾はこちらから >>>

 さて今回は、こんなショッキング(?)な言葉から始めることにします。

死ななければならない いかがでしょうか。驚きませんか? 自由の国フランスのルソーともあろう人が、民主主義の父のようなルソーともあろう人が、こんなことを言って

もっとみる
ルソー『社会契約論』を読む(4)

ルソー『社会契約論』を読む(4)

 今回からは第二篇です。さっそくどんどん読んでいきます。

 今回は、民主主義の提唱者ルソーの思想の核心に迫る、まさに「神回」です(自分で言うんかい)。

第一篇のおさらい まず、第一篇で語られた「社会契約」について、いま一度確認しておきましょう。

主権は「譲渡できない」 さて、これまでの議論から導き出されることを、ルソーは次のように語ります。

国家はそもそも、公共の福祉を目指して設立されたも

もっとみる