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JAGATARAと非人間的思考
どういう風の吹き回しか、大人買いしていたJAGATARAのアルバムをまとめて聞いていたが、それを通して改めて気づいたこと。「ゴーグル、それをしろ」(『ニセ預言者ども』)という曲で言われるゴーグルとは、カオスに立ち向かいつつそれから身を守る遮蔽物のシンボルに他ならない。ドゥルーズ哲学の核心に、カオスに抗して身を守る枠という考え方があって、これに関しては小倉拓也『カオスに抗する闘い:ドゥルーズ・精神分
もっとみるIn Memoriam PANTAE(IV)
1982年にオレは大学に入学する。文三10組というところに入れられ、今になってみると様々な分野で活躍することになる同級生に恵まれた。一つ上の学年の先輩たちが新入生の面倒をみるというのが慣習で、そのオリエンテーション合宿(基本的に学生のみで運営させるのだから立派なものだ。今もそうなのだろうか。今から考えるとサークルや緩やかな意味での政治党派の草刈り場だったのだろう。こともあろうに、大学が始まってしば
もっとみるIn Memoriam PANTAE(III)
PANTA&HALのフル・ライブを聴くことが出来たのは、1980年12月14日の仙台市民会館の一度だけか。ライブ・ヴァージョンしか残されていない「TKO NIGHT LIGHT」のかっこよさといったらなかった。(もちろん、当時、一万円札は「オレを嘲笑う」ことも「役立たず」でもなかった。)今、二つのライブ・アルバムを聞くと、『1980X』の有するタイトさが失われていて、フリクションらに比べるとその大
もっとみるデカルト「エリザベト宛書簡」(21 mai 1643, ATIII 663-4)
直接会って問い尋ねることが適わずに、手紙を書くことしか出来なかったことを詫びるエリザベトに対し、デカルトは、直接面談せずに手紙を書いてくれたことが、賞賛すべき多数のことを面と向かって賞賛することの出来ない自分の欠陥を和らげてくれたと答える。直接会っていたとしたら、画家たちが天使に与える身体に非常によく似たエリザベトの身体から発せられる人間を超えた語りに、デカルトは魅了され(ravi)てしまっただろ
もっとみるZK20191125
2019年の11月25日の頭脳警察のライヴ、これまでの数知れない経験の中でも、指折りのものだった。京大西部講堂ライラ・ハリド来日時のそれに続くか。FZというかThe Mothers of Inventionの例の曲——大体、この曲がかかって始まるときは気合いが入っている証拠なのだ——をバックに二人が登場、革命三部作。「世界革命戦争宣言」をライブで聞くのは三度目か。この曲というかラップもしくはアジテ
もっとみるPANTAとのたった一枚のツー・ショット
禁を破って。パンタさん、今まで本当にありがとう。たった一枚しかないけど、本当の宝物。2011年3月3日、『ユリシーズ』インタビュー(於初台ドアーズ)後。
何を今さら還暦を過ぎてということになるが、親も既にいなくなり、唯一のアイドルも消え去ったとなると、信仰のないオレの前にはもはや垂直的なものは何も存在しない。正念場だな。
In memoriam PANTAE(II)
高校に入ってからはどうだっただろう。高一(1978年)は、田中とバンドを作って、チャーやら四人囃子、森園勝敏らのフュージョンよりのロックをカヴァ-しつつ、ピストルズやクラッシュなども聴くという無茶苦茶な時期で、多分、PANTAはあまりきいていないと思う。その後、確か高二のときに、ひょんなきっかけで大学生の方々のやっているバンドに誘われ、ライブハウスに出るようになってから、出たばかりの『マラッカ』が
もっとみるIn memoriam PANTAE(I)
ここ数年は、昨日への準備のような時期だったと思う。ちょうど二年前にオレが大怪我して入院していたとき、今も少し障害の残る短期記憶のリハビリのためにパンタの歌詞を覚えたのは、今から考えれば確認と別れの儀式の始まりだったか。同じ病室に小学生の男の子が寂しそうに入院していて(誰も見舞いに来なかったな、コロナのせいだろうけど)、ごくたまに看護師さんと遊んでいる姿を見たことがあったので「ステファン」、あとは、
もっとみるPANTA応援ライブ「P-FES 」VOL.1
昨日は、PANTA応援ライブ「P-FES 」VOL.1、を配信で視聴。療養中のPANTAを励ますために、若いBRAINPOLICE UNIONの面々らに加え、PANTAの代理で、亜無亜危異の仲野茂をボーカルに迎えての頭脳警察Xに到る5時間弱のフェス。仲野茂は苦手なわけだが、それでも、トシも固有のボーカルも欠いて若者たちが順番にボーカルをとるZUNOmonoに、トシも加わり、仲野茂が亜無亜危異の正装
もっとみるKATRA TURANA at 於吉祥寺スターパインズカフェ(220722)
広池敦率いるKATRA TURANAの新譜発売記念ライブに行って来た(於吉祥寺スターパインズカフェ)。
とても素晴らしいライブだった!オレの音楽的知識だと精確な分析は出来ないが、チェンバーロック(ヘンリーカウやサード・イヤー・バンドなの?)を基盤にしながら、エマニュエル・パルナンからキング・クリムゾンに至る様々な音楽の宝庫が散りばめられる。声の冒険・変拍子・耽美的中世/オリエンタリズム風味等々に
妄想日記(4):アンケート調査
タリーズかドトールと化した病室の左奥の席に私は横たわっているが、髪の長い美しい20代後半の女性がやって来て、私にアンケート調査を依頼してくる。結局、どういう調査なのかは判明としないのだが、しつこく依頼してくるので、アンケート調査には時間がかかり、それは人の時間を奪うものだから、その点を考えた上で依頼するものだと諭す。しかし、その女性はめげずに依頼を続ける。自分は性器が(性的な意味ではなく)知覚過敏
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