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【毒親連載私小説】ほどけない糸

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#繊細さん

【毒親連載小説#75】成人後も続く毒親からの呪縛⑩ 父の許しがたい行動①

【毒親連載小説#75】成人後も続く毒親からの呪縛⑩ 父の許しがたい行動①

そんな感じで両親は
お互いに何十年間も険悪で
関係は冷え切っていたし、
私自身も両親の間に挟まれ続け
心底うんざりだった。

そんな時、
私が中国で暮らしていた時、
父からある一本の電話を受け
「ある事件」が起きたことを
聞かされた。

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【毒親連載小説#77】成人後も続く毒親からの呪縛13 父の許しがたい行動④

【毒親連載小説#77】成人後も続く毒親からの呪縛13 父の許しがたい行動④

私は父には本気で
連絡したくなかったのだが、
母が泣きつくように
言ってくるので
本当に仕方なく、
形式的にだけ連絡をした。

日本に到着した時、
羽田空港の公衆電話で
私は父に手短に一言
「日本帰ったから」
と吐き捨てるように伝え
その電話をすぐに切った。

父は母と一方的に
別居をしたにも関わらず
一人暮らしで寂しくなったのか?
もしくは罪悪感を感じたのか?
私の帰国の電話を聞いてからは
いて

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【毒親連載小説#76】成人後も続く毒親からの呪縛12 父の許しがたい行動③

【毒親連載小説#76】成人後も続く毒親からの呪縛12 父の許しがたい行動③

私はこの時、父に対して

「結局、アボジは私に何が言いたいわけ?」
「二人の問題でしょ?
 なんで私にそんなこと言うの?」
「自分がそう思うんなら、
 じゃあ勝手にすればいいんじゃないの」

ときつい口調で突き放し、
電話をすぐに切った。

そして、しばらく父とは
連絡を取らなくなった。

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【毒親連載小説#74】成人後も続く毒親からの呪縛⑨

【毒親連載小説#74】成人後も続く毒親からの呪縛⑨

私が海外で生活を
始めてからのこと。

当時、私は
中国で生活をしていた。

年末に帰国すると、
そして父は私にいつも
こんな見下した口調で
こう言うのだった。

「お前はなんだって
 中国みたいな国に行ったんだ」

年に一度、
帰省し久しぶりに
顔を合わせても
こんな冷水を浴びせるような
言葉しかなかった。

また両親は私に
「お年玉はないのか」と
お金をせびったり、
私を気遣う言葉はおろか、

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【毒親連載小説#73】成人後も続く毒親からの呪縛⑧

【毒親連載小説#73】成人後も続く毒親からの呪縛⑧

私はいつからか父から
「車で送ってやる」と言われると
内心、ドキッとし緊張していた。

それが繰り返されると
私は父に対してだんだんと
嫌悪感を覚えていた。

また、
父の車に乗るのが
嫌でたまらない理由は
他にもあった。

それは、
父の運転はもともと荒く、
私と一緒に車に乗っていると
いつも何かトラブルを起こす。

雪道を無理に運転して
一度は事故に巻き込まれた
こともあった。

父はタクシー

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【毒親連載小説#68】成人後も続く毒親からの呪縛③

【毒親連載小説#68】成人後も続く毒親からの呪縛③

大学3年の頃、
私は家出をした。

家出したばかりの時は
幸せだったような気がした。

しかし、それは単に
長年に渡る苦痛から解放された
というだけであって
「ニセモノの幸せ」だった。

もっとも、
そのことに気づいたのは
私が家出をしてから数年後の
20代後半のことだった。

当初は、自分で
家賃や水道光熱費を払い、
自活できるようにもなり
親から物理的に離れたことで
解放され、私はもうこれで

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【毒親連載小説#67】成人後も続く毒親からの呪縛②

【毒親連載小説#67】成人後も続く毒親からの呪縛②

私は両親と
暮らしてきた生活の中で、
両親から精神的に
自立することは一生できない。

親の言ったことは絶対だと
思い続けていた。

頭ではそれを
受け入れたくないと
思っていても、
長年に渡る体罰や
精神的洗脳が私の体の髄まで
染み込んでしまっていた。

「親が生きるか子供が死ぬか」
「子供が生きるか親が死ぬか」

この二択しかなく、
最終的に子供だった自分を
殺すことを選んできた…。

自分を

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【毒親連載小説#66】成人後も続く毒親からの呪縛①

【毒親連載小説#66】成人後も続く毒親からの呪縛①

私は両親と
一緒に暮らしていた
あの20年余りの間、
この忌々しい
毒親の元を離れれば、
苦痛から解放されて
私は幸せになれる。

そう強く信じていた。

いや、そう信じないと、
とてもじゃないが
生命をつなぐことは
できなかっただろう。

実際に私は、
大学3年の頃に家出をし、
そこから20年以上、
両親とは物理的距離を
置いてきたはずだった。

それにも関わらず、
私はつい最近まで
両親からの

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【毒親連載小説#65】執筆3ヶ月経過の頃のわたし。

【毒親連載小説#65】執筆3ヶ月経過の頃のわたし。

この執筆を始めてから
はや3ヶ月以上が経過した。

最近はまたずっと
強い眠気に襲われる自分と
必死で戦いながら
これを書いている。

私はこの数ヶ月、
まるで何かに
取り憑かれたように
執筆している。

初めの数ヶ月で
書き上げたものを
見てくれた人物がいた。

それは私にとって
憧れの人であり
雲の上の存在でもある人。

私がもともと
彼のことを知ったのは、
中国に住んでいた時の頃だった。

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【毒親連載小説#64】オーストラリア編 12〜中庸への道〜

【毒親連載小説#64】オーストラリア編 12〜中庸への道〜

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出産してそろそろ
3年が経とうとするが、
相変わらず夫婦喧嘩は絶えない。

最近も喧嘩していたし、

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